この日は、兄からお手伝いの休日が支給(!)されました。
私は実家のお手伝いは毎日でも構わないのですが、労働力として不可欠な私に倒れられたら困るそうです。
私にしてみれば「それならお兄ちゃんがまず休んでよ…」との思いをグッと堪えて休みました。
それなら、兄に少し役立つかもしれない可能性があることをしよう…と思って、骨髄バンクに登録してきました。
兄は進行性の病気があって、この夏、転移が見つかりました。
それは骨髄移植が必要な病気ではありません。
でもね、いつかは役立つかもしれません。
骨髄の型(正確には白血球の型)は、合致する確率が非常に低いのですが、同父母から出生した兄弟姉妹間は4分の1の確率で型が一致します。
兄がいつか骨髄移植が必要な病気になった時、私の骨髄を検査する時間を省略できます。
私が55歳になる日まで、ドナーになれるのですが、あと数年の話ですから兄に役立てられなかったとしても、私の自己満足として登録しておこう、と思い立ちました。
条件は骨髄バンクのホームぺージやお近くの保健所でパンフレットをご参照ください。
で。
さてどういう作業で登録するか、というと、私の場合、最寄りの献血ルームにふらっと立ち寄って、2mlのアンブルを1本分採血するだけでした。
私は昔見たテレビCMを間違って解釈してしまい、骨髄バンクに登録するには、入院して骨髄採取をしてから登録するものだと思い込んでいました。
ところが献血の際にちょっぴり採血して登録するモノだと、この年になって初めて知りました。
数日前に献血ルームに問い合わせたところ、ドナー登録だけでも受付していて、予約なしでよいと教えていただきました。
※これは私が立ち寄った献血ルームだけかもしれないので、ご検討される方は最寄りのドナー登録窓口でお確かめください。
↑私が訪れたのは、川崎市高津区のみぞのくち献血ルーム。
右のNOCTYという駅前ビルの10階にあります。
事前にネット上のパンフレットを読んでいましたが、窓口でも現物のパンフレットを受け取って読み、書類に記入します。
医師の問診、血圧測定、採血で終わり。
約30分で終わりました。
↑左がパンフレット。
右がドナーカード(名前は自分で書き入れます)
医師には「骨髄採取は1人1回までですか?」と尋ねたところ、2回目を経験したことがある人に出会ったことがある、と教えていただきました。
採血の際に看護師さんには「私は血管が細くて若い頃から成分献血は難しいと何度も断られていますが、この血管、どう思いますか?」と尋ねたところ、「この血管なら、私は成分の針を刺す」とのこと。
夏は気温の関係で血管が浮き出やすいので、夏なら成分献血ができそう、ということを教えていただきました。
とはいえ、夏は直売所のお手伝いがあるから、献血する気にはならないのよねぇ。
一生に1度でもいいから、成分献血をしてみたい私には、ちょっとだけ朗報です。
さて、骨髄バンクは54歳までしかドナー登録ができません。
私にとって、あとわずかな年数です。
でもこんなに簡単に登録できるのなら、もっと早くやっておくべきだった、と思っています。
なんとボケッと生きて来たのでしょう。
献血ルームも献血車も何度も利用してきたのに、1度も骨髄バンクのドナー登録を勧められたことがありません。
もし兄が病気にならなかったら、一生ドナー登録に興味を持たないまま、定年を迎えていたことでしょう。
正直なことを言えば、兄がこのまま寛解することを望んでいます。
骨髄移植するような状況になってほしくありません。
私の骨髄の型が兄と一致するかは分かりません。
限りなく可能性が低かったとしても、私に今できそうなこととして登録したに過ぎません。
たった数年ですが、ドナー登録をして、その健康を維持できるよう努めて行きたいです。