makoto's daily handmades

「高杉さん家のおべんとう」10巻を読む

柳原望著。

この巻で完結した漫画だ。
MIFさんが1巻が発行されたときに「これ、おもしろいよ」と貸してくれたのがきっかけだ。
名古屋が舞台で、大学非常勤講師の晴巳くんと、その従妹(実際には血縁がない)の久留里ちゃんの日常の話。
この晴巳くんの視点で話は展開するのだけれど、大学の先生をしている人なのでなんだか理詰めな感じ。
一人で盛り上がって一人で納得して、そうそう大学の先生ってこんな感じよね~という印象だ。

さて、このタイトル通り、何かと「おべんとう」の話が出てくる。
そして、何かと料理や家事のことも。

私はこの漫画で「まわし」という「効率よく物事をこなす」という意味の言葉を知る。

巻末のお料理レシピや著者の近況を知るのもおもしろかった。
とくにだんだん飼養している小鳥が増えてくるのには時間の経過を感じた。

それと登場人物それぞれの感情表現がなんていうんだろう…全身で表現しているって感じる。
これは著者の表現力によるものなのだけれど、最初は「こんな風になるのかな?」って思っていた。
けれど、慣れてくると、「そうか、表情って顔だけじゃないんだ。なにせ筋肉で全身つながっているんだよね」って。

そう思うと、10代の頃って全身で感情を表現していたかも…私にとっちゃ、20~30年も前だから忘れていたなぁって。

登場人物のそれぞれが生きることに一生懸命で、今ある日常生活にも一生懸命。
それでいてほっこりできるストーリー展開だった。

最終巻である今回の展開は、今までよりもだいぶ急展開になる。
うすうすそういうことかなって思う場面は何度もあったけれど、結末がこうなるとは…。
とくに久留里ちゃんの職業だ。
私は、こんなに家事、とくにお料理が好きで成績も優秀なら、管理栄養士になるかなぁって思っていた。
結局地理学を専攻すると決めるが、研究者の道を進むのかとも思った。
けれどそのルートは選ばなかったわけだ。

最後まで飽きずにずっと読むことができて、すばらしいストーリー展開だった。
私の知らない「研究者の世界」を知ることができて大変楽しい時間を過ごすことができた。
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