
今日のフォト。 映画を観る時は・・・。
パンフレット、ポップコーン、おつまみ、マイポット(ホットコーヒー入り)。













山田洋次監督の「東京家族」を観て来ました。
この作品は、小津安二郎監督の「東京物語」をモチーフにしたと言われています。

山田洋次監督といえば、「幸せの黄色いハンカチ」
「男はつらいよ」、「おとうと」、「母べえ」と、家族愛の物語が多い。

2012年5月、瀬戸内海の小島で暮らす、平山周吉(橋爪功)と

妻・とみこ(吉行和子)は、子供たちに会うために、東京にやってきた。

郊外で開業医を営む、長男・幸一(西村雅彦)一家に

美容院を経営する長女・滋子(中嶋朋子)

舞台美術の仕事をしている次男・昌次(妻夫木聡)も集まり、久しぶりに顔を合わせる。

のんびりした生活を送ってきた両親と、都会で生きる子供たちとでは
生活のリズムが違い過ぎて、少しずつ溝ができてゆく。
多忙な子供たちは、両親の面倒をみることが出来ず、2人を高級ホテルに宿泊させる。
そんな状況に寂しさを覚えた周吉は、やめていた酒を飲んで騒動を起こしてしまう。

一方のとみこは、何かと心配していた、昌次の住まいを訪ね
そこで恋人の間宮紀子(蒼井優)を紹介される。

ようやく長男の家に戻った2人だったが、そこでとみこは突然倒れ、帰らぬ人に・・・。

橋爪功と吉行和子の演じる夫婦は、実に味わい深い。
口数が少なく頑固な夫に、おっとりしていて茶目っ気のある妻。
慈しみ、寄り添う2人に、夫婦の年輪を感じ、これが山田洋次監督の描く愛の形。

人の一生は、長いようで短い。
親は、いつまでも元気なようで、実はそうではない。

世代交代した後には、親の老いてゆく姿にも、加速が付く。
ふと、平山周吉&とみこ夫婦に、自分を重ねてしまった。
私もそんな年齢になったのかと、思う。

ストレートな物語です。 余計な飾りも捻りも無い。
切なさを感じながらも、安心して観られる上質の映画だった。