これは2日前の話になる。
遊「そろそろあんたの誕生日ね、セバス」
僕「誕生日が近いのは正解正解大正解なんですが、
僕の名前はセバスチャンでもクリスチャンでもありません!!」
遊「ほうほう、セバスよりクリスがよいか、なるほどぅ」
ちっ。余計な情報を与えてしまった!
――不覚。
僕「あぁもう、クリスでもセバスでもいいから、何がなるほどぅ、なんですか?」
遊「なんだ、どっちでもいいのか。
なら黙ってセバスと罵倒されてろ」
僕「罵倒って……
いままでずっと罵られていたんですか僕は!!」
まぁたしかに、扱いからしてもうなんか奴隷みたいだったし、罵倒なんていまさらどうでもよいのかもしれないししれなかった。
あぁ、いまさら気づいたの? といったような顔でノートPCをつつき始める遊。
僕「なに勝手に人のパソコンつついてるんですか遊さん」
遊「あんた、去年の春に始まったアニメ、どれくらい見てる?」
去年の春……なぜ今更そんな昔の話を……
そういえば、ここ数年ヒキコモリがちで、テレビも部屋になく、アニメといえば弟から送られてくるDVDしか見ていなかったりする。
そして僕の誕生日の話なんて、すっかりスルーされている……遊さんから言い出したくせに……
僕「そう言われると、あんまり見てないですね。
って、それが何か?」
遊「じゃあ、『隠の王』は?」
僕「まぁ見てますね、最初のほうだけですけど。
主人公が釘宮さんなんだよなー」
遊「そう、アルなんだよ。あんたもわかるでしょ?」
僕「えぇ、そりゃあもう……
釘宮さんといえばハガレンのアルフォンスですよね」
僕の知り合いの精神科医の飼ってるインコの名前もアルだけどなぁ、とか考えていた。
遊「そうなのよ、あんたはわかってくれるのねセバス。
それはさておき、『狂乱家族日記』はどう?」
狂乱家族日記……
実は原作小説の著者は僕と同い年で、すんげーデビューの仕方をした人なんだよな。とにかく独創的だった。若さがあったんだよな、溢れんばかりのパワーが。
壱さつめしか読んでないけど。
僕「原作は一巻読んでますし、アニメもちらほらとなら……」
遊「じゃあ、あとは『絶対可憐チルドレン』は?」
僕「ああー、チルドレンにも釘宮さん出てきますよね!
ってことはもしかして、狂乱にも釘宮さんが出てるよーとかいう話ですか?」
遊「出てこないわよ。たぶんね」
どうやら違ったらしい。
だったら何の話なのだろうコレは。
遊がパソいじりをやめた。
遊「でさー。
どうやら役者はそろってるみたいだから言うけど。
あんた隠の王見ててなんか思わなかった?」
や、役者がそろっている?
豪華キャストってことだろうか。
そうではないな、たぶんあれのことだ。
僕「はいはーい! わっかりました先生!
雷鳴の声がツンデレモードの釘宮さんに似てる!
でしょ?」
遊「おおお! やっぱりあんたもそう思った?
あたしも思った!
釘宮さんが一人二役やってんのかと思ったくらいよ!」
僕「ですよね。だって雷鳴のキャラ、ツンデレですもん」
中の人が同じというのはアニメ界では時々見られる現象で、その最たる物が、『ドラゴンボールGT』最終話での一人四役である。
遊「ほんとねー、両方釘宮さんがやればよかったのにー♪」
僕「で、どう話が続くんですか?
釘宮さんの出演作を網羅したいわけではないみたいですし、
一体なんなんですか?」
遊「その声がなんか似てる人がね、
藤村歩(あゆみ)さんて言うんだけど、最近異常人気でさぁ……」
藤村歩。
聞いたことないぞ?
僕「で? その藤村歩さんがなんなんです?」
遊「そうそう、それを聞いて欲しかったのよ!
隠の王の清水雷鳴。
狂乱家族日記の乱崎凶華。
そして絶対可憐チルドレンの梅枝ナオミ!
この三人がぜーんぶ藤村歩さんなのよ!」
あぁつまり。
同時期に始まったアニメ3作でレギュラー・準レギュラーを務めているということか。
ツンデレキャラじゃないナオミちゃんは意外だが、そういえば出て来てすぐぐらいに、見た目は清楚なのにキレてパートナーを半殺しにしたりするようになるんだよなー……
ともかくキレキャラが得意なんだ、藤村さん……。
僕「それはすごい売れっ子さんですねぇ!
探せばもっと見つかりそうです」
遊「えぇ、脇役ちょい役入れたら、
それはもう沢山になるでしょうね。
まだ新人さんだったなのにね」
声優さんにそれなりの興味を抱く、ちょっと腐った僕らは、こんな会話を日々続けているのだった。
遊「で最初の話に立ち戻るとさぁ……」
最初の話?
そうだ最初は僕の誕生日が近いって話をしていたんだった。
ということは、
「プレゼント、なにがいい?」
みたいなことを聞かれるのか?
付き合い初めて第一回目の誕生日だからな!!
あぁ、ドキドキする!
僕「最初の話? ですか?」
わざととぼけてみるの巻。
さあて、どう出るのか楽しみだ!!
遊「そ。最初……最初の話よ、覚えてないの!?」
覚えていますとも!
でも焦らない、焦らない。
どうどう、落ち着け僕。
僕「…………」
遊「それではクイズでーす!」
僕「はい。……て、は? クイズですか!?」
そんなにためる必要あるのか?
いっそ、さっさと言って欲しい!
遊「♪今日ーは、なーんの日? ふっふー♪」
もうそれ古いというか旧いから!!
遊「さぁ、早く答えなさい!」
答えなさいと言われても、今日だろ? 今月じゃなくて今日? 遊の誕生日でもあるまいし、さてなんだろう……?
僕「……」
遊「…………」
僕「……。ぶっちゃけわかりません!」
まさか遊さんのお母様かお父様かとにかくご家族の誕生日かなにかか!?
だったらなんだ、そんな情報与えられてないぞ?
今までの言動から悟れとでも言うのか!?
遊「馬鹿ねぇ。誕生日よ」
僕「どなたのですか?」
遊「今日、9月3日は……ジャカジャン。
藤村歩さんのバースデーイ♪
おめでとうございまーす!!」
……だから藤村さんの話題になったのか、なるほど。
僕の誕生日が近いことなんかを前フリに使って……、そんなことですか!!
ああー、ちなみに。
藤村歩さん、27才になったそうです。
おめでとうございます!!
遊「それじゃ、お祝いするから、あんたケーキ買ってきなさい」
は?
なぜに、誕生日目前の僕が、顔も知らない、名前もついさっき知ったばかりの声優さんの誕生日を祝うためにケーキを買ってこなくちゃいけないんだ……?
これってもしかして……
僕「ただあんたがケーキ食べたいだけだろーーッッ!!」
遊「ちぇ、バレたか……」
当たり前だ。
遊「そろそろあんたの誕生日ね、セバス」
僕「誕生日が近いのは正解正解大正解なんですが、
僕の名前はセバスチャンでもクリスチャンでもありません!!」
遊「ほうほう、セバスよりクリスがよいか、なるほどぅ」
ちっ。余計な情報を与えてしまった!
――不覚。
僕「あぁもう、クリスでもセバスでもいいから、何がなるほどぅ、なんですか?」
遊「なんだ、どっちでもいいのか。
なら黙ってセバスと罵倒されてろ」
僕「罵倒って……
いままでずっと罵られていたんですか僕は!!」
まぁたしかに、扱いからしてもうなんか奴隷みたいだったし、罵倒なんていまさらどうでもよいのかもしれないししれなかった。
あぁ、いまさら気づいたの? といったような顔でノートPCをつつき始める遊。
僕「なに勝手に人のパソコンつついてるんですか遊さん」
遊「あんた、去年の春に始まったアニメ、どれくらい見てる?」
去年の春……なぜ今更そんな昔の話を……
そういえば、ここ数年ヒキコモリがちで、テレビも部屋になく、アニメといえば弟から送られてくるDVDしか見ていなかったりする。
そして僕の誕生日の話なんて、すっかりスルーされている……遊さんから言い出したくせに……
僕「そう言われると、あんまり見てないですね。
って、それが何か?」
遊「じゃあ、『隠の王』は?」
僕「まぁ見てますね、最初のほうだけですけど。
主人公が釘宮さんなんだよなー」
遊「そう、アルなんだよ。あんたもわかるでしょ?」
僕「えぇ、そりゃあもう……
釘宮さんといえばハガレンのアルフォンスですよね」
僕の知り合いの精神科医の飼ってるインコの名前もアルだけどなぁ、とか考えていた。
遊「そうなのよ、あんたはわかってくれるのねセバス。
それはさておき、『狂乱家族日記』はどう?」
狂乱家族日記……
実は原作小説の著者は僕と同い年で、すんげーデビューの仕方をした人なんだよな。とにかく独創的だった。若さがあったんだよな、溢れんばかりのパワーが。
壱さつめしか読んでないけど。
僕「原作は一巻読んでますし、アニメもちらほらとなら……」
遊「じゃあ、あとは『絶対可憐チルドレン』は?」
僕「ああー、チルドレンにも釘宮さん出てきますよね!
ってことはもしかして、狂乱にも釘宮さんが出てるよーとかいう話ですか?」
遊「出てこないわよ。たぶんね」
どうやら違ったらしい。
だったら何の話なのだろうコレは。
遊がパソいじりをやめた。
遊「でさー。
どうやら役者はそろってるみたいだから言うけど。
あんた隠の王見ててなんか思わなかった?」
や、役者がそろっている?
豪華キャストってことだろうか。
そうではないな、たぶんあれのことだ。
僕「はいはーい! わっかりました先生!
雷鳴の声がツンデレモードの釘宮さんに似てる!
でしょ?」
遊「おおお! やっぱりあんたもそう思った?
あたしも思った!
釘宮さんが一人二役やってんのかと思ったくらいよ!」
僕「ですよね。だって雷鳴のキャラ、ツンデレですもん」
中の人が同じというのはアニメ界では時々見られる現象で、その最たる物が、『ドラゴンボールGT』最終話での一人四役である。
遊「ほんとねー、両方釘宮さんがやればよかったのにー♪」
僕「で、どう話が続くんですか?
釘宮さんの出演作を網羅したいわけではないみたいですし、
一体なんなんですか?」
遊「その声がなんか似てる人がね、
藤村歩(あゆみ)さんて言うんだけど、最近異常人気でさぁ……」
藤村歩。
聞いたことないぞ?
僕「で? その藤村歩さんがなんなんです?」
遊「そうそう、それを聞いて欲しかったのよ!
隠の王の清水雷鳴。
狂乱家族日記の乱崎凶華。
そして絶対可憐チルドレンの梅枝ナオミ!
この三人がぜーんぶ藤村歩さんなのよ!」
あぁつまり。
同時期に始まったアニメ3作でレギュラー・準レギュラーを務めているということか。
ツンデレキャラじゃないナオミちゃんは意外だが、そういえば出て来てすぐぐらいに、見た目は清楚なのにキレてパートナーを半殺しにしたりするようになるんだよなー……
ともかくキレキャラが得意なんだ、藤村さん……。
僕「それはすごい売れっ子さんですねぇ!
探せばもっと見つかりそうです」
遊「えぇ、脇役ちょい役入れたら、
それはもう沢山になるでしょうね。
まだ新人さんだったなのにね」
声優さんにそれなりの興味を抱く、ちょっと腐った僕らは、こんな会話を日々続けているのだった。
遊「で最初の話に立ち戻るとさぁ……」
最初の話?
そうだ最初は僕の誕生日が近いって話をしていたんだった。
ということは、
「プレゼント、なにがいい?」
みたいなことを聞かれるのか?
付き合い初めて第一回目の誕生日だからな!!
あぁ、ドキドキする!
僕「最初の話? ですか?」
わざととぼけてみるの巻。
さあて、どう出るのか楽しみだ!!
遊「そ。最初……最初の話よ、覚えてないの!?」
覚えていますとも!
でも焦らない、焦らない。
どうどう、落ち着け僕。
僕「…………」
遊「それではクイズでーす!」
僕「はい。……て、は? クイズですか!?」
そんなにためる必要あるのか?
いっそ、さっさと言って欲しい!
遊「♪今日ーは、なーんの日? ふっふー♪」
もうそれ古いというか旧いから!!
遊「さぁ、早く答えなさい!」
答えなさいと言われても、今日だろ? 今月じゃなくて今日? 遊の誕生日でもあるまいし、さてなんだろう……?
僕「……」
遊「…………」
僕「……。ぶっちゃけわかりません!」
まさか遊さんのお母様かお父様かとにかくご家族の誕生日かなにかか!?
だったらなんだ、そんな情報与えられてないぞ?
今までの言動から悟れとでも言うのか!?
遊「馬鹿ねぇ。誕生日よ」
僕「どなたのですか?」
遊「今日、9月3日は……ジャカジャン。
藤村歩さんのバースデーイ♪
おめでとうございまーす!!」
……だから藤村さんの話題になったのか、なるほど。
僕の誕生日が近いことなんかを前フリに使って……、そんなことですか!!
ああー、ちなみに。
藤村歩さん、27才になったそうです。
おめでとうございます!!
遊「それじゃ、お祝いするから、あんたケーキ買ってきなさい」
は?
なぜに、誕生日目前の僕が、顔も知らない、名前もついさっき知ったばかりの声優さんの誕生日を祝うためにケーキを買ってこなくちゃいけないんだ……?
これってもしかして……
僕「ただあんたがケーキ食べたいだけだろーーッッ!!」
遊「ちぇ、バレたか……」
当たり前だ。
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