６時間ヒトカラで得たこと。

　近所迷惑を気にしないでいい。
　と思っていたけれど、カラオケで絶叫してもやっぱり近所迷惑になるのだった。

　６時間で、採点モードも使わなかったから、単純計算、７０曲近く歌ったわけだけれど……
　しっくりくる歌がひとつもないのはどうしてですか(苦笑)。
　しっくりくるかどうかというのはつまり、自分のキーに合うかどうか、声質にマッチするかどうか、ということなのだが……
　キーの合う曲は一切なかったし、声質に合う曲もほぼ皆無だった。
　唯一、歌にかたちはないけれど、のサビ以外は凄く馴染んだ。
　ただ、サビに行くと途端にダメになる。
　ボカロは全滅だ……
　アニソンもほぼ全滅。
　自分の知っている曲、好きな曲はとことんダメ。
　歌にかたちはないけれどにしたって、歌いたいほど好きじゃない。
　ただ単純にボカロだったから入れてみただけである。
　聴くのはそこそこ好きだが、歌えるほどにまでは覚えていない。
　これはもう、歌い手を辞めて正解だったかも知れない。
　いつか自分にピッタリ合う曲に巡り逢えるかも、などと夢を見ていたのだが……
　おそらく、自分に合う曲を探すだけでは足りなくて、歌いたい曲を練習する、マッチングしない部分を練習量で補う、ということをしなければ、歌い手として成功しないのだ。
　そこいらへんの根性というか、根気が悪いので、私には向いていない世界なのだろう。
　練習するのは好きじゃない。
　練習しても出来ないことのほうが、練習して出来るようになることよりも圧倒的に多いから。
　つまり、結果が欲しいだけで、練習はめんどくさいからやりたくない。
　自分を、自己研鑽しない人間、努力をしたくない、ワガママ野郎なんである。
　そんな人間に、大きなことを成し遂げる資格はないし、資格はあっても機会を逃し続けるだろう。
　ある種、諦観している。
　自らを、傍観している。
　私は、何でもできて、何にもできない。
　好きなことすら続かない。
　生き方を間違えたな。