ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

トロントで見つけた冗談みたいな光景

2010-11-12 23:30:32 | うんちく・小ネタ

これは何年か前、カナダ最大の都市トロントのオンタリオ湖に面したハーバーフロントあたりを歩いていた時の事です。 この写真車を輸送用トラックか船に積み込むところみたいに見えますよね。 一見。

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それとも新しいタイプの立体駐車場かな なかなか凝った作りですが・・・

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実はこれ、なんと観覧車 あの遊園地とかにある観覧車なんです。 ゴンドラの代わりに本物の自動車がぶら下がっているんです

当時発売したばかりのSAABの新型車の宣伝です。 観客は本当にこの新車に乗って、観覧車の上からオンタリオ湖を見物するという趣向。 なんせ本物の自動車ですから、相当の重量がある筈です。 結構危険も伴うと思うのですが、ホントよくやりますよね。  日本じゃ絶対許可下りないと思います。

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ちなみに伝統あるスウェーデンの自動車メーカーのSAABも、親会社のGMの経営危機のあおりを食って、一部を中国の会社に切り売り、本体はオランダの会社に買い取られるという混沌とした状況になっています。 再建なるか・・・


トロントでデトロイト?

2010-11-08 23:02:51 | トロント街歩き②

ロンド野郎が暮らしていたカナダのオンタリオ州ロンドン市は、カナダ最大の都市トロントと、自動車産業の町アメリカ側のデトロイトのちょうど中間にあります。 勿論、トロントにはよく出かけていましたし、デトロイトも仕事の関係もあって、国境を渡って何度も出向いています。

これはカナダ側から見たデトロイトの街ね(一見は素晴らしい近代都市)。

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で、話は飛ぶんですけど、最近たまたま衛星放送で『デトロイト・コップ・シティ(原題”THE MAN”)』という映画をなんとなく見ていました。 内容は、犯罪都市デトロイトのけだもの丸出しの野獣刑事(サミュエル・L・ジャクソン)と善良市民を絵にかいたような歯科器具のセールスマン(ユージン・レヴィ)がひょんなきっかけで一緒に極悪犯罪組織に立ち向かうアクション・コメディ。 ま、よくありそうなお話です。 ちなみに日本では劇場未公開。

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映画自体はそこそこ気楽に楽しめる内容だったのですが、『アレッ!? 名前はデトロイトだけど、これトロントじゃん』。  そうなんです。 この映画の舞台になっているデトロイトの街のシーンはみーんなトロントの街だったんです。 トロントを知っている人が見ればもうまる分かりです。

これはオンタリオ湖側から見たトロントの街。 似ていると言えば・・・。

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一目見て何が違うかっていうと、ダウンタウンの通り沿いにお店が並んでいて、人々が当たり前のように楽しげに歩道を歩いているんです。 デトロイトのダウンタウンではあんまりお目にかからないんですよね、こういうごく普通の日常の光景が。

トロントの街はこれまでも色々紹介していますが、下のは少々荒れたデトロイトのダウンタウンの様子ね。 クリックで拡大してい見るとトロントとの違いが何となく分かると思います。 立派な建物が並んでいるんだけど何かうらぶれ感が漂っているでしょ。

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勿論、建物とか、車のナンバープレートがフロントに付いているとか、細かい点では色んな違いがあるんですけど、背景のなにげない場面の空気そのものが全然違うんです。 ちなみに善良な方の役の俳優ユージン・レヴィはカナダ人だそうです。 下の写真はデトロイトのGMの旧本社近辺。 周囲は結構な荒れっぷりです。 

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アメリカ映画が、ニューヨークのシーンなどを撮影環境の良いトロントでロケすることがあるのは聞いていましたが、この映画のはあまりにもあからさま。

『デトロイト・コップ・シティ(原題”THE MAN”)』、良かったら一度レンタルDVD屋さんで借りてみて下さい。


トロントの高級街でのちょっとした不思議な出来事

2010-11-05 21:30:18 | うんちく・小ネタ

これも以前の話になるのですが、ある日ロンドン野郎はトロントの街中を車を走らせていました。 たまたまYonge StreetからBloor Streetの北側のトロントの高級街Yorkvilleを西向きに右折しました。 その角で前を行く車が横断歩道で一時停止した瞬間。 横断歩道の端にいたかなり高齢のおじいさんがロンドン野郎の窓をトントンと叩くんです。

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何か訳が分からず窓を開けると、なにやらふにゃらふにゃら仰るんです。 なんせ場所は交差点だし、一応英語をしゃべっているらしいのですが、何を言っているんだか訳が分かりません。 通りかかった通行人の青年が見かねて、お爺さんに『どうされました』と声をかけてくれたので、英語を英語で通訳?してもらったところ、『本を沢山買い過ぎて、家まで歩けなくなってしまったんで、車にちょいと乗せてもらえんかのう』と仰っていたらしいんです。 確かに足元には重そうな本の入った袋が。

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通りがかりの青年は『お爺さん、タクシーでも拾ったらどうですか』と言ってくれたのですが、どうも要領を得ない。 そうこうしている内にお爺さんの目的地がほんの500メーター位のところだという事が分かり、青年も『仕方ないので、乗せてあげることはできますか?』という話になりました。 正直、いくら私でも、カナダでヒッチハイクみたいのの相手をするのがどんなにリスキーかは分かります。 万一何かトラブルになった時の対応だってできないこともあるので、さすがに内心はかなり躊躇しました。

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でも、よく見るとこのご老人、カジュアルながらも意外にきちんとした身なりをしています。 こうなりゃ一丁人助けだ!と運を天に任せてお乗せ申し上げました。 車内に入って、挨拶をすると、このお爺さん意外にしっかりしている。 『あんたどこから来たのか?』、というところから会話が始まって、少し聞いてみるとどうもどこぞの大学の立派な学者さんらしい。

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そして、お宅まで送り届けると、そこは何と知る人ぞ知る超高級コンドミニアム。 ついでにお礼にポンと一万ドルの小切手をくれたなんてことは間違ってもありませんでしたが、やっぱり親切をして良かったとフト思った一瞬でした。


大戦機集結 in ナイアガラ

2010-11-01 22:16:08 | 歴史②

この日のナイアガラ近くでのイベントには、本当に多くの大戦機が集結しました。 その一部をもう少しご紹介!

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あ、これ、管制塔。 この会場は、民間の愛好家が集う飛行場(別名”野原”)なので。  なかなか楽しい雰囲気です。 屋根の上の風見鶏を見てください!

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米海軍の雷撃機アベンジャー。 日本的には憎っくきグラマンです。

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ビーチクラフトC-45。 地味な機体ですけど、連絡用に大量に使われたようです。

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これも同じC-45。 ちなみに映画の『硫黄島からの手紙』で、栗原中将が硫黄島に赴任する場面の飛行機は陸軍一式貨物輸送機に似せたC-45でした。 一式貨物輸送機は元々ロッキード・スーパー・エレクトラのライセンス生産版なので、映画撮影用に二重に仮装してしまった訳です。 確かに両方ともよく似た機体です。

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そしてロンドン野郎の飛行機搭乗初体験のダグラスDC-3。 ただしこれは、そのアメリカの軍用番C-47です。

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ちゃんと飛びます。 この飛行機は傑作機中の傑作機。 今でも世界中でまだまだ現役で活躍しています。 DC-3のことは別の記事で紹介した事があるので、よかったらクリックしてみてください⇒ダグラスDC-3のお話

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こんな第一次大戦中の複葉戦闘機まで登場です。 こういった複葉機も運動性が非常に良いので、驚くような飛び方をするんです。

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ハミルトンのカナダ軍用機博物館からも英国のランカスター爆撃機が飛来。 世界で飛行可能な二機のうちの一機。 本当に貴重な機体です。

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前回も出てきたコスプレお姉さんたち。 ちゃーんと許可を取って撮影させてもらいましたよ。

北米ではこんな、歴史を振り返る催しがよく行われます。 こういう場面では、かつての敵味方の区別なく、ある意味和解の場でもあったりするんです。