これも、また自動車の話題です。 以前カナダ最大の都市トロントの街角を走っていたとき、こんな車を発見し、思わずカメラを向けてしまいました。
すっかり忘れていましたが、ニューヨークのタクシーとかって、昔は殆どがこの車だったんです。 ものの本を調べてみると、Checker Motors Corporation チェッカー自動車という会社が1961年から1982年迄製造していたChecker Taxi Cab チェッカー・タクシー・キャブっていう車で、一般用にもChecker Marathon チェッカー・マラソンという名前でも販売していたそうです。 この写真の車はチェッカー・マラソンの生き残りなんでしょうね。
フォードでもGMでもない独立系の自動車メーカーが1982年までアメリカでこんな車の生産を行っていた事自体ちょっとした驚きです。 ロバート・デニーロ主演の名作『タクシー・ドライバー』に出てくるニューヨークのタクシーも、この車でした。 チェッカーの生産終了後、ニューヨークのタクシーは、シボレー・カプリスやフォード・クラウン・ビクトリアといったフルサイズカーにに取って代わられたのですが、それも今では市の方針もあってハイブリッド車がどんどん浸食しています。
チェッカー社は車の生産を止めた後もGM系の部品メーカーとして存続していたのですが、リーマンショック後の自動車不況のあおりを受け、2009年にはアメリカの民事再生法チャプター11を申請し、今年2010年になって事実上活動を終了したそうです。