ニューヨークのタクシー・キャブの話で思い出したのですが、数年前お仕事でマンハッタン島に滞在していた時、どこか目的地へ行くのにタクシーを拾いました。 乗っていたのは仕事の関係者三人くらいだったと思います。
碁盤の目のマンハッタンの道を目的地に向かって走りながら、とある交差点の横断歩道の前で我々を乗せたフォード・クラウン・ビクトリアのイエローキャブはごく当たり前に赤信号でストップしました。
その瞬間です
突然タクシー運転手がバアーンッと運転席側のドアを開け、車の外へ飛び出し、走り去って行ったのです。
もう、親の仇を流浪の旅の末発見した浪人と見まごうばかりの勢い!
ここで会ったがぁぁぁぁっ百年目ぇぇぇぇぇっ
いったい何が起こったのか。
タクシーに取り残された我々はもう茫然とするばかり。
え、え、え、僕らどうしたらいいの???ここ交差点じゃん・・・
しばらくすると件の運転手は戻ってきました。
何やら嬉々と、手には5ドル札が・・・
いやね、これが風に舞っているのが見えたんだよ。
いやー、驚いた・・・
ま、確かにアメリカのお札って、1ドルも、5ドルも、20ドルも、100ドルも同じ大きさ、同じ色だから、運が良ければ一攫100ドルだったかも知れないというワケ。
ちなみにUSドルのお札って、独特の手触りがありますよね。 アレ、何でできているか知っていますか? 妙な質問ですが、実は紙幣といいながらも紙じゃないんです。
答えはコットン。 木綿繊維でできているんですよ。
南北戦争の原因もなったくらい、アメリカの産業、歴史の中でコットンは非常に大切なものなんですね。 だからこれは実にアメリカらしいお札の素材なんです。
コットンでは簡単に偽造できそうにも思えませんが、実は世界中であまりにも多くの偽造ドル紙幣が出回っているので、最近は時々モデルチェンジを行い、印刷も変わってきています。 偽造の手口の中には、大きさ、素材が同じことに目を付け、1ドル紙幣を漂白して、その上に100ドル紙幣の印刷をするなんていうのもあったそうです。