今カナダのオンタリオ州では寿司の大ブームが止まることなく続いています。 このオンタリオ州ロンドン市みたいな地方都市にも、寿司を出す店がいったい何軒あるのか。 今でも増えているので、おそらく10軒近くある筈です。 尤も、そのほとんどが中国人や韓国人経営のお店。 少々まがい物っぽいのもなきにしもあらずですが、そこそこ美味しいものも中にはあります。
カナダ人から見ると日本人は毎日こんなものを食べているように誤解されがちですが、実際どうです? 日本に住んでいたって、そんなに滅多に寿司なんか食べに行きませんよね。 スーパーなんかで売っている持ち帰り寿司や回転寿司ならともかく、ちゃんとしたお寿司屋さんに行ったら、お安くないし。 特に本当に高級なお店へ行ったらいったいお一人様何万円取られることか、というリスクもあるので、今回は日本ではお寿司屋さんには立ち寄りませんでした。
その⑤ しゃぶしゃぶに挑戦!
京都でしゃぶしゃぶに挑戦です。 お店は全国幅広く展開しているチェーン店『木曽路』 さんの四条通りのお店です。 チェーン店ながら『木曽路』さんのごまだれソースは、最高に美味しいとロンドン野郎は思っています。 それに個室が掘りごたつ式になっているのがうれしい。
霜降り肉。 こちらの人もブランドとしての『KOBEビーフ』とかよく知っていますが、日本でも本物の神戸牛は高価でなかなか手に入りません。 ちなみに、霜降り肉って英語でマーブル(大理石)ビーフって言います。 確かに言われてみれば。
しゃぶしゃぶにはこういったお野菜や豆腐もつきものですよね。 このヘルシーな感覚が欧米人には受けるんです。 こういう野菜の種類とか、たれに入れる薬味なんかを説明するのが結構大変です。 外人さんと一緒のお食事会には電子辞書が絶対に必要不可欠アイテムです。
欧米人はFAT(お肉の脂身)を気にします。 しゃぶしゃぶのもう一つの説明のポイントは、沸騰したお湯の中にお肉を漬けて、”シャブ、シャブ”と余計なFATを洗い流すこと。 これ、本当にしゃぶしゃぶの語源らしいんです。 これを聞いてお客様も脂身たっぷりのマーブル・ビーフでもひと安心。 きっと美味しく食べられる筈です。
『木曽路』 さんの京都四条店はビルの地下のお店ですが、こんな風に雰囲気もあって、今回のお客様夫婦にも喜んでもらえたと思います。
その⑥ とんかつに挑戦!
今回日本で最後に食べたお食事はとんかつ。 恥ずかしいことに、食べるのに夢中で写真を撮り忘れてしまったので、サンプルで代用。 しかし、本物らしくつくりますよね。
これもフト思いついたんですが、今回のお客様は東欧からカナダに移民されてきた方。 東欧を中心にヨーロッパの典型的な家庭料理にシュニッツェルっていう食べ物があります。 もう少し薄いお肉で豚肉とは限りませんが、とんかつに非常によく似ています。 これはきっと受けるに違いないと思って、お連れしたのですが、とんかつソースを含めて大絶賛。 大成功でした。
『とんかつ勝兵衛』 さん。 銀座東芝ビルの地下のお店です。 FATを気にする外人さん向けにはロースより脂身の少ないひれかつの方が安全だと思います。 本当は脂身に旨みがあるんですけどね。
《おまけの一言》
外人さん接待はこんな風に結構アイデア勝負で気を使うのですが、中華料理は基本的に避けています。 理由は、北米では中華のイメージってどちらかというと量で勝負の安物メニューなんです。 それに、高級懐石。 見栄えでは喜んで頂ける事が多いのですが、欧米人にとって本当に美味しいかっていうと、ちょっと?です。 色々凝った素材を使うので、いくら英語に訳しても理解しにくい得体のしれないものなんですよね。 『分かりやすい』っていうのも重要なキーワードだと思います。
シリーズ完