今 日 の 出 来 事

今日あった出来事、感じた事を綴ります…

秩父ドライブ巡礼

2018年10月19日 | 旅行・レジャー・ドライブ
関東は天気予報通り雨が降ったり止んだりの生憎な天気で肌寒い。当然上着が必要になるが、かと言って冬物を出す程でもないし判断の悩む所。
ガソリン価格高騰でドッチラケしまくりだが、今日は久しぶりのドライブ、秩父札所クルマ巡礼だ。
朝6時に出発、首都高速山手トンネルは想定内の通勤渋滞だが、4号線に出てからは徐々に解消されて流れるようになった。降っていた雨は上がってきたが、今日の予報では降ったり止んだりの天気だ。

首都高速から中央自動車道に入り八王子料金所に近づく頃は、だいぶ交通量も減って快適なドライブになった。高尾エリアに至って中央自動車道から圏央道に入り北上する。こちらも流れているが交通量は多い。途中狭山PAで10分程トイレ休憩をして本線に戻ったら「狭山日高→鶴ヶ島JC渋滞6キロ」の表示が出ていた。でもウチは狭山日高で下りるので問題な~い。

一般道はほぼ順調だった。国道299号線に入れば秩父まではずっと一本道だ。高麗から武蔵横手を過ぎるといつの間にか対向車線の交通量が増えてきた。時間的に飯能方面への通勤ラッシュなのだろうか、激しい渋滞に成長して延々と車列が続く。逃げ場のない一本道でこの異様な渋滞はホント気の毒である。いったい飯能までどれ位かかるのだろう。芦ヶ久保を過ぎて正丸トンネルをくぐれば秩父はもうすぐだ。コンビニで朝食を買ってカーナビにミッションを与える。目的地を設定して9時過ぎに巡礼スタート。
前回21番で終わった札所巡礼は続きの22番からの打出となる。

22番の石仏道標が洒落ていてカッコイイ。やがて童子堂(どうじどう)の仁王門が見えてくる。ここの見所は阿吽の仁王像だ。マンガチックで滑稽な姿は威圧感ゼロ。童子仁王という名で密かに人気があるという。納経所ではこれをデザインした秩父染の手拭いを売っていた。キャラクターグッズまであるとは(笑)

御朱印を頂くついでに手拭い(850円)も買った。「高くてすみません」と恐縮していたがイイ記念になった。童子堂は元々別の場所にあって明治時代に現地に移された。永田城跡に建つ別当の栄福寺が管理しているため、札所名も栄福寺で出ている場合がある。

本尊は聖観世音菩薩。田園の長閑な景色は心身共にリラックスできて良いスタートを切れた思いがした。
お次は札所23番の音楽寺へ。童子堂からは徒歩で約40分ほどかかるみたいだが車ならアッと言う間だ。
広大な秩父ミューズパークの一角にあるため、クネクネの九十九折を上がって行く。これは徒歩巡礼だとかなりキツそうだ。

広い駐車場に車を止めて石段を登って行くと音楽寺の本堂に出る。ここも本尊は聖観世音菩薩で銅葺宝形の存在感ある佇まいだ。音楽寺の名の通り歌手が新曲ヒット祈願で参拝に訪れる事もあるそうだ。本堂の一段下がった所に納経所があり、御朱印はそこで頂ける。

また、本堂裏手の山道を5分ほど上がって行くと「十三塚」と呼ばれる石仏群がある。秩父巡礼を開創した13権者を称えた石仏地蔵が横一列に並んでいた。巡礼のルーツここに在りという存在感は一見の価値アリだ。

小雨がぱらついたり止んだりと不安定な天気が続くが傘を差すほどではない。むしろカンカン照りの汗ばむ陽気じゃないのが助かる。
長尾根丘陵の高台に位置する秩父ミューズパークからの眺望が良い。晴れていればもっと綺麗に拝めただろう。

眼下にシンボルの秩父公園橋が見える。遠くの段差は荒川の河岸段丘だろう。殆ど利用者の居ないだだっ広い駐車場を後に次の札所24番へ向かう。丘陵の高低差を九十九折で一気に下り、荒川に沿って県道72号線を少し走る。やがて「二十四番寺」の看板が見えてきた。徒歩だと音楽寺から約1時間の距離だ。

手前の専用駐車場に停めて入口に向かうとまず目に飛び込んでくるのが長々と上に昇るモンスター石段だ。通称「百十六段一直線のきざはし」という何とも膝痛持ちにはテンションの下がる光景。石段の袂にレンタル杖が用意されていた。手摺を頼りに何とか昇り詰めると平場の境内に観音堂が現れる。この観音堂は左右に阿吽の金剛力士像が居て、仁王門と一体化した大変珍しい構造らしい。

納経所で御朱印を頂く傍ら、お守り楊枝という珍しい物を見つけて記念に買った。東屋風の休憩所に灰皿があったので一服しながら足腰を休めた。ここも眺望が素晴らしい。晴れていれば武甲山も拝めただろうに少々残念。

下りのモンスター石段は一層傾斜がきつく見えて足が竦む。足を踏み外したら一巻の終わりだろう。石段を降りたポータルの所にお茶屋がある。その名もそのまんま「24番茶屋」という土産物も扱ってるお店だ。開いていたので寄っていく事にした。

遅めのブランチ早めの昼食って事で炒飯を頼んだ。あれこれ小皿が付いて650円はなかなかのものだ。味も結構イイ感じ。今日はマイカー巡礼で大して体力消耗してないのでこれ位の量でも大丈夫だろう。
一服した後ひと呼吸置いてお次の25番に駒を進める。車のルートと徒歩巡礼道は違うので所要時間も違ってくるが、歩いた場合は24番札所から1時間20分ほどの距離にあるのが札所25番・久昌寺(きゅうしょうじ)だ。

駐車場に停めると赤い仁王門がお出迎え。扁額には久昌寺ではなく「御手判寺」と書かれている。これは札所開創十三権者の性空上人が閻魔大王から石造の手形石(手判)と証文を授かり、この寺に納めた事に由来する。この手判石で刷った物はあの世に無事に行ける通行手形になるそうだ。

観音堂から土手に上がると弁天池が広がり、その向こう側に本堂と弁天堂がある。札所では他にない水辺のある堂宇は絵になってイイ景色だった。春や秋など花卉に彩りが増す季節ならもっと素晴らしい絵になった事だろう。

前述の御手判刷りは秩父・西国・坂東合わせてもここでしか手に入らないレア物だそうだ(1枚500円)。納経所で購入する事ができるが、たまたま大きい金しか持ち合わせがなく見送ってしまったのは悔いが残る。さて次の札所26番からは荒川を挟んだ対岸に移動する。

遠くに浦山ダムを見ながら荒川を越えてカーナビに従って札所26番の円融寺(えんゆうじ)に着いた。時刻はもう12時半で午後になっていたが、予定通り順調に駒を進められている。暫くは平場で楽に巡礼できるだろうと安心していたら、円融寺は洒落たミッションを与えてくれた。それはもうひとつの札所26番、奥之院の「岩井堂」という存在だ。

ここ円融寺は岩井堂を管理する別当寺なので、本筋なら岩井堂もちゃんと参拝するのが筋である。しかしその岩井堂は背後の山中にあるのだ。いったいどれ位かかるのか御朱印貰いついでに聞いたら徒歩で30分かかると言われた。参拝や休憩も入れて往復1時間半か。となると今後のスケジュールがだいぶ狂ってくる。奥之院に行こうか止めようか暫く悩んだが、行かずにスルーは後悔しそうなので行く事にした。
円融寺に車を止めて岩井堂へ向かう。案内板が導いてくれるので迷う事はないが、途中で昭和電工という会社工場の敷地に出くわして行き詰まりになってしまった。

よく見ると脇に看板があり「琴平神社、札所26番奥之院へお出掛けの方は工場構内をお通り下さい」と書かれている。コレを見落としていたらアウトだった。ゲートから入ると守衛室で「どちらへ行かれますか?」と声をかけられた。札所26番奥之院と言うと地図を見せて行き方を教えてくれた。どうも参拝者はフリーパスらしい。巡礼道中でも工場敷地を抜けるのは恐らくここだけだろう。しばらく歩くと琴平神社の鳥居が見えてきた。その先をみて唖然・・・またもやモンスター石段出現!

この石段、さっきの24番よりも強力だ。途中踊り場があるだけまだマシか。息を切らして上がった先に本殿がひっそり姿を見せた。どうやら今日は無人で御朱印は頂けそうにない。ここから岩井堂へは戻る事なく山道が細々と続いているのでそのまま琴平神社奥之院経由で昇って行く。いやいやココまできてまさか今日山登りをするとは思ってもいなかったので流石に面を食らった。ようやく琴平神社の奥之院・金毘羅大権現の鳥居が見えてきた。

もはや息が上がって膝ガクガク状態。ここまで見失いそうな山道を辿って来れたが、雨が降る日は避けた方がいいだろう。暫し休んで更に奥へ続く山道を辿る。そして大きな岩を越えた先に岩井堂はあった。

江戸中期に建てられた舞台造の観音堂で、かつて本尊はここに祀られていたが山中で管理が行き届かないため円融寺に移された。やはり26番は円融寺とセットでお参りした方がベターだね。しかしハードな道程だった。ここまでの所要時間は教えられた通り30分程。

無住のお堂を参拝して、更に裏奥に続く石段を登っていく。すり減って苔むしてしかも雨で濡れているので足場は最悪。10分ほど登って正観音坐像に辿り着いた。
旅の無事を祈って、琴平ハイキングコース伝いに歩いていくと先に何かあるぞ?(ここで何だコレ!?ミステリーのBGMが頭に流れる)。

ここはどうやら修行のためのお堂らしい。ハイキングコースを経て札所27番へ行けるようだが、長く車を停めてるのも気が引けるので戻る事にした。往路は琴平神社の参道伝いにコースアウトして昇ってきたが、帰路は岩井堂の正規の参道を降りて行く形となる。これが凄まじくて石段が300段以上続くモンスター石段のラスボスなのだ。24番の石段なんて可愛いもんだ。

ひたすら下って振り向くと延々と上に続く石段。行きにこの参道を進んでこの光景を見たらリタイアしていた事だろう。再び30分程かけて工場敷地を抜けて円融寺に戻ってきた。荷物になるから傘は置いて行ったが降られなかったのが幸い、と思った矢先に降ってきた。これから先は雨の中の巡礼になる。
続いて札所27番・大淵寺(だいえんじ)へ。秩父鉄道の線路に沿って裏道を進んだ所にある。円融寺から徒歩約20分と割と近い。

山歩きで疲れたので車中で少し休んでから参拝に向かう。雨はもう傘が必要な位降ってきたので足元をHUNTERで強化して臨んだ。過日に遠くからでも見る事ができた山中のナゾの観音像はこの寺の背後にある。

参拝を済ませて納経所のインターホンを押したら暫くして寺の方が出てきて、ピンポン鳴らしてくれたのでしつこい営業電話を切る口実ができたと喜んでおられた。タイムラグは電話中だったのね。暫し御朱印と共にお話を聞く。秩父は朝から本降りの雨だったらしい。傘を差しながら一段上の月影堂という観音堂を参拝して、更にその上に続く山道を昇る。お目当てはナゾの大観音像だ。せっかくここまできたのだから拝んで帰りたい。しかし山道は急でぬかるんで歩き辛い。26番に次いで27番も山登りをする事になるとは想定していなかったね。ようやくナゾ観音下まで辿り着いた。フィニッシュは岩場を鎖につかまって昇り、ようやく到達。

正体は護国観音と言って昭和10年に開眼した高さ15mの立像で、高崎観音・大船観音と併せて関東三大観音と言われている。しかしこんな足場の悪い岩場にどうやって建てたのかと首を傾げてしまう。眼下の眺めは素晴らしく、遠くに先程巡った音楽寺等の対岸が見える。
今日は2ケ所の札所で山登りが発生したため、この後の28番以降は時間的都合と体力消耗で断念、次期繰り越しとなった。昇ってきた山道を戻って今日の巡礼は終了。

今回巡ったのは22番から27番までの6ケ寺。予定では30番位まで行くつもりだったが、後半が思いのほかディープだったのでペースが乱れた。疲れはしたが楽しい巡礼だったと思う。地図だと平坦で分かりづらいが、道中の高低差はかなりのものでアラカンのオッサンには結構堪えた。これから札所終盤になるにつれ、遠い山中の札所になってくるのでゴールはまだまだ先といった感じだ。

さすがに炒飯だけでは腹も減ってきたので、国道沿いの幸楽苑に寄って食事をとった。王道の中華を堪能して少し元気を取り戻した。いつの間にか雨は上がって陽が出ていたけど、もうそろそろ日没だ。

シメの温泉の前にスタンドで給油したらリッター157円だった。今日一番のドン引き数値!
これじゃどっか行こうなんて気にならないね。西武秩父駅まで来て、久しぶりの駅前温泉・祭の湯に寄るのはいいが、駅前パーキングが満車だったら断念して即撤収となる。

結果、パーキングは空いていたので無事に温泉到達!
その前にお土産に秩父錦を買って湯に浸かる。高濃度炭酸泉が足腰に気持ち良い。他に壷湯やシルク湯を堪能して寝湯で本格的に寝落ちしてしまった。

17時過ぎに入って滞在3時間、出る頃はフードコートも土産物屋も蛍の光が流れていた。これにて今日のミッション全て完了。次回来る頃はもう冬物必須だろうね。秩父を後に真っ暗になった国道299号を圏央道に向けて走る。朝の大渋滞がウソのように全く交通量が無い。

たまに秩父方面の車とすれ違う程度の静寂ぶりだった。無事に圏央道に乗り、狭山PAで休憩をとって順調に帰路に乗る。帰宅は0時過ぎ。てっきり真夜中になると予想していたが意外と早かった。
コメント (1)
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