今日は特別展「国宝・鳥獣戯画と高山寺」を見に行きます。前回行く予定でしたが、あまりの行列で戦意喪失したので、今回こそは絶対見てやろうと意気込んで列に並ぼうと思います。行列は苦手なんだけどそうも言ってられません…。
混雑すると聞いて朝6時30分に現地入りしたが、ちょっと早すぎたようです(汗)。パスタモーレすらまだ開いてないので喫煙所で一服して時間を潰し、ようやくモーニングセットを頂きました。目が覚めるけどもうちょっと量欲しいなぁ…。
博物館の開館時間は9時30分ですが、人気があるため30分早めたそうです。そこから逆算すると…もう動いた方が無難だな…。
高山寺蔵の巻物「鳥獣人物戯画」が去年修復を終えた事を記念して10月7日から一般に公開されています。教科書に載ってる有名な絵なので、知らない人はまずいないでしょう。特別展としての公開が24日で終わるため、個人的には今日がラストチャンスなのであります。
京都駅前のバス停は予想通りの大行列。いや、予想通りどころではない!何だこの人の多さは!?もしかしてこの行列は全部鳥獣戯画か!?
早くも挫折(笑)…危機感と共に機転を働かせてこの場はタクシー移動で時間短縮しよう。
駅から博物館まで590円。到着したら目に飛び込んできた光景が凄かった。前回の行列の約3倍以上の長蛇の列!
いったい最後尾は何処なんだ?
列を辿って行ったら、遥か先の交差点を曲がった先でした。開館40分前に着いたけど考え甘ちゃんでしたね(汗)。
券売機以前の入場規制は割と流れてる方なので20分程で券を購入できました。一般1500円で特別展と「京へのいざない」を観覧できます。しかしゲートから中に入った光景が更に凄かった!
外の行列の数倍はあろうかという超長蛇の列!
列が何層にも折り返してまるでミルフィーユのようだ。限られたスペースでのキャパに大して殺到する来場者数があまりにも多すぎる。人気があるとは聞いてたがまさかここまで凄いとは予想もつかなかったね。
結局外の行列と合わせて1時間ほど並んでようやく館内に入る事が出来ました。鳥獣戯画の展示は前期と後期で違うため、全部観覧するには少なくとも2回足を運ばなくてはなりません。中途半端ですがそれでも見ないよりはマシです。
内部の展示は4部構成から成り、前3部は高山寺に纏わる歴史資料や名宝の数々が網羅されています。
【Ⅰ】高山寺の開創(華厳興隆の道場)
【Ⅱ】明恵上人(人と思想)
【Ⅲ】高山寺の典籍(写本・版本の収蔵)
【Ⅳ】鳥獣人物戯画(楽しさあふれる絵巻)
写経や書簡の達筆ぶりは惚れ惚れしてしまいます。しかし其々の感動を余所に身体はもう限界に近い。何しろ昨日の疲れを引き摺ったまんま寝不足状態で1時間も立ちんぼだったから無理もありません。そしてトリの鳥獣戯画展示室に進むと、とんでもない光景が待ち構えていました。ここでまた長蛇の列です。もういい加減にしてくれよと思わず心で愚痴る(笑)…。
結局ここで30~40分の立ちんぼ芸(汗)
そっか!今日は土曜日か!そんで終了間近だからこんなに混んでるんだな…と静かに納得。今まで色んな国宝展を見てきたけど、こんな混雑は初めてかも知れない。
何だかんだ1時間ほど並んでようやく本物の鳥獣戯画とご対面!
しかし「立ち止まらずにお進み下さい」のスタッフ誘導のお陰で見れたのは僅か30秒(笑)
パンダの初来日ってこんな感じだったよな確か(笑)…もうちょっとゆっくり観覧させて欲しい所ですが、ここでノンビリ見てると後ろの行列がどんどん伸びて行くので仕方ありません。
ガラス越しとはいえ目の前30㎝先にある本物は凄いオーラを放っていました。国宝ですよ国宝!身震いがしますね。わざわざ来た甲斐があった…と感動してる間もなく、展示はまだ続きます。
鳥獣戯画は甲乙丙丁の4巻で構成され、一番人気の甲巻観覧バトルを乗り越えると、次の乙巻の行列が待ち構えています。甲巻ほどではないにしろ、ここでも20~30分待ち…。それを乗り越え丙巻で10~20分待ち…。丁巻は案外サクッと見れましたが、もう身体はズタズタでした。横になれば5秒で寝落ちする自信はあります(笑)
とまあ、大病院の診察(待ち1時間・診察5分)みたいなノリを彷彿とさせる今回の観覧顛末、良い意味でも悪い意味でも貴重な経験が出来たと思います。
最後に売店で記念に図録を購入しましたが、ここもえらい混雑してました。
続いて平成知新館に向かいます。16日まで知新館オープン記念展と称して「京へのいざない」という企画展をやっています。ここも凄かった。平安~鎌倉時代の大日如来、不動明王、仁王像や釈迦如来像など20躯がズラリ!…印象強かったのが「宝誌和尚立像」です。なんと顔が二つに割れて中からもう一つの顔が…。こんな立像は初めて見ました。この不気味な佇まいは必見かも。関心ある方は画像検索してみて下さい。
しかしこれらの仏像達、様々な信仰の対象を見世物にして罰があたらないのだろうか?…という素朴な疑問が湧きますが、ここに陳列される前に仏の魂を抜くのだそうです。そうする事によってこれらの仏像は「美術工芸品」という扱いになるから大丈夫なのだとか。ナルホド…。
という事で試練と忍耐の博物館騒動はこれにて終了。当初呑気に11時ぐらいに撤収するつもりだったけど、時計を見たらもう13時を回っていました。博物館を出る頃、行列は更に凄い事になっていました。
話によると4時間待ちなんて日もあったそうです。そう考えるとウチなんかまだマシな方かも知れません。
さてお次のミッションは、嵐山に飛んで穴場スポットを観光する予定でしたが、博物館で予想以上に時間を食ってしまったため中止となりました。さあどうしよう(笑)
基本ガイドブック持たずの行きあたりバッタリ旅なので、とりあえず市バスで駅に戻りながら何か考えよう…。
鳥獣戯画の図録がかさばって重いので駅のコインロッカーに入れて、駆け足昼食はまたもやパスタモーレへ。スパゲッティLLサイズってのがどんだけの量か体感したかったのですが、凄い人気店で記名順番待ち状態でした。
LLサイズは普通盛りの2倍あるそうですが、全然余裕の楽勝でしたね(笑)。しかしこの量で珈琲ついて1000円そこらってのは良心的ですね。
お次はまだチョット早いが紅葉詣でをする事にします。場所は京都屈指の紅葉名所「東福寺」です。アクセスは奈良線で一駅という便利さ!時計は14時を回っているので、時間的に丁度良いでしょう。
東福寺駅を降りた瞬間なんか嫌な予感…。人、多いぞ?…土曜だからか?…。まあ通天橋という人気スポットが控えていれば当然の混雑かも知れませんが、それにしても予想以上に参拝客で混み合っています。
時期的に紅葉は時期尚早のようですが、それでも紅々と頑張ってる木々が散見できます。
本殿参拝の後人気スポットの通天橋へ。拝観には400円が要ります。しかし観光客でごった返してますねぇ…。床が抜け落ちはしないかと心配になる位殺到して紅葉を撮りまくっています。これが紅葉シーズンになると想像を絶するほど混むんだそうです。
スマホで撮ってる人がけっこう目立ちます。やはりこういう名勝地はデジイチ率がグンと上がりますね。コンパクトなミラーレスもあちこちで見られます。ここでSONYのα7を使ってる人を初めて見ました。
デジイチで良い画を撮ってる人を羨ましく思います。でもあのデカさと重さを考えると真似できない…というかしたくない(爆)
今回京都逍遥はRX1R一本で勝負。京都画像は全部RX1Rです。GRは充電が間に合わずお留守番となりました。
バックに屋根瓦や石灯篭なんかを入れると風情がありますね。個人的には京都っぽくて好きな構図です。
紅葉はまだ全開ではないけど満足できました。ちなみに東福寺の御朱印は天龍寺と同じくオール判子の量産型です。東福寺を後に参道を駅に向かう途中「一華院」という塔頭があり、秋の特別拝観+お茶席という催しをやっているので寄って行く事にしました。
横一直線に枝が伸びる珍しい依稀松を配する苔庭は見事。開帳している本尊の白衣観音を拝観して抹茶を頂きます。独特の苦みは感動的な美味さ。お茶受けの和菓子も甘さ控えめでとても上品でした。
で、塔頭(たっちゅう)とは何かと申しますと、お寺の高僧が亡くなった時に弟子が建てた小院、または高僧隠退後に住まいとした子院の事です。東福寺という大寺院ともなると塔頭が25もあります。
お次はその塔頭の一つ「盛光院」(じょうこういん)へ。通常は非公開ですが今日はお茶席を開いていたので覗いてみました。
ここも抹茶が劇的に美味い!後からジワジワくる苦味が堪りません。オカワリできないかな?(笑)
博物館の疲労はだいぶ癒えたけど、歩き回って疲れたので…とそこにいいタイミングで喫茶店があったので迷わず休憩。
ティールーム1000というお店です。寺社巡りも良いですが、喫茶店巡りってのも乙なもんです。こういう発見もまた楽しい。充電完了して東福寺駅へ向かいます。駅員が人員整理する程ゴチャゴチャ混み合っています。
たった一駅なので寝落ちの間もなく京都駅に着いて、再びコインロッカーで荷物を整理します。携行品を身軽にして今度は地下鉄で四条方面へ移動。
前回行けなかったお店へ向かいます。それは老舗の田丸印房というハンコ屋さん。スタンプフェチの愚生としては、ココのオリジナル判子をゲットしたかったので、今日は買う事が出来てホント良かった。その後新京極をブラブラしていたら、佇まいがヤバイ老舗のソバ屋を発見!見た感じ古そうでイイ感じでオーラ放ってますね。
特製中華ソバを所望。時折壁ひとつ隔てたとなりの矢田地蔵尊の鐘の音が響いてきます。う~ん京都ならではの風情ですなぁ…。
ソバ屋を出た後、となりの矢田地蔵尊をお参りします。御朱印は午後休止の張り紙がありました(笑)
ここは六道珍皇寺のお盆の迎え鐘に対して先祖を天に送る「送り鐘」で知られています。同時に痛みを代わってくれるという「代受苦地蔵」でも有名。
ここでは膝の痛みを何とかしてくださいと真剣にお参りして、痛みをあの世に送っちまえ!とばかり派手に送り鐘をゴォ~ンと打って参拝終了。続いて新京極をブラッと南下しながら錦天満宮を参拝します。学業成就や合格祈願でお馴染みなので、しぽぽの合格祈願でお守りを買いました。
新京極を下って今度は寺町京極を上がって行きます。老舗のスマート珈琲で一服しようと思ってたら、閉店しましたの看板が出ていたので、近くの上島珈琲店へ入って休憩。
ブレンドで頭を解しながらブログのセンテンスを思案しますが、最近ボキャブラが弱ってるのでもたつき感は否めませんな(笑)
京極もシャッターが目立つ時間になったので、ぼちぼち撤収して再び地下鉄で京都駅に戻ります。
京都駅に戻ったら、早くもクリスマスツリーがお目見えしておりました。なかなかデカくて迫力がありますが、まだ時期尚早じゃないんかね?
という訳で後半は場面行動だったミッションもこれにて終了。仕上げの夕餉はまたパスタモーレ(笑)
ズワイガニのクリームソースが絶品美味し!加えてグラスワインもマイウ~!締めには相応しい満足感ですが、朝昼晩3食パスタモーレってのは個人的に苦笑いですな(爆)
そういえばしぽぽから「明日ご飯食べ行こう」とお誘いが来ていたので、明日は時間を調整しよう。Gヤンからも羨望のご本尊、開運肉塊御尊影を送ってくれたので思わずスイッチが入りましたとさ(爆)
以上、今回もドタバタ上洛顛末にお付き合い頂き、有難うございました。