今日は前回タイムアウトで行けなかった集印散歩の続き。浅草方面への展開だがアクセスはどうしても乗り換えが必要だ。しかし都バスなら直通があったので今回はバスで行く事にした。
三ノ輪駅前で降りた。学生時代に一度来た事があるけど、もうその頃の面影は無かった。今日の都心の空模様は2月とは思えない程のポカポカ陽気で、ヒートテックを履かないで来て正解だった。冬物ジャケットはどうかとも思ったが、日向は暖かくても日陰はヒンヤリしているのでセーフ。頼むから2月は着るモノで悩ませないで欲しいね。
さて今回は奥浅草(三ノ輪~入谷方面)をブラブラ南下しながらの集印逍遥である。まずは
千束稲荷神社へ。
メトロ日比谷線の三ノ輪駅から徒歩5分程に鎮座する「樋口一葉ゆかりのお稲荷さん」。国際通りから一本裏に入った通りにある静かな一角。旧・竜泉寺村の氏神村社で五穀豊穣に御利益があるそうだ。
樋口一葉の「たけくらべ」の中に登場する神社として有名で、創建は江戸時代(寛文年間)と言われている。
社務所で御朱印を書き入れて貰った。
社務所が留守の時はカウンターに書置きが置かれているそうだ。何処かのクチコミに「500円に値上げしたなら書置きとか字がヘタなのは勘弁」なんて辛口コメントがあったが、本当にそう思う。こっちはカネ払ってんだから相応のスキルアップはするべきでしょうね。とりあえず今日は書いてくれたので良かったが、書置きは糊で張り付けるの面倒だから出来ればやめてほしい。
続いて千束稲荷から少し歩いて
正寳院(飛不動)へ。
住宅地の一角に突如狭き門、そして中は広々の異空間。戦国時代の享禄3年(1530年)開基の関東三十六不動霊場の二十四番札所である。創建の頃住職が不動尊を背負って大峰山に修行に行ってる留守に、分身を携えた参拝者が祈願したら一夜にして本尊が飛んで江戸に戻り、人々の願いを叶えたところから「飛不動」と言われている。
そんな言われから航空関係やJAXAなどの方も参拝に来ているそうだ。旅行に御利益があるのと「飛ぶ」という事から厄飛ばしやゴルフの安全祈願もされてる所が面白い。御朱印は達筆で書き入れて下さった。
また下谷七福神の恵比寿神も祀られていて、聖観音と併せて三種の御朱印を頂けた。やはり御朱印帳に手書きの唯一無二でないと有難味は薄れるね。ここは旅行に行く前にまた参拝しようとブックマーク決定だ。
続いてはすぐ近くにある
西徳寺へ。
結構大きくて立派なお寺さんだ。寛永5年(1628年)に別の所で建立され後に現地に移転したそうだ。位置的にはメトロ三ノ輪駅と入谷駅の中間位に在る。本堂右の寺務所で親切に対応して下さり、御朱印を頂いたが残念ながら書置きしかないとの事。こんな大きいお寺で書置き!?と思いきや、基本的に御朱印を出さない真宗で御朱印を頂けるだけで有り難い。
脇に喫煙所があったので一服休憩。こうして一駅程度歩いただけでこれだけ御朱印が集まるのだから東京の御朱印も侮れない。欲張って片っ端から全部なんて言ったら御朱印破産してしまいそうだ(笑)
その次は前の信号を渡った所に在る
長國寺に伺う。寛永7年(1630年)日乾上人によって創建された。通りを挟んで向かいの鷲神社とは明治の神仏分離で分かれてしまったもので、酉の市発祥で有名な寺社だ。
参拝後に左手寺務所のインターホンを鳴らして中に入ると大きくて立派な熊手が飾ってあった。毎年変わるそうでこれは一見の価値アリだ。写真撮影OKとの事で撮らせて貰った。御朱印は意外にも書置きしかないそうだ。良い字面なのに残念!
続いてお隣の
鷲神社(おおとりじんじゃ)に行く。ここも熊手が凄い。ビジュアル的には外人さんにウケそうだ。
酉の市御本社で酉の市の時は境内に入れたらラッキーな位に混雑するそうだ。
参拝時にお賽銭を入れようとしたらデカいオカメにギョッとした。このオカメを撫でると御利益があるそうだがこんな賽銭箱は初めて見た。
御朱印は七福神の寿老人を祀っている所から二種類の御朱印が頂ける。テレビで紹介される事もある有名所だけに参拝者も結構居て御朱印も順番待ちだった。
鷲神社の次は裏手にある
吉原神社へ。江戸時代に吉原遊郭にあった五つの稲荷を合祀して吉原神社と称した、商売繫盛・芸能上達の神様である。
境内はかなり小さいが立派な御本殿、そして社務所もあって御朱印は書き入れして下さるのが有り難い。御朱印は次に行く弁財天もここで頂ける。その
吉原弁財天は少し歩いた所に在り、元々は湿地帯の中に在った花園池(弁天池)の跡地で、そこに弁天様を祀っていた事に由来する。
明暦の大火や関東大震災の犠牲者の鎮魂とちょっと軽い気持ちでは赴けない重いスポットだった。真摯に手を合わせて亡人を偲んだ。御朱印の弁財天を囲むヘビは「よしわら」を図案化したものだと説明してくれた。
という事で御朱印逍遥も一段落、この界隈からは少し離れて昼飯はどうしようか悩みつつ、お寺を3ケ所ほど巡ったが、御朱印はやってないとの事で割愛させて頂いた。
食事処を探しながら更に南下、意外と「ココに入ろう!」なんて店が見つからない。続いて本日の集印最後の地は
秋葉神社へ。
この神社は元々JR秋葉原駅の場所に在った。その一帯は火災が多く、それを鎮めるため防火の神・秋葉権現を祀る神社を建立した。類焼を防ぐ火除け地を設けその野原一帯を「秋葉の原」と呼んでいて、これが秋葉原の地名・駅名の由来である。後に東北本線を延伸するにあたって駅舎予定地にこの神社が在ったため、現在の地に移転したのだそうだ。
本殿脇の社務所で御朱印を書いて頂ける。しかしお留守の時は書置きになるそうだ。
今日は大御所・浅草寺の浅草界隈の奥地、三ノ輪~入谷近辺を巡ったが、このエリアだけで縁の地や発祥・由来など意味深い寺社ばかりで、とても楽しくお勉強になった有意義な散歩になった。
さてさて、スマホの地図を見たら、もうちょっと南下したらメトロ銀座線の稲荷町駅があるので頑張って歩く事にした。歩数計はなかなかイイ数値を出してくれそうだ。ここで膝に少し違和感を覚えたので徒歩はやめて銀座線に乗り、末広町駅で下車して秋葉原に展開となった。地上に出たらホコ天をやっている。そうか今日は日曜日だったね。ブラブラ歩いてようやく遅い昼飯である。
行きつけのフレスカでステーキを所望。今日は御朱印に興味ない人には申し訳ない位に綴ってしまったが、そういえば知人の御朱印女子に神田明神に行った事を話したら「アソコもう御朱印書置きになっちゃったからオワリだね。あたしはもう行かない」と言っていた。やはり手書きは止めてしまったのだろうか?
正直500円はキツイんだよね。だから尚更書置きはシラケるからやめて欲しいものだ。そんな事を思いつつ最後に行きつけの無線ショップで買い物をして秋葉原を後にした。