免許更新してから初めての行楽は久しぶりのピンドライブだ。朝6時半に出発、案の定早速首都高速の通勤渋滞でつまづいた。想定内で朝から萎えるが少し我慢していたら流れるようになった。例えればお通じの初めは硬くて…まぁそれは良いとして今回は久々首都高速~東名高速のルートを取った。
時間的に交通量は多い。反対車線は大変な事になっていたが、こっちはスイスイ流れて出足はまあまあ快調だ。行きはPAやSAに立ち寄らずに一気に時間短縮を図ろうと思ったが、意外と流れているので焦らなくても済みそうだ。天気は良い方だが何だか薄曇りっぽくて遠くが霞んでいる。前方の富士山もなんかクッキリ感が薄いなぁ…。
7時半、家から1時間で大井松田を通過。なかなか順調なドライブ展開だ。今日はこの先の新東名を初めて走るのでちょっとワクワクソワソワしてる。しかし下半身もソワソワしてきたぞ(汗)。無休憩で突っ走るつもりだったが生理現象には逆らえないね。やがて新東名との分岐点にさしかかった。新東名は山側を通るのだが、分岐は左に進んで本線を跨いで行く。
出来てだいぶ経っているがまだ真新しさは感じる。雄大な富士の裾野を横切る形で、左に駿河湾を遠望する快適ドライブを楽しんでる時にトイレリーチという横槍で撃沈。次のPAに寄って行こう。出る前に用は済ませたハズなんだが…。
普段東名高速もこっちの方まではあまり来ないから、今まで新東名を走るという機会も無かったが、今回全線走破ではないがちょこっと走る事が出来てこれだけでもミッション達成だ。さてトイレ待ったなし状態なのでNEOPASA駿河湾沼津というエリアに寄る。ここは新東名だけの施設のようだ。
トイレを済ませて建物に入ったが、まだ時間がはやいのか殆ど開店前で人が居ない。有り難い事に上島珈琲がOPENしていたので軽く朝飯を取る事にした。
バタートーストは勿論の事、予め塩味の効いたゆで卵が絶妙な味付けでとても美味い。残念なのは量だな。これではお通しに等しい。それよりもここの眺望が半端なく素晴らしい。裾野の高台にあって遮る障害物が全く無いので。広大な景色を一望できる。
駿河湾の海岸沿いに東海道線の片浜駅から原駅辺りの町が広がる。遠くに西伊豆の大瀬崎の出っ張りが見える。眼下に伸びる県道165号線を望遠すると人が歩いてる光景まで見えた。P900恐るべし!
恐らく尿意がなければこんな素晴らしい展望も知らないまま通過していただろう。頻尿さんありがとう。
軽くトイレ休憩で済ませるつもりが30分もノンビリしてしまった。エリア内にスタンドがあったので給油して9時頃本線に戻った。高速のスタンドは割高だけど131円はキツいな…。
排尿ストレスが無くなったのでスッキリ感MAXだ。やがて新富士ICで一般道に下りた。
富士山の裾野をなぞるように今度は山梨方面へ北上する。今日の目的地は富士宮にある
「奇石博物館」だ。国内外の化石や原石、宝石、変わった石や面白い石など、ありとあらゆる石を集めた日本で最初の石専門ミュージアムで、開館は1971年(昭和46年)と意外と歴史のある博物館だ。道中あちこち点在するサクラを眺めながら10時少し前に到着。
今日ここに来たのは初めてではなく二度目の訪問だが、そのうちもう一度訪れようと思っている間に廿数年が経ってしまった。石好きの自分としてはこういう所が楽しくて仕方がないので、また来る事が出来てホントに良かった。平日なのか広大な敷地に人影はなく、ひっそり佇んでる印象だった。
入口で入館料(大人700円)を払って券を貰う。中は撮影可能かと尋ねたら撮影OKなようだ。ただし宮沢賢治の展示エリアだけはNGとの事。中に入ると館内はしーんとしてるのでほぼ貸し切り状態?
研究員か学芸員か、館内スタッフさんが出てきてご挨拶がてら色々石にまつわる面白い話をして下さった。
その後中に進んでいく。
館内は化石の世界・奇石の世界・宝石の世界・宮沢賢治の展示室・企画展示室・光る石たちの世界に分かれていて、収蔵数15000点以上といわれている石また石のオンパレードにため息しまくり千代子だった。
石に興味のない人にはピンと来ないかもしれないが、来たら石にハマってしまうかも知れない。そんな面白さはあると思う。トンボの立体化石はここの看板的存在でTHE BOOMのアルバムジャケットにも起用された。
テレビ石なんて面白い名前の石は絹糸状結晶の集合体。一定方向の光を通す天然の光ファイバーで向こう側の景色を映す事からテレビ石と呼ばれている。これはミュージアムショップでも売っていて人気商品のようだ。自分も最初に来た時に買った記憶はあるが紛失してしまった。この辺りでようやく2人ほどお客さんが入ってきた。って事はそれまでは自分だけの貸切状態だったみたいだ(笑)
じっくり1時間かけて観覧した後はミュージアムショップで例のテレビ石と蛍石を記念に購入。蛍石(フローライト)は弗化カルシウムを主成分とする鉱物で、紫外線をあてると蛍光するのでこの名がついた。色が涼し気なので思わず買ってしまった。ここは見て楽しむだけでなく学習する事もできる「為になる博物館」なので是非行ってみる事をオススメしたい。
博物館を後に、敷地のサクラでお花見タイム。こっちも散り始めてはいるがまだまだ満開に近い。
車を出す際に異変に気付いた。ドラレコが作動してない。???…あ、またか!ボンネットを開けてチェックしたら、やはり該当のヒューズが飛んでいたので交換。幸いスペアがあったので助かった…。
お次のミッションは近所の日帰り温泉だ。Google Mapでルートを検討してる時にその存在を知って行く事にしたのだ。場所は「
富士山・天母の湯」。天母と書いて「あんも」と読むらしい。
嬉しいのは入館料がお手頃な事だ。1時間券が410円、延長1時間でもプラス200円とリーズナブル。ただし日帰り温泉にありがちなタオル類のレンタルはやっていないので、持参するか購入する形となる。自分はタオルに「名入り」を期待してあえて持参せずに購入した。結果バスタオル(500円)も手拭(200円)も両方名入りだったので良い記念になった。フロントで下駄箱キーを預けて中に入る。館内の雰囲気は結構イイ感じだ。風呂は内に1槽、露天2槽とこじんまりとしている。お客さんは年配の方で数える程しかいなかったのでほぼ貸切状態だった。ジェットバスを兼ねている内湯はぬるめで最高だ。露天は少々熱いが眺めが最高だった。
休憩フロアでボーッとしながら疲れを癒して40分程で撤収となった。富士宮エリアはなかなか行く機会はないが、通った際はまた是非立ち寄りたい温泉だった。
ドライブは続く。博物館・花見・温泉ときてお次のミッションは観光だ。やはりエリア的に音止の滝・白糸の滝はスルー出来ない。
超有名な観光スポットだから、さぞかしお客さんワンサカ、パーキング満車渋滞を覚悟して行ったら肩透かしでズッコケてしまった。お客さんはパラパラで土産物街はシャッターが目立っていた。
まずは音止の滝。かなり豪快で滝も見えない内から轟音が聞こえてくる。どこが音止だよ?とツッコミたいネーミングだが、これは曽我兄弟が仇討ちの相談の時、滝の音で声が遮られたため神に念じたら一瞬滝の轟音が止んだ。という伝説に因んでいる。ならば滝の無い場所で相談すれば…まぁいいか(爆)
芝川の絶壁、落差25mの迫力は恐怖感を覚えるほど豪快だ。川沿いに嚴磐叢神社が祀られていたので旅の安全と滝に落っこちませんようにと祈願した。
土産物屋街を通った所で白糸の滝を望む事ができる。近くまで行くには更に石段を下っていく。
この石段、ヘルニアンの自分には少々辛い。下りは引力の助けで何とかなるが、帰りの昇りは脚が悲鳴をあげるかもしれない…。
滝見橋を渡ってようやく辿り着いた。ここも博物館同様再訪のスポットだ。当時の記憶は朧気に残っているので部分的に懐かしさを感じた。当時ってデジカメはおろか、パソコンもケータイも無い筋金入りのアナログ時代だったなぁ。
落差20m、幅が150mもあるので、F4.0/7-14㎜ASPHのミラーレス超広角を持参して正解だった。見事にフレームインしてくれたが、リアルの迫力と美しさはデジカメ画像では伝わらないだろう。
昔は修業の場だったらしく、そばに「食行身禄の碑」が建っていた。人的な歴史構造物としては非常に興味深い。年間を通して水温は12℃と安定しているそうだ。
白糸の滝は一部の川の本流以外は岩壁の間から出てくる富士山の湧水で構成されている。全国でもこういうのは珍しいんだそうだ。湧水の滝は音止の滝とは対照的だが、毎秒1.5トンも出ているとは驚きである。滝の前に佇んでいるとマイナスイオン効果だろうか、飛沫でヒンヤリとして気持ち良いが、デジカメにとっては良い環境とは言えない。あまり長居するとデジカメがビショビショになってしまうので防水対策は必要だろう。
帰路の昇り階段は案の定キツかった。思わずエスカレーターが欲しいと唸ってしまった。
せっかく富士宮方面に身を置いてるのだから、さっきから気になってる「富士宮やきそば」の幟につられて
店に飛び込んだ。朝のトースト以来何もクチにしていないので食べていこう。
富士宮やきそばの味はGOODだが、量と値段が比例しない観光地価格に少々ゲンナリだ(爆)
しかし平日とはいえこんな有名観光地ですら閑古鳥状態ってのは悲しさを覚える。駐車場に戻る途中、アジア人観光客の団体とすれ違った。皆さんスマホやデジカメで間近に見える富士山を激写していた。
再びドライブ続行。国道139号を上がり、ショートカットで県道71号に逸れたが、交通量は無いに等しい。まさか道路まで貸切状態とはね(笑)
やがて山梨県に突入して途中の大室山西展望台で休憩を取った。景色は良いけど天気が微妙に霞んでるな。
青木ヶ原樹海の向こうに本栖湖や精進湖が見える。そろそろ上着なしでは肌寒くなってきたので撤収して河口湖方面に向かった。
今日は東名高速を走って富士山麓をぐるっと回り、中央自動車道で帰るという一筆書きルートだ。いつもだいたいピストンコースだからなかなか走り応えがある。ミッションの締め括りの食事は勿論ほうとう!
期間限定の牡蠣ほうとうはシーズンオフで残念だが仕方ない。今日は豚肉ほうとうを所望。いつも混雑している河口湖店も15時半頃だとスカスカのほぼ貸切状態。今日は貸切が多いね(爆)
これにてミッション全て消化して帰路に入る。河口湖ICから中央自動車道に乗った。交通量が少なくて実に快適。本線合流してもスムーズに走れたが、またここで車にバグ発生だ。駆動系に問題ないから普通に帰れるが、この故障はちとマズい。
八王子JCT~八王子IC間で渋滞と表示されていた。この間はノロノロで最悪停止しちゃう酷い渋滞だったが、料金所を過ぎたら普通に流れだした。って事で無事に帰還したが、次の休みにでも修理に出さないといけない。楽しい一日だったが、終わり良ければ全て良し…にはならなかったのは痛かった…。