今 日 の 出 来 事

今日あった出来事、感じた事を綴ります…

ルクソール騒動

2006年04月09日 | 旅行・レジャー・ドライブ
ツアーの日程は結構タイトだ。モーニングコールは6時半。「エジプトに行ってる夢」から覚めたら、エジプトに居る自分に気付き、ちょっと幸せを感じた。
朝食はバイキング形式。オシャレにオープンテラスで、雄大なナイルの流れを眺めながらトーストを頬張る…。絵にならねぇ~(笑)
エジプトは朝昼の寒暖の差が激しいと聞いたが、半袖のTシャツで耐えられない程ではなかった。

さて、ルクソール2日目の日程は、待ってましたの「王家の谷」!
気温30度の上に陽射しを遮る物が何もないという、過酷な観光になるらしい…。
ナイル川を挟んでルクソール駅やホテル、博物館等が在る「西岸」は「生きてる人が住む街」、一方反対側の「東岸」は墓などが多く点在するので「死んだ人の住む街」と呼んでるそうだ。ナルホドそれは分かりやすい。で、その代表格である「王家の谷」にバスは近づいてきた。
石灰岩の瓦礫だらけの景色の中を山道は上へと昇って行く。
現地に到着すると、殺風景な景色とは打って変わって物凄い数の観光客で賑わっていた。
見ると欧州方面からの客が多いようだ。やはり距離的に近いからなのかな?
多くのファラオが眠るこの地の風景撮影は構わないが、墓室内は撮影禁止。もし撮影行為を発見したらその場で没収される(戻ってこない)。一枚のチケットで、どれでも好きな墓3つまで拝観できる(ツタンカーメン墓を除く)システムになっている。



さてさて、いよいよ世界的な有名人と会う時がきた。小さい頃本で読んだ、あのツタンカーメンといよいよご対面!
暗くて狭い階段を下りたら、あらま!もう目の前に居る!
なんだ、もっといくつもの部屋を経て最奥に鎮座してるものとばかり思っていた。なんか呆気ない感じ…。それに、ここに有った数々の装飾品はすべてカイロの博物館にあるので、カラッポで素っ気無い。見るものといったら壁画ぐらいだろうか?…しかし当のツタンカーメン本人は目の前の黄金の棺の中に眠っているそうだ(既に腐敗してしまってるらしい)。その煌びやかさにしばし見とれたが、思っていたより小さい印象を受けた。しかし、何だかんだ言っても、目の前に在るのはホンモノなんだよなあ!・・・もうタメ息ばっかりだ。

タイトなスケジュールをこなすべく、足早に現地を後にした。次の遺構は、これまた有名なハトシェプスト女王葬祭殿(Deir el Bahri)。これも見たかった遺跡の一つだ。王家の谷からはバスで20分程で着いた。目に飛び込んできた光景は、色々な書物の写真で見たものと全く同じ!当たり前か・・・。しかしホントに美しい!よくぞここまでキレイに残っていたものだと、ただ関心するばかり。ここでは、約1時間の見学時間があったので、じっくり観てまわる事ができた。
続いては、近くに在るメムノンの巨像。道路傍にいきなり現れる。ポツンと1対の巨大石像が立っているだけだが、かつてはここもアメンホテプ3世の葬祭殿が在った所で、現在は破壊されて石像だけの遺構になっている。



昼を少々過ぎ、ちょっとスケジュールがズレ込んでしまった。一行は遅めの昼食を取るべく「レストラン・アフリカ」へ。ここではコフタという肉料理が出た。これも結構イケル!なんかエジプト料理はあまりハズレがないみたい。クチに合うのかな?

腹七分目ほどで一服した後、今度は政府公認の土産物屋に案内された。エジプト観光の土産で有名なカルトゥーシュ(名札みたいなもの)に名前を入れてくれる。結構金持ってきてる人は18Kのトップを注文していたが、自分はビンボーなのでスルー(笑)
とりあえず、駆け足で巡った今日のツアーメニューはここでオワリ。
午後3時頃、宿のソフィテルに辿り着いた。

さぁて!ここから待ちに待った自由行動である!
相方と、もう2人加わって4人でルクソールの街中を探検する事となった。
ホテルから無料で出ているシャトルバスに乗って、街中のウインターパレスホテル前(ここが乗降り場所)に降り立った。
で、これからドースル?地図もナイ連絡手段もナイ知識もナイのナイナイづくしだ。
予定としては、スーク(市場)に行ってお土産見たり、食事しようなんて話だったので、ガイドブックで小さい地図をチラ見してたのが幸いだった。
方角も分からずカンをたよりになんとか現地に辿り着いた。
しかし飛び込んできた光景はまるでスラム街!足を踏み入れていいものだろうか?何気に危険な香りが漂ってるゾ!
道路は未舗装で瓦礫の山になってる。一歩踏み入れた途端、両脇にいた土産物屋の店員が土産物を手にスッと寄って来て「ワンダラー!ワンダラ!」「見るだけ!見るだけぇ」と片言の日本語で売り込みをかけてきた!
ウゼェなあ…。とにかく目が合うだけでダーッと走り寄って来て「ワンダラワンダラ」である。これじゃ買物も落ち着いてできやしない。数メートル歩けばまた「ワンダラ!」「コニチワ~」と商魂逞しい。
「コニチワ」を無視していると今度は「ニーハオ?」でやがる(笑)
僕がルクソールに来て最初に覚えたアラビア語が「ミシャー・ゥイズ(要らない)」である(笑)
僕は次々と行く手を阻む「ワンダラ攻撃」を、「ミシャーゥイズ!」とジェスチャーで難なく突破し、奥へ奥へと突き進んで行くのであった。
ここまでくると売り子野郎の雑音も、面白い「旅の風物詩」に感じてくるから不思議なものだ。僕は小さい置物を何個か買おうと思っていたから、テキトーに店を選んで入ってみた。
もう店員は嬉しいのか、僕にべ~~~~~~~ったりとくっついて、アレはどう?これはどう?と電卓片手にしつこいのなんの(笑)
お返しに、ネフェルティティーと猫の石像を半額まで値切ってやった。
買物した記念にデジカメ撮影を申し出ると喜んでOKしてくれた。と思ったら、近所の店の店員が5~6人集まってきて、一緒にフレームインしようとはしゃぎだした。おっもしれーなあ(笑)エジプト人てフレンドリーとは聞いてたが、まさかここまで明るいとは!
単なる買物のつもりが、ちょっとした撮影会になってしまった(笑)1ショット撮っては、どう写ってる?と覗きこんではお祭り騒ぎのように盛り上がってる。このハプニングはとても楽しかった。

さて、飯はどうしようかな・・・と「ワンダラ」をかきわけて店を探したが、一向に見当たらない。あってもパン屋ぐらいなので、できたてのナンみたいなパン(1ポンド=約20円)を買って頬張りながら散策を続けた。
途中で、若い現地の兄ちゃんが後をくっついてきて、色々と英語で案内しだした。「なんだこいつ?・・・まあ別にこっちが頼んだワケじゃないからほっとこ」…と、テキトーに喋らせていたが、延々1キロに渡ってご丁寧に観光案内をしてくださる。いったいこの兄ちゃんは何者?
実はこれが手の込んだ「客引き」だったのである。まあ辛抱強い事(笑)可愛そうだから彼が案内する店に連れて行かれてやった。でも他の3人まで巻き込むわけにいかないので、先に行ってて!とアフター合流を企てた。
で、適当にギフト(200円程度)を買ってさっさと店を出た。出たはいいが、分かれた3人が何処を探しても居ない!どこ行っちゃったんだ?
あれまあ、とうとう逸れてしまった。右も左もわからないルクソールの街中にポツンと独り…。

まあいいや、最終的にウインターパレスを目指せばイイわけだから、焦る事もないさ…
てことで、独り散歩と洒落込もう・・・。



最終のシャトルバスが出る19時半、めでたく3人と合流し、無事に宿に戻るのだった。で、結局飯にありつけなかったので、ホテルのレストランで、ソフィテル最後の夜を惜しみながら酒盛りを楽しんだ。就寝23時・・・
コメント
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