3年前に初期型YBR125標準のキャブレターである中国ミ
クニのVM22に変えて運用し続けていたが、暇なのでもう
一度中国ケーヒンのPZ26を使ってみようと思い立った。
このPZ26はアマゾンで買ってみたものでタオバオ経由よ
りは総額が安い。
PZ26は中国名で日本ケーヒンだとPD22に相当するのだ。
排気量125ccに適合する大きさなのでセッティングが出やすい。
外観もVM22に似ているから入れ替えは簡単だ。
今回は両方を採寸して比較してみよう。
外したVM22の入力径。
34.5mm。
PZ26の入力径は34.6mm。
誤差範囲で同一径と思えば良いだろう。
VM22のピストンバルブ径。
20.4mm。
PZ26は19.9mmで若干細い。
キャブレターは繊細なので互換性は無いと思った方が良い。
VM22の出力径。
25.4mm。
PZ26は26.0mm。
これは誤差範囲とは言えず何か設計的な意味が有るんだ
ろうが特性にどう影響するかは不明だ。
さて、アマゾン入手のPZ26のメインジェットやパイロ
ットジェットには大きさの刻印が無かったので、入手した
当時は国内品のジェットでセッティングを探ったものだ。
当時実用域まで追い込んだ数値はこれ。
メインジェットはケーヒンの丸大の#90が使える。
パイロットジェットは PWK28やPE系,CR-mini用と同型の
ネジ径6mm仕様。
色々な番数を試して最終的に#33で落ち着いた。
ジェットニードルのクリップ段数は前回の経験から
2段+0.5mmシム(小丸ワッシャー)から探る。
まずはこれで組んだ。
エンジンに装着。
VM22と寸法互換なのでポン付けだ。
始動後暖気をしてからパイロットスクリュー調整をする。
結果、前回と似たような開度1回転開けが最適値だったよ。
これで近所を徘徊して加速やパワーを感じてみたが、
VM22とあまり変わらない印象がする。
吹け上がりはモーターみたいにスムーズなんだけど、トル
クが薄い感じだ。
ジェットニードルクリップ段数を変更。
0.5段濃い3段目に変えてみた。
結果、トルクが増して加速に力強さが増した。
近所の急坂を登る時のアクセル開度が少なくなって調子
良いのでこれに決定!
試しにメインジェットを#90から#88に変えてあれこれ
調整してみたが不安定だったから、#90が実用最小値な
んだろう。
吸排気系をスカスカに変更している人は#90以上を探っ
てみるとよい。
別の変化として始動性がかなり良くなった。
冷間時にVM22のようなグズる感じはまったく起きず、すぐ
に始動して安定する。
これは冬にありがたい。
試走であっちこっち出かけてみたよ。
伊勢原市日向薬師のみかん農家まで行って旬のみかんを
買う。
20個入りで500円。
あっという間に食べきっちゃった。w
上野原~小菅村まで田舎の山坂道を走る。
キャブレター調整の定番コースなのだ。w
今回のPZ26セッティングメモ
・メインジェット#90
・パイロットジェット#33
・ジェットニードルクリップ位置3段
・パイロットスクリュー1回転開け
印象としてVM22よりもパワフルな感じでキビキビした
加速が楽しい。
ちょっとビッグキャブなPZ27には及ばないけれど、こ
れで普段のアクセル開度が少なくなれば低燃費化が起き
るかもしれない。
交換前後の燃費
・VM22
市街地80%田舎道20%で40.8km/L
・PZ26
市街地50%田舎道30%山坂道20%で42.6km/L
悪くならずに済んだから平地長距離だと良くなるだろう。
VM22より元気でこの燃費なら常用したくなる。
余談だが試しにVM22のトップキャップをPZ26に付けて
みたら、ネジ径とピッチが同一らしくて使えたよ。
この実験の意味することは、2005年式~2010年式のVM22
搭載無印YBR125に関してトップキャップをそのまま流用し
てPZ26への換装が簡単にできる事だ。
もしもレストアなどでキャブレターを交換したい時は、ア
マゾン販売品のPZ26も視野に入れるのも方法の内だと思う。
以上、暇つぶしに手持ちのキャブレターPZ26で遊んだお話で
した。