改造ネタが尽きたのでしばらく鳴りを潜めておこうとしてたけど、雑記としてYBR125の
エンジンに付いている謎のゴムの話でも書いてみる事にしたよ。
エンジンヘッドの左側に謎のゴムが付いてるの気づいた人は多いだろう。
パーツカタログで調べると「ABSORBER」となっている。
要は緩衝用ゴム部品って理由だけど、なんでこんなものが必要なのか?
騒音規制対策用の部品なのよ。
空冷エンジンの特徴である放熱フィンは板状のを重ねてるので、エンジンの振動で
フィンが振られて共鳴を起こす場合があって、この共鳴音が騒音規制の検査測定に
ひっかかる場合があるとの事だ。
じゃあYBRのエンジンだけが共鳴するのかと言えば、他の車種でも同様な事が
起きている。
スズキのST250のエンジン。
やはりフィンの隙間にクサビ状ゴムが装着されている。
さらに昔のバイクを調べてみると・・・
35年前(1980年製) ヤマハGT80には合計9個付いている。
RD125にもあった。
まあ、当時の2スト空冷エンジンのフィンは薄くて長いので共鳴しやすく、振動による金属
疲労でヒビが起きやすい事情もあったらしいけど。
例外として現代CB1100は製造工程の複雑さを逆手に、緩衝ゴムが無くても規制をクリア
する手法を取ってるので、必ずしも空冷エンジン全てに付いているわけではない。
騒音対策とは言え、コストカット全盛な現代においても付けてる理由があるので、不必要に
外す事はしない方がいいと思う。
掃除の時に一時的に外しても元にもどせばいいよ。
このゴムは新車時に少し焼ける匂いがするので、これを納車までの臨時部品と思い込んで
外して捨てる人も居るが、大きな勘違いである。
必要な物だから付いているのだ。
ただ、振動によるクラック発生の話に関しては今の製造技術とフィンの長さから想像して、
心配する事は無いと思う。
共鳴音を聴いたことが無いけど、耳障りな音でもするのならやっぱり必要部品だな。