雨続きの菜種梅雨で関東地方の桜は散り気味になってし
まった。
雨天時は屋内作業がはかどるから、以前から構想を練って
いた道具を製作してみたよ。
こんな道具。
負圧を利用したブレーキフルードの交換器なのだ。
ダイソーで売っている「ペチャンコポンプ」とマウス
ウォッシュの空き瓶。
この組み合わせで作る。
ペチャンコポンプは本来ペットボトルの口に差し込んで、
レバーを往復させると吸込み(負圧)によってペットボト
ルを潰す製品だ。
実はポンピング回数が予想よりも多くて結局足で潰す事に
戻ったため、ペチャンコポンプは使わなくなっていたのだ。
接続口の径を測ってみる。
一番細い場所は19.6mmなので内径20mmの口に合う。
太い根本も測ってみる。
26mmなので約25mm程度の内径口まで使える。
これに合う透明や半透明な容器を見つければ良い。
我が家ではマウスウォッシュの空き瓶がピッタリだった。
ブレーキフルード側のホース類。
工具屋のアストロプロダクツで買ったブレーキブリーダー
ノズル BH294 とホムセンで買った透明ビニールホース。
ノズルのジョイント径を測定する。
約7mmなので内径5.5~6mm程度のホースを接続する。
買ったホースの内径は約5.5mm。
外径は約8mm。
この外径も重要なのだ。
こんなゴムブッシュをホムセンで見つけた。
取り付け穴径11mm用。
これが用意したホースにぴったり。
ゴムブッシュの内径がホースの外径よりもわずかに細いの
で、気密性が生まれて都合が良い。
各部品寸法は互いに使えれば誤差が有ってもかまわない。
ゴムやビニールの弾力性が気密性を確保する。
ボトルに穴あけをする。
約10~11mmの穴を開けるためにドリルや円すい研石で
開けた。
ゴムブッシュを組み付ける。
そしてカッターで穴を開ける。
ビニールホースを差し込む。
きつくても問題なく、ゆるゆるなら気密が確保できないの
で予備のブッシュで穴開けをやり直す。
完成の姿。
工作らしい工程は穴開け程度である。
下手にジョイント構造にしていないので単純明快。
容器は透明で無くても半透明なウインドウォッシャー液の
空きボトルなども使えるので各自、身の回りの廃材を使え
ば良いと思う。
実際に使えるかYB号で実験してみた。
転倒防止のためにガムテープで適当なベニア板に固定した。
数秒の手間で余計なトラブルを防げる。w
ブレーキのリザーバータンクの蓋を外す。
そして樹脂の押さえ板と中のゴム製ダイヤフラムを外す。
組付けの上下左右はメモしておくと組立時に迷わない。
中のブレーキフルードの液面を確認しておく。
この液面位置は最後の仕上げ時に再現しなければならない。
フルード交換をするので、ここに新しいブレーキフルードを
注いで上限付近まで満たす。
ブレーキキャリパーのドレンニップルに8mmのメガネ
レンチとブリーダーノズルを装着する。
1:ペチャンコポンプを2~3回往復させてからレンチを
90度くらい緩めると負圧で古いフルードはちょろちょろと
流れ出す。
2:最初に排出を促すためにブレーキレバーを2回だけ握るのも
工夫のひとつだ。
3:3~5秒経ったらレンチを軽く締めてリザーバータンク内の
液面が下がった事を目視する。
4:液面は吸込み口より下がると空気の泡が混入してブレーキ
が効かなくなるから、この確認は必ず行いながら液を補充
したり数回ポンピングしながらレンチで開閉を行う。
5:ホースに流れる液の色が劣化した茶色から透明に変われば
交換完了。
6:液面が最初と同じになっているか確認後に内部部品と蓋を
組み立てて終了。
7:こぼれたブレーキフルードは塗装を痛めるから濡れたウエスで
良く拭き取る事。
廃液はタンク内に溜まった。
少量なのでウエスに染み込ませて一般ゴミへ。
タンク内は水道水で良く洗って保存する。
一連の作業はセットしてからフルード交換作業を開始して
約2分で完了した。
従来のブレーキレバー握り式や大型シリンジ吸引式に比べて
すごく早い。
これなら四輪のブレーキフルード交換も一人作業で出来そうだ。
いつか軽四号で実施したいと思ったよ。
作った後でエゴサしてたら、似た構造でオートバイ用の
上抜き式オイル交換器を作った人が居た。
オイルドレンボルトにアクセスしにくい車種だと便利と思う。
人間、考える事は他にも居るもんだ。w
以上、簡単な構造のブレーキフルード交換器の製作でした。