当ブログ読者のすんやさんのCGL125のキャブレターを載せ替えるプチオフ会を密かに開催したよ。
CGL125だよ、CG125じゃないんだよ!(・∀・)
125ccOHV4ストローク単気筒はCG125と同じだけど細部に違いが多い。
さて、先日のCG125ビッグキャブ化の一例のように、すんやさんに悪魔のささやきをした結果キャブレタ
ーPD24(PZ27)を入手したとの事で、そそのかした俺の責任もあるから載せ替えを手伝ったのだ。w
秘密の野外作業場で落ち合ったけど、なんと読者のG氏とK氏も偶然というか登場してプチオフ会となり
ました。
ちょっとノーマル状態で乗ってきて、乗り味とエンジンの癖を掴んでからキャブの載せ替え作業に移った。
さっそく作業内容をかい摘んで紹介してみるよ。
純正キャブを外す。
エアークリーナーを取り外すと作業しやすい。
キャブを外してから、ついでにインマニ(インレットマニホールド)を外して入力側の穴径を測定してみた。
純正キャブの出力径が26mmなので段差が無い26mmかと想像してたらなんと28mm!
CG125はPD22に合わせて24~26mmらしく、CGL125に関してはこのままPD24(中国名PZ27)の
27mmでも問題無い大きさなので、無加工で使う事ができる。
これで加工の手間が省略できた。
純正キャブPD22との段差はこんな感じ。
目で見てハッキリわかる差である。
PD24(PZ27)との段差。
直径差が1mmなので段差は0.5mmである。
インマニ側が広いので大きな影響は起こらないだろう。
すんやさんが入手したキャブにはパイロットジェット(PJ)#32 メインジェット(MJ)#93が搭載されてた。
MJはケーヒン丸大なので汎用性は高いけれど問題はこのPJの形状で、俺が入手した台湾ケーヒンの
PZ27のようにPWKやCVKと同じ形ではない。こまった・・・こんな形のPJなんかお店でも見たことないし、
PJの固定部位置も台湾ケーヒンと違いがある。
今回のPD24(PZ27)は
KEIKHIN
TECHNOLOGY FROM
JAPAN
とボディに刻印が明記されてる製品だ。
怖いほど製造会社が多い中国製ケーヒン印のキャブなので、実際入手してみないとわからない部分も
あるんだなぁ・・・
ところが用意周到なすんやさんは「こんな事もあろうかと」PJセットも同時購入してたのだ。
結果、俺や数々のセッティングデータから#38に付け替えられた。
MJは先のCG125氏のデータを参考にして#102を選ばず1段薄い#100を付けてみた。
これを基本にしてあれこれ燃調を探る事にしたよ。
PD24(PZ27)はCGL125に無加工でポン付け可能!
PD22搭載車にPD24(PZ27)がポン付け可能って事はCB125S(スーパーストーム)やXR125Lなどの
輸入ホンダ車も化ける可能が高くなってきた・・・と悪魔はささやいた ( ̄ー ̄)ニヤリ
今回はホンダのインマニ特有のスタッドボルト構造を変更して後の調整作業がはかどる様にしておいた。
ダブルナットでスタッドボルトを外し、代わりにM6✕20mm六角ボルトと平ワッシャーで固定。
スロットル開度の確認用にマーカーも貼り付けた。
これでどの領域で変化が出るのか傾向をつかむのだ。
最初のセッティングは、
・MJ(メインジェット) #100
・PJ(パイロットジェット) #38
・PS(パイロットスクリュー) 1・1/2開
・JN(ジェットニードルクリップ)上から3段(中間)
早速エンジンをかけて暖気して走ってみると・・・スロットル低開度・6,000回転まではスムーズで力強いけ
れど、上で息継ぎがあり安定しないし加速し辛くてダメダメ。
JNのクリップ段を色々変更してみたら、どうやらMJ#100では薄いようである。
なんかCGさんのデータと合わない傾向なのだ。
おかしいなぁ・・・
思い切ってMJをCGさんの傾向に反して濃い目の#105に変更してみた。
インマニのボルト変更はこんな感じにキャブを横倒ししてジェット類の交換がやりやすいようにしたわけだ。
これならいちいちエアーフィルターを外さなくても済むので時間短縮になる。
クリップ位置やPSの開き量など色々な条件を試してみた。
セッティングシートを作って書き込むと傾向がひと目で分かり、どこをいじればどんな感じになるか分かる。
息継ぎや谷が無くなり、走りやすいと感じたセッティングデータは、
・MJ(メインジェット) #105
・PJ(パイロットジェット) #38
・PS(パイロットスクリュー) 1・1/8開(ちょっとPJが合ってないのかな?でも
この設定で問題を感じない)
・JN(ジェットニードルクリップ)上から4段(中間から1段濃い目)
う~ん、CG氏の場合はMJ#102で濃い結果だったけれどCGL125の場合では#105の方が良かった。
純正キャブのMJを見ると#102が付いてる・・・って事は、キャブを大口径化したので吸気量に対して
#100じゃ薄く#105で好転したって感じだろう。
PD24(PZ27)化したCGL125の印象は
・トルクもりもり、どのギアでも加速しやすい。
・坂道をぐんぐん上る。
・パワー感はフラットでマイルドな反面、油断すると危険な速度になるオマケ付w
・4速オートマ感覚で3速加速が美味しい。
・少ないスロットル開度でも十分加速する。
・Uターンや8の字、定常円旋回での失速感が低くてやりやすい。
なおOHVの特性上なのか元々CGLがそういう吸排気設計なのか、高回転への鋭い吹け上がりを
期待すると裏切られる感じ。
吸排気やヘッドなどの変更改造でもしない限り、いわゆるレーシーな仕上がりにはならないだろう。
とにかくYBRと対照的な単気筒のドコドコした振動と加速感が味わえる楽しい
乗り味に変わった。
昔のCB125JXにそっくりな感じがしたよ。(なお、CB125JXは最終型が15馬力と
いうスペックであったけれど、当時は2スト勢が大人気ですっかり影になって消えた経緯が
ある)
午前10時頃から開始して2時間程度で結果が出ると予想してたら5時間もかかってしまったよw
とりあえず今日はこのくらいにして、残りの微調整や好みに合わせるリセッティングはすんやさん御自身で
追い込む事になった。
幸いPJは数種類あるしMJは純正の#102があるので試してみるのに都合が良い。
春から真夏の時期やこれからの厳冬期など、四季を通じて不調や不満が出ないセッティングは5時間程度
じゃ見つけられないのが素人チューニングの限界だ。
1年くらいかけてノンビリ追い込めばきっと使いやすいセッティングが見つかるだろうな。
とにかく今回の改造で同じホンダ車でOHV125ccと言えども、車種が違うとキャブのセッティングも変わる
という事が分かっていい勉強になった。
後日CG125のエアクリ関係を撮影できたので公開しておくよ。
CGL125と違う構造なのが判明し、お互いPZ27でのセッティングデーターは微妙に違ってくるかも
しれないが、撮影させてくれたCGさんはまだ完全な燃調を出していないので詳細は分からない。
後日CGさんはインマニ入り口を削ってキャブとの整合を実行し、息継ぎや谷が消えたらしい。
この点で言えばCGLのビッグキャブ化は実に楽である。
マイナー車種ではあるがホンダの単気筒らしい味付けのCGL125はビッグキャブ化によってまるで往年の
名車(迷車)CB125JXのようなマイルドなのにスポーティーでもある感じに生まれ変わっただろう。
なお俺はCGL125の所有者ではないので車体の細かい質問には答えられませんよ~