CQWWDX CW 2017 不完全燃焼

今年もCWのお祭りに参戦した。当方にとって1年でもっとも楽しみなTESTである。当然ながら全力参戦である。ただ、直近10年に参戦した同TESTでは最悪レベルのトラブルがあって参戦意欲をかなり喪失されられた。もっとも、ほとんどのトラブルはメンテナンス不足に起因するものなので、自業自得ではある。

コンテストは結果(スコア)が全て。トラブルがあったからと言っていくら言い訳してもハンディキャップがもらえるわけでは無いが、これを教訓にして、来年以降の糧とするため、備忘録代わりに記載しておくこととする。

●トラブル1 - CD78がアウト
土曜日も日が暮れ、さあ、3R5でS&Pを始めるぞと2ndラジオでワッチしたところ、JAのビッグガンも弱く異様に感度が悪い。試しに送信してみたところSWRが無限大だった。同軸とコントロールケーブルの配線をチェックしたが何も問題は無い。各chをチェックしたところ、3.8のポジションだけは正常動作。3.75のポジションにすると3.58-3.59位に同調。その他のポジション3chは全てアウトだった。

ということは、エレメントに付いてるローディングコイルは正常で、おそらくコントローラー内部のリレーかコイル等の故障であろう。SSBのコンテストなら問題なく運用できるがCWではNGである。一応使えそうな3.75のポジションでも3.510だとSWRが10位あるので、チューナーでも無理である。

CD78を最後に使ったのは6月の兵庫RTTY弾丸の時である。その時はリニアを入れていないが200Wで運用して正常動作だった。そのため、 6月以降でこの日までに故障したことになる。もっとも全ANTはクラブ局と共用なので、当方以外が使用することあるので、他人が運用中に故障したのかも知れないが、いずれにしても、今秋に自身で一度も使用していなかったのがそもそもの原因であり、メンテナンス不足である。運用できないバンドが発生したことで、まさに片腕をもがれたに等しい痛手となってしまった。

さあ困った。幸いにも過去に使っていた4chのマッチングボックスがあるので、それに交換すれば良いが、けが人がマストトップまで登れるわけが無い。そうなると、手っ取り早く対応するには160mのスローパーを切断して、80mに同調させる方法か。初日は160mで運用し、日曜日の日中に半分に切断して2日目は80mで運用するのが現実的である。しかしよく考えたら、手元には20年くらい前に針金で作ったDPがある。よって日曜日にそれを設置することに決断した。

日曜日の昼前後に運用を中断し、かなり無理してタワーによじ登り針金DPを逆V型に設置した。ただし設置したままだと3580ぐらいに同調しており、バンドエッジの3500まで下りるとSWRが3.0位だった。一度だけ調整しようと思い、えいやで長さを決めて調整したら、センターが3540ぐらいになった。後はチュナー併用で運用することにした。これで1時間強のロス。かなり痛かったがやむを得ない。

ただ設置はしたものの、給電点はタワーの踊り場なので、高さが18mHぐらいしか稼げず、よって思う様に電波が飛ばず、一晩だけの運用と相まって80mは苦汁をなめることになった。この最大のトラブルでスコアを相当ロスしたと思われる。ちなみに昨年は80mで312q 29z 74e、本年は106q 18z 47e。この影響が如何に大きいかったは一目瞭然である。

●トラブル2 - BPFが1基アウト
土曜日の夕方ぐらいだっただろうか。1stラジオの感度がいきなり下がることがあり、運用を止めて確認すると、原因がマルチバンドBPFであることが解った。コネクタなどに緩みは無いので、原因は内部接点だろう。ちなみにBPFの筐体をひっぱたいたら直ったが数分でまたアウトになった。しばらく叩くことで急場をしのいでみたものの、さすがにコンテストエンドまでBPFを叩き続けるのは現実的では無く諦めた。

おそらくリレーの接点不良なのでリレークリーナーで改善すると思うが、そんなものは自宅から持ってきていないので、その場での対応は不可能だった。

結局、1stラジオからBPFを取り外した。それ以降2ndラジオで送信すると、バンドに依っては相当被り込み、1stラジオが受信不能になるので、その場合は1stラジオの受信を諦めざるを得ず、快適なSO2R運用が現実的では無くなってしまった。そんなわけで、以後のSO2R運用がかなり消極的になってしまったことは否めない。幸いにももう1基のBPFは正常動作だったので、1stラジオ送信中は2ndラジオの受信は問題なかったものの、SO2R運用が消極的になってしまったことでのスコアのロスはどれほどだっただろう。

●トラブル3 - 2ndラジオを送信すると電源断
これは土曜日に昼頃に発生した。それまで何も問題なく動作していたが、いきなり発生して目が点に。これも運用を中断して調査すると出力を20W位まで絞ればOK。しからば回り込みか。しかし、初めはOKだったのだから、途中から回り込むということは考えにくい。

幸いにも送信機は他にも予備があるので、取り替える手もあるが、配線も全部やり替えなければならず、かなり面倒である。さらに調査を進めるとDC電源器が原因であることが解った。そのため、DC電源器を交換。その後はラストまで問題なく動作した。(ただし、前述のBPF故障によって2ndラジオでの送信は、例年と比べるとかなり減少した)

●トラブル4 - USBケーブル回り込み
土曜日の晩から160mの運用を開始したが、160mを送信するとリグとのWTのリンクが切れる現象が発生。送信する毎にPCがUSBドライバーを読み込み直している様な感じだ。これまではこんな現象には遭遇したことが無い。なんでだ。

結局、USBケーブル配線引き回しだけの問題で、引き回しを変えただけで一発解決。それでも原因切り分けのためPCを何度か立ち上げ直ししたりしたため、10分くらいはロスってしまった。「回り込み」、いやな言葉だ。高周波は見えないので、本当に厄介である。

●トラブル5 - サブPCのワイヤレスマウスがアウト
先日まで快調に動作していたサブPCのマウスがご臨終。シャックに予備のマウス(ワイヤードも含めて)はない。幸いにもサブPCはノートPCなので、内蔵のタッチパッドで操作したが、日頃は外部マウスで操作しているので、操作性は相当悪かった。今晩でもネットで新しいマウスを発注しよう。ちなみにサブPCはクラスターワッチの他、過去データの参照などに使用している。

●トラブル6 - カメムシ大量発生。
なぜか今年はカメムシが大量発生した。弱い信号を耳を凝らして聞いているときに、ブンブン飛び回られたり、蛍光灯に激突してガンガンと音を立てるので受信に支障が発生。結局48hで30匹程度のカメムシを駆除。窓から外に追い出すだけだと、また隙間から入ってくるので、駆除しないといけない。

何しろ動いている相手だから、捕獲から駆除まで1匹平均1分弱かかったとして20～30分のロス。これはかなり痛かった。このトラブルだけは、日頃のメンテ不足では無く、単に運が悪かったとしか言いようがない。

思い出せるトラブルはこんなところだか、正直、今年はただでさえ体が不自由だというのにトラブル続出でやる気がめげた。これを糧にして来年は事前のメンテナンスをしっかり行い、万全の体制で本TESTに臨みたいと思う。おそらく、来年、この備忘録を読み返すことで、抜かりのないメンテナンスを実施することだろう。

最後にクレームドスコアです。当然ながら納得のいくものではありません。