極最近、「ムンクの叫び」で心身ともに疲れ切ったいい婆さんと爺さんがおった。
特に耳の鼓膜の疲れは表現しようがないほどに疲労しておった。
なので、投げやりで次のイケメンジジイのスカウト地を決めてしまった。
素朴な親父がやっていそうな地味なそば屋にした。
疲れの原因野郎には「ツルツル食べに行こうね」と告げて車に乗せた。
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完全なる余談であるが、最近「ツルツル」と言う言葉に連想してしまうお人がおるのじゃ。
ご本人は「フサフサ」とおっしゃっていたが、ネット上でのお話なので定かではない・・・。
この話についても垢パンダ殿が短編小説で紹介してくれるはずなので省略するとしよう。
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そのそば屋の玄関で小さな孫娘を押しのけるように我先にと入っていった、
イケナイババア3人組の話も省略しよう・・きりがないのでな。
孫娘が椅子に座るなり「トケイ、トケイさん、おトケイさん」と言う。
孫娘の指差す方を見るといくつもの古い時計がかかっている。
それも飾っているというよりは「あるから掛けている時計」みたいだ。
ずっと前からここに掛かっていると思われるいくつもの時計を見ていると、妙に落ち着く。
ここの親父さんはイケメンジジイの可能性が高いな。ウフッ。
しかし、一向に姿を現さない。声も聞こえて来ない。
いや、きっと隣に座って絶え間なく噂話をデカイ声で話し続ける
例のイケナイババア3人組がいやで奥に隠れてしまったのであろう。
その代わりと言っては大変失礼だが、店員さんの若い兄ちゃんには
「イケメンもどき3号」の称号を差し上げることにした。
なぜなら、イケナイババア3人組に注文の品をテーブルに置いても
「ありがとう」も言わないイケナイババア3人組に対して、
小声だが「失礼しました」と言って、腰をいい具合に曲げて頭を下げたのである。
イケナイババア3人組は誰一人としてその姿を見ていないだろうがな。
愛想良いのではないのだが、どんな客に対しても態度を変えずに仕事をする姿勢には、すがすがしさを感じた。
万人に同じ態度でいられることはカッコいいと思う。
だから、滅多に人に心を開かない孫娘もこの「イケメンもどき3号」のお兄ちゃんには好感を持ったらしく、
お時計さんと交互に姿を追って見ておった。
加えて、顔もカッコいい。
皆さんお気づきだろうか?
「イケメンもどき2号」はいたっけな?・・・
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そうなんです、いたんです。ちゃんと「イケメンもどき2号」が。
今朝のバイキング会場のことであった。
黒い制服のベラベラ(いや、失礼)流暢に言葉を並べるベテラン従業員のおっさんに
「こちらにお子様用の椅子を・・・」と指示され、
わしらの後に子供椅子を持って来てくれた、まだまだ若いズングリむっくりのお兄ちゃんが
その「イケメンもどき2号」だったのだ。
広い会場を歩けど歩けど小家族に合うテーブルが見つからない。
やっと見つけた所は入り口から2番目に遠いと言ってもいいくらいの距離があった。
孫娘は他の3歳児とは違い、いつもゆっくりと歩く。
わしらもその歩調に合わせるのだが、「イケメンもどき2号」君もずっとそれに付き合ってくれた。
途中で「もういいですよ。椅子は私が運びます」と言うのに
「いえ、お持ちします」とニコリともしないで付いて来てくれる。
普通のホテルマンならもっと抑揚をつけて、
いかにも「お客様は神様です」を強調する受け答えをするだろうに、
このお兄ちゃんはずっと黙って付いて来てくれた。
テーブルが見つかると「どうぞごゆっくり」と言って椅子をセッティングしてくれたのだが、
ついつい婆さんは
「遠いところまでありがとうございました」と言ってしまった。
「いいえ、そんなこと・・(モジモジ)」と照れ笑いを浮かべてお兄ちゃんはもう一度
「どうぞごゆっくり」って栃木弁だが何弁だかわからないがかなり訛ってもう一度言ってくれた。
そっか、このお兄ちゃん少しだけ訛っている自分にコンプレックスがあったのかもしれんな。
このお兄ちゃんはその後も子供椅子をニコリともしないでいくつも運び続け、
各テーブルの使用済みのお皿を淡々と下げる作業をしていた。
やっぱりこのお兄ちゃんは「イケメンもどき2号」だ。
バイキング会場からの帰り道、うちの爺さんに
「さっきのお兄さん、あんなに遠くまで椅子を運んでくれて嬉しかったな」
と言ってみた。
「そうだね。いい人だったね、訛ってたけど・・(笑)」
そっか、やっぱりそう感じていたんだな、うちの爺さんも・・・。
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そば屋を出てから爺さんの許可を得て、婆さんが行きたかった
「ハーブガーデン」へと霧雨の降る中行った。
爺さんは日頃の婆さんの疲れを知っているかのように
「好きなハーブを買って帰りなよ。せっかくきたんだからさ。」
と言って、孫娘をトイレに連れて行ってくれた。
久し振りに草の香りを思いっきり嗅いだww。
-続く-
特に耳の鼓膜の疲れは表現しようがないほどに疲労しておった。
なので、投げやりで次のイケメンジジイのスカウト地を決めてしまった。
素朴な親父がやっていそうな地味なそば屋にした。
疲れの原因野郎には「ツルツル食べに行こうね」と告げて車に乗せた。
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完全なる余談であるが、最近「ツルツル」と言う言葉に連想してしまうお人がおるのじゃ。
ご本人は「フサフサ」とおっしゃっていたが、ネット上でのお話なので定かではない・・・。
この話についても垢パンダ殿が短編小説で紹介してくれるはずなので省略するとしよう。
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そのそば屋の玄関で小さな孫娘を押しのけるように我先にと入っていった、
イケナイババア3人組の話も省略しよう・・きりがないのでな。
孫娘が椅子に座るなり「トケイ、トケイさん、おトケイさん」と言う。
孫娘の指差す方を見るといくつもの古い時計がかかっている。
それも飾っているというよりは「あるから掛けている時計」みたいだ。
ずっと前からここに掛かっていると思われるいくつもの時計を見ていると、妙に落ち着く。
ここの親父さんはイケメンジジイの可能性が高いな。ウフッ。
しかし、一向に姿を現さない。声も聞こえて来ない。
いや、きっと隣に座って絶え間なく噂話をデカイ声で話し続ける
例のイケナイババア3人組がいやで奥に隠れてしまったのであろう。
その代わりと言っては大変失礼だが、店員さんの若い兄ちゃんには
「イケメンもどき3号」の称号を差し上げることにした。
なぜなら、イケナイババア3人組に注文の品をテーブルに置いても
「ありがとう」も言わないイケナイババア3人組に対して、
小声だが「失礼しました」と言って、腰をいい具合に曲げて頭を下げたのである。
イケナイババア3人組は誰一人としてその姿を見ていないだろうがな。
愛想良いのではないのだが、どんな客に対しても態度を変えずに仕事をする姿勢には、すがすがしさを感じた。
万人に同じ態度でいられることはカッコいいと思う。
だから、滅多に人に心を開かない孫娘もこの「イケメンもどき3号」のお兄ちゃんには好感を持ったらしく、
お時計さんと交互に姿を追って見ておった。
加えて、顔もカッコいい。
皆さんお気づきだろうか?
「イケメンもどき2号」はいたっけな?・・・
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そうなんです、いたんです。ちゃんと「イケメンもどき2号」が。
今朝のバイキング会場のことであった。
黒い制服のベラベラ(いや、失礼)流暢に言葉を並べるベテラン従業員のおっさんに
「こちらにお子様用の椅子を・・・」と指示され、
わしらの後に子供椅子を持って来てくれた、まだまだ若いズングリむっくりのお兄ちゃんが
その「イケメンもどき2号」だったのだ。
広い会場を歩けど歩けど小家族に合うテーブルが見つからない。
やっと見つけた所は入り口から2番目に遠いと言ってもいいくらいの距離があった。
孫娘は他の3歳児とは違い、いつもゆっくりと歩く。
わしらもその歩調に合わせるのだが、「イケメンもどき2号」君もずっとそれに付き合ってくれた。
途中で「もういいですよ。椅子は私が運びます」と言うのに
「いえ、お持ちします」とニコリともしないで付いて来てくれる。
普通のホテルマンならもっと抑揚をつけて、
いかにも「お客様は神様です」を強調する受け答えをするだろうに、
このお兄ちゃんはずっと黙って付いて来てくれた。
テーブルが見つかると「どうぞごゆっくり」と言って椅子をセッティングしてくれたのだが、
ついつい婆さんは
「遠いところまでありがとうございました」と言ってしまった。
「いいえ、そんなこと・・(モジモジ)」と照れ笑いを浮かべてお兄ちゃんはもう一度
「どうぞごゆっくり」って栃木弁だが何弁だかわからないがかなり訛ってもう一度言ってくれた。
そっか、このお兄ちゃん少しだけ訛っている自分にコンプレックスがあったのかもしれんな。
このお兄ちゃんはその後も子供椅子をニコリともしないでいくつも運び続け、
各テーブルの使用済みのお皿を淡々と下げる作業をしていた。
やっぱりこのお兄ちゃんは「イケメンもどき2号」だ。
バイキング会場からの帰り道、うちの爺さんに
「さっきのお兄さん、あんなに遠くまで椅子を運んでくれて嬉しかったな」
と言ってみた。
「そうだね。いい人だったね、訛ってたけど・・(笑)」
そっか、やっぱりそう感じていたんだな、うちの爺さんも・・・。
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そば屋を出てから爺さんの許可を得て、婆さんが行きたかった
「ハーブガーデン」へと霧雨の降る中行った。
爺さんは日頃の婆さんの疲れを知っているかのように
「好きなハーブを買って帰りなよ。せっかくきたんだからさ。」
と言って、孫娘をトイレに連れて行ってくれた。
久し振りに草の香りを思いっきり嗅いだww。
-続く-