legno-Diario-自閉症児は不思議生命体-

~自閉症のすーさん(小学1年生)といい婆さんのなんでもかんでも~

サイバー女達のラストサマー

2006-08-28 22:51:58 | 婆さん


サイバー:【cyber】

コンピューター-ネットワークに関する意。

電脳とも訳される





さて、ちょうど一年前のことじゃった。


わしは、ブログで知り合った自閉症児の母達とオフ会をした。

誰にも邪魔されない自分だけの時間を3つ、

北の方面の貸し別荘で合体させた。



そして、今年の夏。

去年とはまったく違う3つの存在を取り巻く環境。

それぞれの『我が子の成長』はあれど、

去年と同じように「実在する相手」と語りたいと強く願う気持ち。



たぶん・・・・その願いは2日後に叶うこととなった。



みちこさんとぴろりんぱさんと一年振りに会うことになった。



きっかけは、我が娘タコことすーさんが登園拒否傾向
(正確には拒否気味と言ってよい)が

はっきりくっきり出てきたことにあった。


そして、みちこさんの次男君もほぼ同時期からほぼすーさんと同じ状態になっていると聞いた。



性別は違えどみちこさんちの次男君とすーさんはいつもなぜか似ていた。


「そんなに行きたくなければ、いかんでもよろし!」



そう、言いたくなった婆さんがオフ会開催を宣言した。



ぴろりんぱさんの一年も激動であった。



何度も何度もぴろりんぱさんと遠く離れている自分が恨めしく思った。


母も激動だったならば子も激動だったはず。


そんな話もやっぱり聞きたかった。



そして、去年、会いたくても会えなかった友も「西」から

みちこさんやぴろりんぱさんと同じ「北」に移り住んだ。


今年は会えるかもしれないと思うと心が躍った。


しかし、世界規模、宇宙規模からすれば「ちっぽけな日本」ではあるが、


互いの予定や環境、状況を組み合わせ顔を見て声を聞いて

互いの存在を確認するには「北の大地」は広かった。(笑)



お互いのスケジュールを気遣いながら落ち合う場所を決め始めたのが数日前。

「日本海」

「温泉」

「鮭」

「せんべい」

検索キーワードの数は数え切れない程あった。

「これで決定!」

わしは何度この言葉をキーボードで打ったかしれない。



結果、

「日本海」 でも

「温泉」 でも

「鮭」 でも

「せんべい」 でも   なく


サイバー女達がお茶する場所・・・













サイバーカフェ




に決定した。





サイバーカフェ




別の名を







インターネットカフェ









ようするに







ネカフェ





であった。







日本列島横断して念願の再会を果たす場所は






ネカフェ






サイバー女達の出した結論は




サイバーならではであった




と、いうのは



大いなる納得である。(爆




言い出しっぺのわしは




サイババ




久しぶりに聞いた名前である。





婆さんには



「新型タイムタイマー」 の 草案



「SST(ソーシャルスキルトレーニング)フラッシュ」



「携帯電話でリアル視覚支援」


「やってみフラッシュの音声部分の差し替え」



などなど、夏休みの宿題(夏休みは取っていなかったが)はテンコ盛りのまま



北へ向かって旅立つ予定なのであった。




「しずかにします・ボリューム2・5・8分別型」

2006-08-20 02:24:51 | 療育
「しずかにします・ボリューム2・5・8分別型」flash版 を

製作したのでご覧下さいましな。



↑上の画像をクリックしてください。




以前、「手作りコマーシャル」という記事で「しずかにします」というFlashを

ご紹介しました。



↑上の画像をクリックしてください。



非常にありがたいことに

この「しずかにします」というFlashをご覧頂いた小学生のお子さんが

「5 とか 8 とかも作って欲しい」

と、感想を述べて下さったとのこと。


正直、わしは「5」「8」という数値に思わず

「微妙~」 と独り言を言ってしまいました。



いや、婆さん、ちょっと待てや・・・・。


わしは自分が音の強弱を体得・習得したプロセスを思い出した。

4歳からピアノを習っていたハイカラな婆さんは(笑)

小学校へ上がる前から少なくても7段階の音の強弱を知っていた。


● ピアニッシモ   「きわめて弱く」

● ピアノ       「弱く」

● メッツォピアノ  「半ば弱く」「やや弱く」

● 無印        「普通」(笑)

● メッツォフォルテ 「やや強く」

● フォルテ      「強く」

● フォルティッシモ 「きわめて強く」


だから、
「もうちょっとしずかにできんかい?」 と大人に言われた時、

「メッツォピアノ程度かな?」 なんて脳のどっかで情報処理していたんだと思われる。

まぁ、当然、完全な無意識での処理だったと思うが・・・・。


だけど、自閉症のすーさんはどうだろう?

音符 ♪ を 「おんぷ」 とマッチングできても 

音符の形の違いが音の長さや音程の違いを示すものだとはわかっちゃいない。

ましてや「音楽の強弱記号」なんぞ教えたこともないので未知なるもの。


だから、すーさんの理解できる「数字の順列・大小」 で 音の強弱を見せたのが

「しずかにします」 というフラッシュだった。


じゃが、「10」 と 「2」 の違いが体得・習得・理解・実践ができたと自分で自信が持てた時

自ずと 
「10」 と 「2」 以外の数値(数字)はどんな感じなんだろうか?

と疑問を持つのは当然である。


やはり、わが娘すーさんもこの新しい

「しずかにします。ボリューム2.5.8分別型」

を製作中にわしのパソコンに寄って来て

「10」 「しずかにします」 「2」 と元気良く言って・・・ニヤニヤしちょる。


更に 別の画面に見える 「8」 や 「5」 の数字を覗き込みながら何か言いたげである。

すーさんが好奇の目で数字を見ているのがわかる。


「知りたい」 と思うことが日常の中で極めて少ないすーさんだけに

その好奇の目に婆さんはやや嬉しさを感じる。


確かに 「8」 や 「5」 は微妙の値なので、

その数値の違いを
「見る」ことはかなり難しいはず。


「これじゃ、やっぱりわからん」

と、混乱を招いてしまうかもしれない・・・そんな心配もあった。


今回は 「しずかにします」 を 見て リクエストしてくれたお子さんに

この婆さんが(笑)

「やってみ!?」  と、背中を押されたのである。


ありがたや・・・ありがたや・・・・




【追伸】

すーさんが最近食事中にバカ笑いをする。

笑うことは泣くより良いことだとは思うのじゃが、とにかくバカ笑いが長い。

そこで爺さんが

「すーさんや いい加減にしなさいよ」 とか



「すー!! ちょっとうるさい!!」 



などと言ってもバカ笑い静止時間は
10秒ともたない。

しかし、

婆さんが

「しずかにします。レベル2じゃ!」 とスマートに(笑)言うと 

心なしか爺さんの声かけよりも静止時間は長い・・・・。


一眠りしたらすーさんに「しずかにします。ボリューム2.5.8分別型」を見せるのが楽しみじゃ。


【追記】

ボリュームの「10-8-5-2」の変化をよりわかりやすくするために
「しずかにします・ボリューム8・5・2分別通し型」flash版を
追加しました。

いちいち拍手なんぞいらんがな、

さっさと違いが知りたいのじゃよ、

というようなお子さん用っつうことで・・・。





↑上の画像をクリックしてください。



●タコことすーさんに見せましたところ

「10!」「8!」「5!!」「2!!!」 と

まるで数字当てゲームでもおやりになっていらっしゃるような

怪しい反応でございました。

が・・・、

どうやら、

モデルのおジャガ君の口と目の大きさと音の大きさの関係には

お気づきになられたようでございます。


食事中のバカ笑いにどの程度効力があるか・・・は

全然期待しておらぬ婆さんでございます。








音の不思議-コンサート-

2006-08-12 08:24:36 | 音の不思議



8月6日(日) タコ こと 自閉症児すーさんはコンサートの出演者となった。

かねてから「爺シャツと羞恥心」という記事で予告(笑)しておりました、

ピアノ教室のコンサートがございました。



すーさんは、村山祐季子先生を心の糧として過ごしています。

ただ、それとこれ(コンサートで他の生徒さんと一緒に歌える)とは連動できない・・・

そう、爺婆は思っておりました。

とにかく、自然に かつ やれるだけのことはチャレンジしよう と

3回に渡る「コンサートの練習」に参加させて頂いておった。

「そこにいる」ことはできても「参加している」には程遠いすーさんの姿を見て、

最後の練習であった本番の舞台での予行練習を終えて

爺婆は・・・
「参加は無理」  そう、結論を出していた。

他の人に迷惑をかけてはいけない。

すーさんの存在は 事、コンサートにおいては
「迷惑」になる。

そう、思っていた。


しかしながら、コンサートの練習をする場所が初めての場所だろうが、

そこに大勢いる生徒さん達や父兄の方がほとんど初対面の人であろうが、

すーさんは1度もパニックだけは起こさなかった。


それは、すーさんの最大の期待である

「ゆきこ先生 と ピアノ」

が絶対にそこに存在していたからだ と思われる。


すーさんはゆきこ先生がピアノを弾いて下さっている時だけ・・・

理解できるのである。



そのことだけは爺婆はしっかりわかっていた。

だから・・・やっぱり
「無理」と出したいう結論が少し揺ぐ。


コンサート前日の夜、村山祐季子先生からメールが届いた。

ゆきこ先生はすーさんが

「ゆきこ先生 と ピアノ」 だけは絶対に見つめることを

全部知っておられたことが書いてあった。


だから、コンサートの舞台でゆきこ先生のピアノのそばで歌ってもOK!

どんな形の参加でもOK!

そう、書いてあった。


婆さんはキーボードに手を置いたまま深呼吸を3回した。

ゆきこ先生の言葉はすーさんを全部受け入れてくださっていた。


すぐさま爺さんに報告。


爺婆の結論はいきなり方向転換することになった(笑)


「一応、あのワンピースを着せてみよう」

「一応、舞台のそでまで行ってみよう」




------------------------------------------------


12:30 ホールに到着

12:35 生徒控室 到着

周りには「シンデレラ」「白雪姫」がたくさんいた。

すーさんはあのご立派な腹をコンサート用に購入したワンピースに押し込み着用した。


言葉数の少ない爺さんが

「イッチョ前 だね」  と言って目を細めていた。


でも、婆さんはまだ発言しない。

婆さんはまだ・・・本音を言えないでいた。

控室から2階に階段で降りている時、

1人の生徒さんのお母さんが

「まぁ、かわいらしい」  そう言って下さった。

その自然な言葉が階段を降りる自分の足の動きを止めそうになる。
(ってことは『転びそうになる』ってことです・・はい。)


他の生徒さんに練習の時も「迷惑をかけている」と身が縮む思いをしていたので、

そのお母さんの言葉は本当に嬉しかった。

確かにすーさんはそのワンピースが似合っていた。







↑おい、もっとシャキーーンとできんかい!!




12:43 2日前の練習と同じ舞台のそでに到着

すーさん、練習と同じ場所でも本番である今日は衝立(ついたて)があって

暗い舞台のそでにビビる。


すーさん:
ないの!


なので、婆さんはそっと舞台にあるグランドピアノをすーさんに見せた。

すーさんは、もう、
「ないの」 とは言わない。


12:47 爺さんに「もう客席に行っていいよ」 と伝える。
(婆さんはひとりで
黒子になりきる決心がついた)


12:52 すーさんより小柄な小学2年生の男の子がすーさんに言う。

     「歌が終わった時にすぐ
『おしまい』っていうのはマズイよ」

     これには婆さんが笑ってしまった。

婆さん:
そうじゃな、でも、すーさんはたぶん言っちゃうだろうよ


12:54 すーさんは再度舞台のグランドピアノを舞台のそでから覗きに行く。


12:55 村山祐季子先生の下の娘さんが「すーさん、かわいいよ」 と言ってくれる。

     婆さん:(この時初めて)
「ありがとう」 と言えた。


12:56 反応のないすーさんと一緒に歌の練習をしてくれた小学校一年生の女の子が言った。

    
「すーさん、ピアノは弾かないんでしょ? 4月から習い始めたばっかりだもんね」

    婆さん:
「まぁね、そんなところじゃな(本当は去年の5月からなんですけど)」


12:57 婆さんが個人的に好きな別の女の子がすーさんに言った

     
「回してあげるよ」

     そう言って24.5キロのすーさんを持ち上げ舞台のそででグルグル回し始めた。(笑)

     すーさんはスットンキョな顔をしていたが、婆さんはこれまた嬉しかった。

     みんな、一生懸命に自分の緊張とすーさんの存在を確認している。


12:58 すーさんの隣に立つ予定の静かな女の子に言った。

     婆さん:
すーさんが舞台に寝そべったり場違いな事を言い始めたらすぐにステージから降ろすので驚かないでね。

     その静かな女の子は「Magic」の「C」のパネルを持つことになっているかなり控え目なお嬢さんだ。

     お嬢さんはすーさんをもう一度見てからこっくり頷いた。


12:59 村山祐季子先生がみんなの所へやってきた。 

     そして、最後にすーさんにタッチしてを送り出してくれた。


13:00 静々とステージの立ち位置に進んだ。

     すーさんは、右方最前列でビデオを構える爺さんを見つけピースサインを送る。

     すーさんは前方に広がる人の顔を見てから天井のスポットライトを直視する。


婆さんは、すーさんを後方で支えている自分の手に加重がないことに気が付く。

すーさんは
自分の意志で立っていたからだ。

この時、婆さんは決めた。

すーさんの代わりに婆さんが歌うのはやめよう。

完全な黒子になりきろう・・・・と。



13:00:40 オープニングのイントロが流れる。


13:01 すーさんの身体はリズムに合わせて動き出す。





13:01:40 後方からゆきこ先生のピアノが聞こえてきた。


13:01:42 すーさんは身体を後方のピアノを弾くゆきこ先生に向ける。


13:02 黒子婆さんは若干腕に力を入れすーさんの身体の向きを修正した。


(声として認識できないが、すーさんはたぶん歌っていたと思う)


13:03 オープニング曲は終わったがすーさんは
『おしまい』とは言わなかった。(笑)


13:04 舞台にかかる階段から客席へ
皆と一緒に降りるすーさん。


階段を降りるのがメチャ遅いすーさんを爺さんが階段脇から手を差し出す。


爺さん: 
すーさん、よく頑張ったね。お父さん、涙が出そうになったよ。

すーさん:  
・・・・・・・


すーさんは頑張ったわけじゃないだろう。

いつものように自分でやりたいことをやりたいようにやっただけ。

人様からかわいいね と言われても嬉しそうな顔もしないし(笑)


しかし、

大きな舞台に立ってリズムに合わせかすかに体を揺らし、

大好きなゆきこ先生がすぐそこでピアノを弾いている姿を確認し、

もう一度大勢のお客さまの方へ向きなおし、

次に隣のお嬢さんの「C」のパネルが上がったのを見守り、

「コンサート」 と 歌った姿を

ビデオ撮影していた爺さんにはこみ上げてくるものがあったのは当然だろう。


婆さんは、「1人黒子」役をやってよかったと思った。

撮る役をやっていたら・・どうなっていたか・・・・。

干乾び始めている老体には「体液」を放出するのは極力抑えなければならないし。(笑)



「音の不思議」シリーズも随分数を重ねてきた。

今回の「音の不思議」は、

ホールに入ってからは一度もホール内で耳塞ぎをしなかったこと。

(廊下のエレベーターの前では以前と同じように耳塞ぎしていたが)

舞台のそでからピアノの存在を確認してから舞台に出て客席に降りるまで、

いつもは日光の「華厳の滝」のように垂らしていたヨダレが一滴も出なかったこと。

演奏する子どもたちの数だけ照明が落ちたり明るくなったりしても騒がず慌てず、

知っている曲は体を揺らし楽しみ、知らない曲も「聞いて」いたこと。


2回目の自分の出番に対しては
「やらないの」と拒否したが、

ラストのゆきこ先生の演奏を聴けるまでほとんどホール内にいられたこと。


これはプログラムの順番を数字で理解できたことも大きい。

最後の小休憩の時には、スクリーンに映し出されている

「SOUND MAGIC」 の文字を見て、

本番ではほとんど声にはならなかった歌を

アカペラで前奏及び間奏込みで完璧に自信ありげに歌っていたこと。




ホールの建物に入って出るまでの4時間もの間、

すーさんは自分なりの形で

コンサートに参加していたのであろう。


----------------------------------------------------------------



これから、すーさんと共に生きていくということは、

「人様の迷惑になる」 ことと

「すーさんの経験」 を 天秤で測ることが多くあることだろう。


だが、「音楽」という領域においては

あらかじめ天秤を持ち込むことは考えなくて良いのかもしれない。



そんな風に親が思えるのも

音の不思議・「SOUND MAGIC」


なのかもしれない。




【追伸】

コンサートの練習に参加するため、すーさんは保育園を遅刻したり早退したりした。

すーさんのことをよく知っている保育園の先生方のほとんどが

「いってらっしゃい」

「今日はどうだった?」

「あのホールの舞台に立つなんて凄いよ」

「なんでも経験することは大事!大事!」

と 色んな声かけをして下さった。


どの先生も「いち園児の習い事の発表会」として捉えていないことが伺えた。

かと言って「障碍児の晴れ舞台」とも捉えていない。

すーさんが
楽しいと思ってやれることが1番!!

そう思って応援してくれたこと・・・いつかすーさんに伝えたい。

それをほんの少しでも理解できるすーさんに成長できるように

日々精進したいと思うのであった。



気分しだい de 『婆さん塾』-パフェを作ろうの巻-

2006-08-04 08:17:46 | 療育












      ↑の画像をクリックして下さい。

       婆さん塾へお連れしますぞよ。









みなさーーん!(誰も聞いちゃないかww)



梅雨も明け暑い日が始まりましたのう。



夏休みはどのようにお過ごしかな?



すーさん・婆さん・爺さん には 夏休みなんぞ、





ない!!





なんやかやとやるべきことが溜まる一方でなかなか処理できない日々ではあるが、



子供達はみんな成長していくのでボヤボヤしてもいられないわさ。











今回の婆さん塾は暑い夏に見た目も









涼しげ、







うまそげ、







楽しげ、










の 『パフェ』 を作りますです・・・はい。











*くれぐれも食べ過ぎにご注意あれ (笑)