legno-Diario-自閉症児は不思議生命体-

~自閉症のすーさん(小学1年生)といい婆さんのなんでもかんでも~

感覚統合 スタート

2005-09-29 13:52:31 | 感覚統合
長袖の恋しい季節になりましたのう。

皆さん、風邪なんかひいてませんか?

婆さんとすーさんはもう2週間以上も怪しい風邪をひいてます。


さて、9月22日に感覚統合の専門家のK先生の個別相談・訓練を受けさせてもらいました。

その時のお話を婆さんなりにまとめたり広げたりしているうちに(仕事をやりながらだしww)4日が過ぎていました。

感覚統合の知識も婆さんの頭には中途半端にしか入ってないが、

まぁ、それでもよかんべ・・な。

かなりボリュームのあるページ構成になっていますのでお時間のあるときにでも覗いてやって下さいましな。


●感覚統合、プロローグ


●感覚統合、実験・訓練1


●感覚統合、フィードバック1



なんか、ちょっと恥ずかしくなってきた・・ぞよ。


やりたかったジャングルジム

2005-09-24 09:36:55 | すーさん
昨日、朝食後にたっぷりの「くつろぎ」を持たずに爺さんを駅まで見送り、すーさんと二人駅近の公園に立ち寄った。

すーさんはきっと爺さんを乗せただろう電車を振り返り、

「電車だね」・・・と言って滑り台の方へ歩いて行った。

滑り台を1回すべり終わった後、一声に

「すーさんだ」
「すーさんじゃない」
「すーさんのおかあさん(おばあちゃん)」
「すーさんのおとうさんは?」

知ってる顔のWAVEが押し寄せてきた。

同じ保育園の子供達だった。
異年齢あり、同じクラスの子あり・・・。

それぞれの子の話を聞いているうちにすーさんはブランコへ逃げていた。

すーさんはブランコを漕ぐことはできないので婆さんが手出しをした。

「どうせ、こんなに人(ごめんね、みんな)がいてはすぐに『帰る』って言うだろうな」

と思っていた。

だが、ブランコにかなり揺られてリラックス模様のすーさん。

はて??お珍しい。

わしは、そんなすーさんを見ながらある遊具で楽しんでいる子供達を見ていた。


それは、「ジャングルジム」

前日に感覚統合の個別指導を受けたのだが、K先生から

「すーさんにはボディーイメージができていない」とはっきり指摘された。

そして、
「ボディーイメージができている子はジャングルジムを簡単に楽しめる」

と聞き、爺さんも婆さんも納得した。



感覚統合のことについてはちゃんとレポートを作りたかったので連休明けにその作業をしようと思っていたのであった。



すーさんがジャングルジムを登ることができない。

1段目にやっとこ登れても2段目になると

次にどこの棒にどっちの手を持って行って、

どっちの足を曲げてどこの棒にかけて、

手の力と足の力をどのくらい使って登るのかが

わからない。


自分の足や手の長さが何センチあるかなんて知らない幼児が、
ジャングルジムを楽しめるのは

「自分の体のボディーイメージ」ができているからなのである。

でも、すーさんにはボディーイメージができていないので、
ジャングルジムには登れない。


それが、今のすーさんだったのだ。


本能として自然にできるはずの動作ができないのがすーさん。

それが  すーさんの障碍。


わしらがそんなすーさんにしてあげられる「配慮」は??


そんな話を爺さんと短い朝の時間で話をしていたのであった。



ブランコ乗りに満足げのすーさんに

婆さん:「ジャングルジムに行く?」 と言った。

すーさん:「ジャングル#$★ いく」 


ジャングルジムにゆっくり向かうすーさんの後についていった。


すーさんの動きを追いながらK先生の話をフィードバックさせた

つもり

だった。


しかし、
すーさんが・・・いない!


どこよ??? どこよ???

滑り台????

ブランコに戻ったか????





「お姉ちゃんはすごいね」


2歳か3歳の女の子のお母さんの声を頼りに探してみた。
(そんなわけないな・・・)



すーさんは、


ジャングルジムの3段目に手をかけていた。



なんでそこにいるのじゃ?????


すーさんは、3段目に手をかけたままフリーズしているわけじゃなかった。


わしの目の前で

3段目に足があって、それをキープしながら横に移動していたのであった。


「ダイジョブ か?」


そんな言葉しか出てこない婆さんだった。


すーさんは無言のまま3段目の横移動を続ける。


わしの脳が混乱した。


わしが記憶しているすーさんは、「一段目に登ったままフリーズする」ままだったはず。

爺さんからの公園報告でも、
「2段目に足をかけさせたもののデカイお尻を持ち上げてあげても登れなかった」

が、最終報告だったはず。


わかんねぇ~~~


3段目横移動を1周半した頃、すーさんは集中力と手の力の限界が来て

2段目の横バーに股間を激突させて

大泣きした。


今日の出来事はこれで終わった・・・。


すーさんを抱っこしてジャングルジムから救出した婆さんは、

ベンチですーさんに伊藤園の「お~いお茶」を進呈した。


すーさんはそのティータイムの終わりをそそくさと宣言してジャングルジムへ行った。


ありえない・・・・・。


股間を激突させたのは女の子でも痛かったはずだ。

だが、今婆さんはジャングルジムにさっさと登るすーさんしか見えない。

そして、同じ保育園児の見守る中、すーさんは4段目に立ち頂点にたどり着き


「うわぁ~~、すご~~~い」


と、声を出した。


2時間半の外出から戻り、婆さんは会社で仕事をしている爺さんに遠慮なく電話した。


わしが見たことが
サプライズなのかどうか?を確かめたかった。


休日に近所の公園にすーさんを連れて行く係りの爺さんに・・だ。


電話で爺さんと婆さんはサプライズを共有した。


「びっくりだね、今朝、僕が言ったことは撤回するよ」


爺さんはそう電話の向こうで言って電話を切ろうとしなかった。




いい婆さんは、よく「意地悪婆さん」や「疑い深い婆さん」になる。


午後、ちょっと遅めの昼食を済ませ3時から出動した

違う公園のジャングルジムだとできないかも??

どこまで、婆さんは意地悪なんだ


ジャングルジムのない公園を経由して、形が大幅に違う楕円のジャングルジムがある公園へ行った。


今度は、婆さんも携帯電話をバックから取り出す余裕があった。











勘弁してください。婆さんは嬉しいです。


薄い夕闇の中で同じマンションのすーさんをいつも見ていてくれたファミリーと電動ショボン玉を楽しんで帰宅した。

23日土曜日の外出時間、トータル6時間。

すーさんは夕食後、婆さんの隙を狙って寝てしまった。





まるで、「休日のおやじ」のスタイルだったがすぐには起こせなかった。


寝ている間に保育園の上履きを洗って台風の近づく生温い風を受けながらひっそりとベランダに干したのであった。



血染めのマツケンサンバ

2005-09-21 17:09:06 | 保育園



ずっと前から知ってる可愛い顔が笑って
先生方の手作りの衣装を着てボンボンを持ってる。

園長先生も音楽を担当してくれた。

2年間すーさんの担任をしてくれたキリン先生は、
0歳児クラスの皆と一緒にベランダから応援してくれてる。

まるで本番のようだった。

婆さんのビデオ撮影は先生のキビキビした動きにフォーカスを当てた。



すんませんでした。



すーさんは、衣装を「着ないの!」と言って着れませんでした。

ボンボンはドール先生に促されて持てました。

フェンダーの中のすーさんはドール先生の横で止まったまま、
いつしか消えてました。


「婆さん、これから行ってくるからね」

「バイバイ」

すんなりすーさんとの別れを済ませ、玄関で園長先生と明日の話をしていたら、

「婆さん・・すーさんがすごい
鼻血です」

あまり表情を出さないドール先生がわしに言ってきた。

鼻血?? ですか??」

「口からも血が出てきちゃって。タラーっとすごい量なんです」


すーさんは確かに
鼻血マンでした。




すーさん、きみはそんなに興奮したんかい?

婆さんには「いつものきみ」だった気がしたんだが。

きみはもしかして、
外水道のどこかにぶつけたんじゃありませんか?

きみの
鼻血を見たのは生まれてから2度目です。

婆さんにはよくわからんです。(笑)


オウム返し

2005-09-21 06:21:59 | すーさん




恥ずかしいかな、婆さんは国立病院のワンちゃん先生に

「『オウム返し』ってなんですか?」 って聞いたことがあった。

ワンちゃん先生は

「相手が言った言葉とイントネーションを
そのまま返してくることですよ」

と、教えてくれた。

そか、やっぱりそうか。


そんな馬鹿げた質問をした頃は確かにすーさんはオウム返しはしなかった。


婆さん:「○○しますか?」 と聞けば、

すーさん:「はい」 と答えるか

すーさん:「ないの」 と答えるし、


婆さん:「○○ですか?」 と聞けば、

すーさん:「はい」 と答えるか

すーさん:「ないの」 と答えるので・・・
オウム返しはないと思っていた。


現在は、上記のようなやり取りはただの一定の法則
(○○しますか? とか ○○ですか? と聞かれたら「はい」か「ないの」と答える法則)

であって、会話でもなんでもなかったんだろうと思える。

準・オウム返し  とも言えるのかも。



しかし、最近の朝の様子は というと


婆さん:「さぁ、タコ先生の所へ行くよ」

すーさん:「タコ先生 行くよ」 (そう言いながら立ち上がらない・振り向きもしない)


婆さん:「ウイング先生の所へ行くよ」

すーさん:「ウイング先生 行くよ」 (それでもジグソーパズルを止めない)


婆さん:「じゃ、園長先生の所へいくよ」

すーさん:
園長先生 いくよ。 車でいくよ。
(なぜにここでスクッと立つ??)



婆さん:「なんじゃそれ? 園長先生がそんなに好きだったのか?

      車では行かないよ。 歩きだよ」

すーさん:「
ないの~~~~(ウェェェェーーン)
 →涙は出てないじゃないか?
       おかあしゃん 
く・る・ま でいくよ」



婆さん:「おかあさんは行かないよ。お父さんと行くよ。行ってらっしゃいだよ」

すーさん:「・・・・・・・・・・・・」(ダラダラダラダラ)




昨日は特に三連休明けの体の調子もイマイチだったすーさんは、

玄関までの数メートルをかなりの時間をかけて到達する。


そこで保育園への送り係の爺さんは知恵を使う。

爺さん:「
サンダル履いていこうか?」
(サンダルは履きたくないすーさん)


すーさん:「ないの、
赤い靴 履くの」


ここまで来ればしめたもの。

ソソクサと赤い靴を履き、婆さんの顔も見ずに


「いってらっしゃ~~い」  (反対だってちゅーに)

と言いながら玄関に背を向ける。 



これは、やはりオウム返しなのかな?

それとも会話って言うもんなのかな?

要求の羅列って言うんだろうか?


すーさんは

1:車の搭乗者になることが大好き

2:車の搭乗者になるにはおかあしゃんに訴え出ることが確実だと思っておる。

3:園長先生にオーバーリアクションで反応するのは

   園長先生 = 大好きなパソコンに触れることができる。 
   
   園長先生がおられる事務室にはパソコンがあるからだ。


自分のやりたいこと、好きなことをゲットするために自分は誰にどう言ったらよいか?

を考えているようにも見えるのだが、

明らかにオウム返しも多い。


昨日は、まだ保育園でも調子が悪かったようだ。

微熱もあったらしいし、なんていっても「運動会の予行練習」があったからだろう。

帰宅後はオウム返しも要求もなく、

「アァァァァァァァ・ウゥゥゥゥゥゥ・ヒィィィィィィ」

でずっと通していた。 (これは軟語かい?)



追伸:

今日、午前中にすーさんが運動会でやる

「マツケンサンバ」 の練習をビデオに撮ってくる予定だ。

かなり気が重い。

なぜなら、すーさんが「マツケンサンバ」を好きなのかどうかよくわからないからである。



この本のぬくもり

2005-09-20 07:28:42 | すーさん
「この星のぬくもり・自閉症児のみつめる世界」著者 曽根富美子 価格 714 円(税込)発行日 2004/08発行所=ぶんか社 ISBN:4821180979



すーさんはいつもの時間に起きてきた。

やっぱり熱があった。

だけど、いつものように

「ノンタン、見る」  ノンタンのDVDを観せて欲しいとリクエストする。


マンションのエントランスからチャイムが鳴った。

まだ、8:50。

「この星のぬくもり」 が入っている箱を受け取った。


みちこさんのブログでこの本のことを教えてもらい

「空中分解したら部品を拾っておいておくれ」とお願いしておいたので

準備はOK。

検温したら、すーさんは38度。

今日は自宅療養の日にふさわしい。

頁をめくった。


まるで、色々な所で婆さんが話して来た「すーさんの生まれた時からの経過」

そのものだった。

驚きよりも

「すーさんの話を漫画にするとこうなるんだ」的感覚だった。

違っていたのは「多動」の部分だけだった。

すーさんは、たぶん、常に低緊張状態の子だったんで動かなかったし、

動いても「ギクシャク」していた。

まぁ、そんなことは・・置いておこう。


涙は勝手に出てきた。

頁をめくる速度も一定ではなかった。


だが、お陰様で

空中分解はしなかった。


朝食らしきものを食べ終わった爺さんにこの本を手渡した。


ちょうど5ヶ月前に療育センターで「広汎性発達障碍・軽度知的障害」と診断され、

精神科のK先生から

「好きなことを伸ばしてあげて下さい」


その言葉の意味がよ~~~~~~~く、わかった。

婆さんはいつもどこかで「平均的な成長」を追い求めていたのだ。

だが、ここのところの「感覚統合」についてのお話や

すーさんが基本の実生活での訓練のヒントをかじっておったので

空中分解は免れたのであろう。

みちこさんは、
私は、診断が下りるまでの辛くて長い時間を、
もっと違ったかたちで乗り越えられたかもしれない。

そう感想を述べられた。

ナヨナヨな婆さんは、
診断が下りるまでの辛くて長い時間にこの本を読んでいたら、

あえなく、空中分解をしていたであろう・・と推測できる。


しかし、まぁ、そんなことは・・置いておこう。


婆さんは自閉症児すーさんの親だから、

すーさんを理解したいとモガクするのであるが

どうせ、モガクなら

この本から教えてもらった

どこがスタートなのか?

誰が生きているのか?

を、考えながらモガキたいと思った次第です。


この本の「あとがき」で、この愛里ちゃんのモデルになった森口 奈緒美 さんは

「自閉症の子持った今までのお母さんの多くは、使い切れてザラザラに荒れた、
深いアカギレのように心が傷ついています。
 哀れみではなく、どうか優しく擦って下さいませんか。」

そう書いておった。


この本の存在を教えてくれたお母さん、

恐々、手に取ろうとしたお母さん、

読後、ホッとしたお母さん、

読後、この本を封印したいと願ったお母さん、

自閉症の子供と同じ数だけお母さんがいる。

自閉症の子供と同じ数だけお母さんがいる。・・と言う幸せがこみ上げてきたのであった。





プチ・ねえちゃん

2005-09-18 07:35:41 | すーさん

すーさんは前々回のピアノのレッスンで




を壊しました。



すーさんは前回のピアノのレッスンで

壊れてしまったくまさんの腕を婆さん・爺さんに押さえてもらいながら歌いました。


すーさんは昨日のレッスンでグランドピアノの上にあるはずの

このジオラマがないので(先生が隠してくれていました)

探そうとして踏み台として(勝手に)使ったオレンジと白のかわいいゴミ箱



壊しました。


悪意は、ありません。

全然、ありません。


でも、
壊しました。


ジオラマは在庫切れです。

同じゴミ箱を探せません。

祐季子先生は・・・「いいの、いいの」 そう言ってくれます。

「すいませんでした」



今年、まだコートを着て行ったこの公園。





昨日は、洋服のまま水遊びをしたすーさん。

(爺婆ビックリ)

閉園間近の静かなフィールドアスレチックで楽しみました。

(爺婆ビックリ)


この所の気温の大きな変化によって喘息系の咳をし出したすーさん。

昨日、かかりつけの小児科のカバ先生の所へ久しぶりに行った。

カバ先生は聴診器をあてる前に

「随分、おねえちゃんの顔になったね」

とおっしゃった。

「顔だけですよ」

そう、即答した婆さん。


公園からの帰り道、

まん丸のお月様を見ながらすーさんと爺さんと過ごした1日を振り返り、

プチ・ねえちゃん・・・

そう、思った。

すーさんは、4歳5ヶ月です。


感覚統合 プロローグ

2005-09-11 07:52:47 | 感覚統合

感覚統合へのドアが開かれる・・・かも? しれない。


以前、ブログで「感覚統合」の記事を書いた。

しかし、何も始まらなかった。

婆さんがひたすら「待っていた」からだ。

しかし8/18木曜日 県の自閉症・発達障害支援センターの土○先生に会い、
すーさんにとっての「感覚統合」の必要性と情報を頂戴した。

その貴重な情報の中にひときわキラキラ光る感覚統合の専門の先生がいらした。

偶然にも保育園の園長先生はわしらが県の自閉症・発達障害支援センターの土○先生から貰った感覚統合の資料の漫画と同じものを読みながら、わしらの貸別荘オフ・日光の旅の帰りを待っていてくれた。

感覚統合の専門の先生 = キラキラ先生 の講習を受けることになっていると教えてくれた。

そして9/7 水曜日 園長先生は都合で欠席することになってしまったが、すーさんの担任の先生2人は感覚統合の専門家のキラキラ先生の講習を受けてくれた。

そして、二人の保育園の担任の先生はキラキラ先生にすーさんの園での生活を基に質問をしてくれたそうだ。

そして、そして、キラキラ先生から名刺を貰って来てくれた。

そして、そして、そして、

9/8 金曜日 爺さんがキラキラ先生に電話を入れてくれた。


そして、そして、そして、そして、

9/10 土曜日 キラキラ先生と電話で話ができた。




そして、そして、そして、そして、そして、

今日、

見学と言う型でキラキラ先生の感覚統合訓練を見せてもらえることになった。

昨日、爺さんがキラキラ先生と電話で話してくれた後、婆さんは3人のお会いしたことのない人へ電話した。

かなり緊張しまくっていた。

その方々は皆、障碍を持つお子さんの親御さんなのだ。

だから、緊張した。




電話の子機を握り締めて、わしは  ナヨナヨ・な・婆さん と言ってみた。


以前、そう言ってくれたのはリヴ友のまみっちさんだ。

でも、続けて「母は強くなるのだ。」と 言ってくれた

婆さんが緊張するといつもビジネス口調になる。

ビジネス口調で逃げる・・とも言う。

でも、昨日はビジネス口調にはならなかった。

すーさんが持っている偶然の力を借りて、

婆さんは【すーさんの母】として声を出している自分に気が付いたのであった。


誰のために愛するか

2005-09-07 07:39:18 | 婆さん

誰のために愛するか    文春文庫 曽野 綾子 (著)

この本には高校1年の時に古本屋さんで出会ったと思う。

たぶん、タイトルのインパクトが強かったこともあっただろうが、著者を見て

「あっ、タロウちゃんだ」・・・と、つぶやいた気がする。

NHKの夜の連続テレビ小説?(夜9:40~10:00)で曽野さんの原作のドラマを見ていたからだ。

タロウちゃんとはドラマの主人公の名前だ。

曽野綾子さんはカソリック系の学校に通っていたらしいが、聖人ではなかったようだ。

20歳位までは時々読み返したこともあったが、1度目の結婚をした頃からはこの本の存在は日常には全く登場しなくなった。

離婚を決め、自宅を出て兄の家に居候をさせてもらっている時兄夫婦とは毎晩話をした。

話をすることで絡み合っていた気持ちが少しずつ解かれていった。

居候暦2ヶ月を過ぎた頃、婆さんは1人で住むアパートを借りた。

引越し前夜、兄は言った。


これからはおまえの思ったように生きろ。

自分のために生きろ。

その代わり、

これからは【誰のせい】にもするな。



見事な言葉であった。

アパートに引っ越した日の夜、この本を荷物の中から探し出した。

角が数箇所破れていた。

タイトルだけ見れば充分だった。

「誰のために愛するか」


「自分のために愛する」




○○のため・・・ってなると

対で

○○のせい・・・を同時に背負うことになる。


確かに、○○のため と、なると大概の人は聞く耳を持つ。

不思議に納得もするだろう。

自分も、そして、周囲の人も。

でも、それは
ただの幻ではないか?

自分を押し殺すための誠に都合の良い言葉ではないだろうか?


「自分のため」って言ってしまうと同時に

「わがままなあなた」 と、レッテルが貼られるだろうとどこかで怯えてしまうのであろう。


まさしく、わしの最初の結婚は「わがままなあなた」と言われたくないための、

「わがままなあなた」になりたくないための結婚であった。


わがまま・自分勝手・自分本位・極悪人・・・・なぜ悪い?



しかし、自分のために愛することを選ぶのであれば、

わがまま・自分勝手・自分本位・極悪人 と言われても

「はい、左様ごもっとも」

と、受け入れる覚悟なくしては選んではいけない。



わがまま・自分勝手・自分本位・極悪人と言われた途端に潰れそうなら、

決して満足はしないであろうが、

「誰かのせいで愛する」ことを選択した方が無難であろう。


追伸: 婆さんは強気だ。
    
    だが、時に弱気だ。

    だから、婆さんと言えども、

    人間なのだ。





日記風

2005-09-03 08:30:27 | livly

昨日は、国立病院のワンちゃん先生の診察がある日だった。

朝から仕事先から電話が入っていた。

次々に・・・電話がなる。

我が家の冷蔵庫君が調子が悪いのでメーカーの人がやっと来てくれることになっていた。

メーカーの人が冷蔵庫を前にして・・「どうなってます?」なんて婆さんに聞いてる最中にも電話が鳴った。

でも、電話を取った。

「婆さん、さっきのことですけどね、やっぱり先方が無理かも?とかいっちゃって・・・云々」

「申し訳ない、うちの冷蔵庫君が調子悪くて今修理の人が来てくれているんで・・・」

「冷蔵庫が壊れるって・・・直るんですかね?」

「(そんなこたー知らん)さぁー、だから今診てもらっておるのです」

「いくら位かかるんでしょうね?」

「(そんなこたー知らん)、だから、15分後にまたかけ直します!!」

「ははぁ、メーカーの人に【直らない】って言われたら困りますね??」

「(そんなこたー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・) わからんです!!」


でも、結局、メーカーのメンテナンスの人は多量の氷をかきだして掃除機で埃を少々取り除いて

「また来週来てみます」と言って帰っていった。

部品代金も訪問日も・・・アバウトのまま・・・。

取り残された・・婆さん。

 
ワンちゃん先生にすーさんが県の支援センターで

「今は感覚統合を優先に考えた方がいい」と言われたことを伝える。

ワンちゃん先生は

「感覚統合ってことはよく知らないんで・・薬はいつもの感じでいいですか?」

・・・またもや、婆さん取り残された感85%。


帰宅後、夕飯の準備をしていると爺さんから帰るコールを頂戴する。

爺さんが自宅に到着するまでの時間に夕飯の準備は終わることが判明。

タブつく時間を調整するため

「ゴミを出しにいくかい?」とすーさんに言ってみる。

「セブルン・イレルン(セブンイレブンのこと) いく 」

「セブンイレブンで何するんですか?」

「セブルン・イレルン あんぱんまんジュース 買う」

「セブンイレブンにはあんぱんまんのジュースは売ってないです」

「セブルン・イレルン かいもの する! かいものするよ!!!!」

ゴミ置き場へダッシュで突進するすーさんが・・・夜だから眩しく見える。

ゴミ置き場のドアを閉めると

「アイス クリン (アイスクリーム) かうよ 」 と すーさん。

目的がヨリ具体的になる。

仕方がない・・・行くか。


セブンイレブンはすぐそこだ。

セブンイレブンへ行くと絶対に保育園の友に会う。

やっぱりいた。

セブンイレブンのドアを開ける前からケイゴン(すーさんの同級生)の姿が見えていた。

「すーさんだぁーーーー。すーさーーーーん」

ケイゴンはすーさんに走り寄る。

すーさんは、「ケイゴン・ケイゴン」と言いながら、全面降伏のポーズを取る。

全面降伏ポーズ = 両手を挙げて直立不動

ケイゴンはすーさんの体にタッチング攻撃。

すーさんは頭をフラフラさせ困った顔をしながら、ケイゴンのタッチングを全面降伏ポーズのまま受け入れる。

両頬をムギュー、手を取りチュー、頭をヨシヨシ・・・ケイゴンからのタッチングは続く。

すーさんの手を取り「あれっ?」 と ケイゴン。

すーさんの右腕にはしまじろうの付録の「おまかせレンジャー」の腕輪。

「ケイゴンにおまかせレンジャー貸してあげれば?」 と 婆さんがちょっかいを入れる。

気が付くとすーさんはおまかせレンジャーの腕輪を外してケイゴンへ差し出していた。

「いいよ、僕、もう帰るから」 と 遠慮するケイゴン。

それでも「どうぞ」と言いながら腕輪を渡そうとするすーさん。

婆さん取り残され感・・・100%


ケイゴンのお父さんとお兄ちゃんはアイスクリームボックスの前にいた。

「アイスクリーム どれにするか決まった?」 と ケイゴンのお兄ちゃんに聞いた。

「うん、これにするんだ」 ・・・ 手には3つしかアイスクリームが乗っていなかった。

「お母ちゃんはどうしているの?」

「ママは家にいるよ。」

「お母ちゃんにはどのアイスクリームをあげるの?」

「ママの分はないよ。だって、セブンイレブンに来なかったからないよ。」

「それは・・・・(かわいそうじゃないか?)」

他人事ながら・・・取り残され感  200%


空虚な想いを打ち破り、すーさんが

「これ 買う」 とハーゲンダッツの抹茶味をわしの手にくっつけてきた。

「いや、これじゃなくて、クーリッシュ で よかろう」 と言いながらハーゲンダッツを元の場所へ戻す婆さん。


意地悪度・・・・350%


ケイゴンのママは今全身真っ黒なんじゃ。

毎日仕事をして、土日はお兄ちゃんがやっている少年サッカーの練習や試合に狩り出されているからだ。

「ケイゴンは土日はいつもおむつしてるよ。だって、サッカーの練習に一緒に連れて行くからトイレ連れて行くのは面倒だからさ」

そう、明るく言う母ちゃんなのである。

今日は(土曜日)保育園の「こどもまつり」

夜は、たぶん、きっと、飲み会じゃろう。

ケイゴンの母ちゃんの好きな生グレープフルーツサワーをわしも飲んでみるかな・・・。

そんなことを思う日であった。