うちのタコこと自閉症児のすーさんが、まだまだ短い5年という人生の中で
「どうぶつえん」 と言えば
ただ今、放映中のドラマ「僕の歩く道」で主人公・輝明が勤務する動物園をイメージするだろう。
なぜなら、現実にロケ地となっている動物園に何度も訪れたことがあるからだ。
「テンジクねずみ」 に触れたこともある。
まぁ、そんなことはどうでもよい のじゃ。
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「僕の歩く道」の第6話をご覧になった方も多いことじゃろう。
ベテラン飼育係の古賀年雄(45)が自分の息子を「自閉症」と認められずに
ひたすら「逃げていた」過去を回想する。
息子が自宅から勝手に出て行ってしまい、近所の店の前で
耳塞ぎをし、
奇声をあげ、
苦しさのあまり うずくまっている。
そして、そんな息子に手を差し伸べずにただただ「噂話」の世界の傍観者が遠巻きにしている。
古賀年雄は、傍観者と同じように、
自分の息子に手を差し伸べることさえできず、
その場に背を向けた。
背を向けた夫(古賀)を見た時の妻の気持ちは、婆さんには言葉にすることはできない。
婆さん:「ひどいよな~、行っちゃうんだ~」
爺さん:「でも・・・・・・・・わかるよ」
婆さん:「なんで 『わかる』 のさ?」
爺さん:「【おかあさん】じゃないから・・・・・」
(全然わかんねぇ~) by:婆さん
第6話のラストに近づいた時、
ずっと、自閉症に背を向けていた古賀が輝明と「たった二人」になった。
古賀は目覚めた輝明に死んだお父さんのことを尋ねた。
「いつ戻ってくるのかな」と輝明が答えたのを聞いた古賀は、堪えきれず静かに泣いた。
(↑番組の物語より引用)
婆さんは根がしつこい性格なので、もう一度、
古賀がパニックを起こしている息子に背を向け去るシーンから
古賀は、堪えきれず静かに泣いたシーンを 観た。
ここで修正させてもらいたい。
古賀は、
自閉症児の父ちゃんは、
自ら勝手に湧き出るくる想いに
パワー全開で”泣いた” と。
爺さんが 自閉症の我が子から逃げている古賀を
「わかる」 と言ったことを婆さんは「まだわからない」 と言っておこう。
なんで、苦しんでいる我が子をとうちゃんが傍観者の前で抱きしめないんじゃ?
なんで、世話は かあちゃん ばっかり なんじゃ?
それは、社会的に「逃げられる」立場だから・・・・だけじゃない、
とうちゃんは、力の限り、フルパワーで 「泣ける場所」がなかったからではないか?
と 無責任かもしれないが、そう思ったのであった。
自閉症のことを勉強しないから・・・
自閉症のことを知ろうとしないから・・・
障害があることを「恥」だと思うから・・・・
一概にそうも言えんのかもしれない。
婆さんは思う、
障害を診断された子供のとうちゃんが
「思う存分泣ける場所」 と
不測の事態による「育児早退」 を
ある一定の期間限定でもいいから、提供してもらえんじゃろうか?
(誰に向かって言っているのか・・・・)
【追伸】
爺さん:「おかあさん は やるしかないんだよね・・だけど・・・」
爺さんの「だけど・・・」の先は今は追及しないでおこう。
だけど、爺さん、あんたは
すーさんのとうちゃん なのである。
【追伸 2 】
婆さんは「障害児のかあちゃんも兼用」 した経験を持つ とある人物にコンタクトを取った。
かあちゃん も とうちゃん も 知っている人だからである。
とうちゃんが泣ける場所 を 提供できるのは、
悲しいかな、
かあちゃん がいる場所 ではないのかもしれんから。