legno-Diario-自閉症児は不思議生命体-

~自閉症のすーさん(小学1年生)といい婆さんのなんでもかんでも~

突撃!裁縫人 と 工作員-その3

2008-04-28 17:22:26 | 小学校

ここで、ご紹介しよう。

担任の先生は教師暦28年の男性で新規特別支援学級立ち上げは

すーさんの学級で2校目というベテランである。

名は角之進 先生

↑ これは仮名である。

冷静沈着、
「正しく聞く耳、常にここにあり」、
武術を持って敵に向かい、
声のトーンはバスバリトン、
婆さんの「うっかり八兵衛」バリのズッコケには全く興味なし、

まるで、水戸黄門に出てくる
渥美角之進(あつみ かくのしん)のイメージであった。


そして、もう1人、市の補助教員としてウラ若き乙女、

名はサニー 先生

↑ これも仮名である。

言葉数少なく、
動きの速度はAndante(アンダンテ=歩くような速さ)、
母なる大地に迷わず到着できそうな後姿、
婆さんの毒牙に一生涯かかることのない、
ハニカミ笑顔の小公女のイメージである。


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さて、自閉症児すーさんが
小学生として黄色い帽子をかぶって
ランドセルを背負って、
「小学校」をイメージして歩き出す新生活が始まって
1週間が過ぎようとしていたある日のことじゃった。
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昇降口ですーさんを待っていてくれた角之進先生の手には

すーさんが好きな「どうぶつの森」のキャラクターが印刷された紙が

3センチ程の厚みで乗っていた・・・

という話は前回の記事で書いた。

爺さんはその厚みに「すごい」とつい言ってしまったほどじゃった。



すーさんの筆箱は「どうぶつの森」




まだ、すーさんがどの学校に通うことになるのか決まっていない今年2月に購入した。

4月から通う学校が決まっていないことなど理解できるはずもなく、

ただ、このどうぶつの森筆箱を毎晩枕元に置いて

筆箱 = 小学校 とインプットしていたすーさんである。


そして、角之進先生が爺さんに言ったそうだ。

「すーさん、どうぶつの森が好きなんですね?」

「よく、筆箱をジッと見ています」

「興味のあるものには集中しますが、そうでないものには集中力持続は難しい」


・・・とも。


まっこと・・そうであろうということは爺婆共よーわかっておった。


じゃが、角之進先生が、この次の「手」として、
3センチの厚みのどうぶつの森のキャラ達を
どうやってすーさんとの時間に使用するのかが、

エベレスト級に 知りたい 


角之進先生はどうぶつの森のキャラ達を各種カードにして「飴」にした。

巨大タコ(すーさん)はどうぶつの森キャンディーを食べたくて課題に向き合う




婆さんだったら、

ホレホレ釣竿の先にキャンディーをブル下げるのが定番だが

角之進先生はたぶん・・だけど、もっとスマートな見せ方だったであろう。

どんな手法だったかは聞くことはできていないが、

すーさんにとっては学校生活のワンシーンになっておることだろう。

すーさんは先生にキャラクターの名前を積極的に教えているらしい。


それだけではない、数日後のすーさんの誕生日に

角之進先生とサニー先生からすーさんの好きなキャラ達が笑っている

手作りのバースデイカードを貰って帰ってきた。

すーさんは無条件で喜び、爺婆もあったかい気持ちになった。


で、角之進先生とサニー先生の気持ちを受け取った婆さんは、

22cmの上履きが少々すーさんの足に合わず、階段でプッカ状態だと聞いて

21.5cmのオリジナル上履き制作をすることを決めた。


ジャーーン






左右のプリントにバラつきはあるものの



剥げたり、



ゴムが溶けてアイロンから有毒な煙が立ち昇ろうとも

真面目工作員をした。


これでやっと、婆さんの新入学の出番が終わった気がした。


角之進先生、サニー先生、どうぞよろしくお願い致します。



突撃!裁縫人 と 工作員-その2

2008-04-25 00:35:04 | 小学校

入学式から3日目のお迎えは11:30だった。

11:20に学校に到着したので教室まで覗きに行った。

引渡しは「昇降口で」ということだったが、
ぼーっと立っていたら、絶対寝てしまうと思ったので
教室へお邪魔してみた。



担任:「連絡帳にも書きましたが・・・・・・・・・・・・・・・・・」

なんでしょか?  その間は・・・魔?

担任:「お母さん、大変そうなので・・・・・・・・・・・・・・・・」

だから、一体????

担任:「これらはいつでもいいんですが・・・・・・・・・・・」

コレラ? ら? ら?

担任:「3つほど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

Please say again.  

ほれっ、苦しゅうない、
ゆ~てみぃ

たぶん、寝不足のせいであろう、
鼓膜にコラーゲンが付着したような感覚が出てきた。

担任の先生の次の言葉が出て来る前に
今日が金曜日であることをいち早く確認した。

(土)(日)でなんとかなるだろう・・・そう思うことにした。


で、一体、オーダーはなんでしょうか?


オーダー:イチ
体操服に着替える時に脱いだ衣服を体操服袋に入れると

グチャグチャになってしまうので、(それはよーわかる)

脱いだ衣服を入れるカゴを用意して下さい。

で、ここに脱衣カゴを置きたいので・・・
(サイズをちゃんと選べよ・・ってことじゃな)





オーダー:
来週から給食が始まりますので、

ハブラシ と コップ と

ハブラシ と コップ を入れる袋

を用意して下さい。





オーダー:サン
給食時に着用するエプロン と おしぼりセット と

エプロン と おしぼりセット を入れる袋

を用意して下さい。


えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ

なんでエプロンを着用するんですか?

毎日が給食係ってことですか?


担任:
違います! 食事中に衣服が汚れてしまうからです。


婆さん:
衣服が汚れてもこちらは構わないんですが・・・。
汚れても良いように着替えを用意しますし。
保育園でも給食時のエプロンは何年も前から使用しなくなってるんですが。

それでも?

担任:
はい、お願いします。できれば、1人で脱着し易いように
マジックテープなどを使った形のものが望ましいです。


婆さん:
試作品を作る時間がないのでブッツケ本番で作ります。

担任:
いいんですよ、作らなくても、
今まで使っていたもので・・・


婆さん:
(だ・か・ら、今まで使ってないってば!!
うちの娘の身体のサイズに合うエプロンは早々見つからないので、
最初からオリジナルになると思います。

担任:
お母さんが大変でしょうから、無理はしないで下さい。
給食は月曜日からですし。


婆さん:
(わかってますがな!この土日でこの3点をお作りすれば・・・)

(精一杯、動揺を表に出さないように意識しながら)
オーダー通りに出来なかったらダメ出しをお願いします。
(婆さん、ガチガチの両親ならぬ良親のフリをしちまったよ)

で、設計図はこれ↓



袋もエプロンを作った同じ布で作った。



それも、洗い換え用に2セット作らせて頂きました。


すーさんがメタボな腹でなければ既製品をアレンジすれば良いのであろうが、

まず、130~140cm対応のエプロンは・・・・売り場には滅多にない。

大人用のエプロンの着丈を短くして、

首と腰の紐にマジックテープを付けるのであれば

最初から作るのと手間はほとんど変わらない。

じゃ~~~、型紙から作るしかないだろ。


結局、脱衣カゴとハブラシとコップとコップ袋は購入したが、

プレートやそれぞれのとエプロン2着の制作も入れて、

貴重な土日が消えました。

それも、慢性寝不足のおまけ付き。


新入生も新生活に慣れるのに頑張っておるのじゃが、

新入生の親も家族のコミュニケーション抜きで大変なのじゃよ。


が、しかし、

これら納品後、担任の先生からの連絡帳の内容が日に日に変化していった。

そして、次の週の月曜日(4月14日)の朝、担任の先生のには

すーさんが好きな「どうぶつの森」のキャラクターが印刷された紙が

3センチ程の厚みで乗っていた・・・らしい。(爺さんは見た!

爺さんはそれを見て、素直にブッたまげたそうじゃ。


おぬし、何を始めるおつもりか?


つづく


【追伸】

体格の良いお子さまをお持ちで、

マジックテープを使ったエプロンの型紙が欲しい方は、

ご一報下さいましな。



突撃!裁縫人 と 工作員

2008-04-23 03:38:30 | 小学校

改めまして、すーさん、ご入学おめでとうございます。



去る、3月28日(金)の夕刻、

すーさんの就学先の決定を知らせる電話が鳴った。



新設特別支援学級



そして、



この学級は「すーさん、ひとり」で構成される。



(まぁ、新設ってことで仕方がないのであろうが・・)





さぁ~て、新入学に必要な物を作り始めるとするか!



体操服入れ、例の上履き入れ、そして、一番面倒な



防災頭巾入り座布団を制作した。







留意点は、裏面の滑り止めシートと紐で結ぶ仕様にすることじゃった。



なにせ、うちの自閉症児すーさんは、姿勢保持が苦手であるので、



姿勢が崩れるのと同時に座布団がズレることは容易に想像できる。



それに、すーさんは定位置にあるものがズレていることが



許せない星人 であることがこの留意点、改良点に繋がっている。





まぁ、防災頭巾入り座布団もそこそこの時間で完成し、



防災頭巾とカバーには



「申し訳ないが、すーさんのデモノを我慢してくれるよう」と願い出て、



それぞれの袋に中身がわかるようにカードをつけた。



体操服袋にはこれ↓







道具袋にはこれ↓







ランドセルの内側にはこれ↓







で、小学校側から指定されていたものは完成した。







少々しつこい感じの「リサとガスパール」が主張していた。





しかし、まだこの時点では、決して「裁縫人」でも「工作員」の域ではない。



親としてレギュラーってとこじゃ。





嵐の入学式を終え、次の日は学校帰りに保育園に寄り、



大好きなあんみつ先生にランドセル姿のすーさんを見てもらいに行った。



帰宅後、ちょっとウキウキしながら初日の連絡帳を読み始めた。



フムフム、

座布団は調子よいらしい。



へぇ~、

すーさんが食べ物に超詳しい奴だって知ってくれたんだぁ。



すげ~、

一年生の先生や保健の先生の名前を覚えるために写真を撮りに行ったんだ。





うん? なに? これ?





【汚れてもいいような、図工・遊び用にスモックまたは上衣 一枚】





なんですとぉ~~~~~~???





保育園ではそういう時専用のスモックなんて・・・使ってなかったし、



すーさんが保育園に着て行く洋服は汚して良いものだったし・・。



これからスモックを買いに行っても、



ジャイアントすーさんに合うスモック なんぞ



あるわけないぞよ~~~~~





布を購入して型紙作って・・・時間がな~~~~ぃ ぞよ。





仕方あんめぇ、婆さんの割烹着をリメイクするか!



とは言っても、割烹着の紐はタコには結べないし。



まずは紐をチョッキン。



次は長い袖をチョッキン。



首の部分を輪にしてゴム入れて、袖にもゴム、背中にもゴム



ゴム割烹着 = スッポリ割烹着 が午前3時にできた。







裁縫部門は終わったが、明日(もうすでに今日)は身体測定があるので



それようの絵カードを急遽作成した。



体重測定 ↓







身長測定 ↓







えええ~~ぃ、面倒じゃ、内科健診もじゃ↓









ふぅ~~~~、5時だよ、5時!!



婆さんはミシンを出したまま、パソコンも起動させたままソファーで仮眠を取った。



午前6:30 すーさんを起こした。



連絡帳には

「本人には見せる時間がなかったので試着せずに持たせます」と書いた。



この日は、提出した書類の中の訂正箇所の宿題だけだったのでホッとした。



でも、色々とやることがあるので結局午前1時までネバっていた。





つづく



誕生日-Seven years old with big body

2008-04-18 23:30:15 | すーさん

自閉症児すーさんは、今日で7歳になりました。

小学3年生と言ってもなんら違和感のない・・このお方の体格。


玄関のドアを開けると

ゴメンくださいましぃ~




巨人のおでまし


今年も「シルバニア」の世界でお楽しみな・・このお方


しかし、バースデイケーキは、超スモール(笑)





あきらめて・・・たべよかな?





毎年、ワンホールのケーキを提供してきたが、

今年はビュッフェのデザートケーキを3つ。

巨人にとっちゃぁ、麦チョコ3つ程度じゃろう。


すーさんは他人様の誕生日には相当敏感に反応するのであるが、

こと、ご自分の誕生日となるとほとんど「期待」をしない。

欲がないというか、「欲」の意識が未発達というか、

親としちゃ~「張り合い」のないお方である。


とは言え、今年は誕生日当日まで爺婆は張り合いを見つける努力を怠った。

正確に言えば、卒園式から入学式、そして、小学校生活正味9日間に

かつて経験したことのない忙しさから、そこまで気が回らなかった。


今朝も当地方は入学式と同等の「暴風雨」

近隣では突風の被害が数多く出ていた。

風と雨にメッポウ弱いすーさんであるが、

それでもをさして、合羽着て、長靴履いて登校した。

婆さんはそれだけで「ぶっ飛んで」いた。


担任の先生の連絡帳には

「雨の中、歩いての登校がんばりましたね」とあった。


校舎から学童(保育クラブ)へは、担任の先生に見送られ、

1人で、傘も差さずに走って行ったそうだ。


そして、元気良く「ただいまぁ~」と入ってきたのだそうだ。

指導員の先生は「すごい!すごい!」と褒めちぎってくれた。


爺婆が新しい生活に背中をグイグイ押されている間に

すーさんは、「入り」、「慣れ」、先に進んでいた。


毎日、そばにいるわしら親にはその成長がわかりにくく、

その日、その時、すーさんが泣いたり、苦しそうな表情をするだけで

目の前の処理に追われてしまう。


しかし、あんなに停滞好きなすーさんであっても、

泣きの先苦しみの先、を体験しようと動いている。


これが、すーさんの【成長】であり、親の張り合い直結する。


誕生日を祝ってやる側の爺婆が、

すーさんから大きなプレゼントをもらった日であった。



【追伸】

親からのプレゼントは当日ディズニーストアで見繕った「にわかもの」

すまんね。

しかし、ビッグなすーさんにはビッグなプレゼントが用意されていた。


それは、

イケメンディレクターのK氏



入学式ではトラディショナル教頭先生に現を抜かしておったが、


K氏 LOVE


は、顕在であった。


ランドセルを背負って車に乗り込んだら・・・K氏がそこに・・



ウヒョヒョヒョヒョ~


その場でヒックリ返りそうな程、

すーさんは、そのビッグプレゼントに心から喜んでいた。



明日入学式-タコはやはりBigだった

2008-04-07 23:59:05 | 小学校

明日、4月8日(火) タコ こと 自閉症児すーさんの入学式である。



3月28日(金)にやっとこ学校が決定し、



入学先の小学校に必要な小物を揃え始めた。



しかし、「上履き入れ」だけはどこに行っても使用するだろうと



よそ様のハンドメイドのものを購入していた。











かわいい・・・・でございましょう?







ね? ね? 皆さん??





上履き入れはこれでOKだから、



婆さんは色違いの布を購入して、



防災頭巾カバー = 座布団 を ずり落ちない工夫をして作ったりしておった。







で、今朝のことじゃった。





入学式に必要なものは 教科書とかを入れるための 袋 か ランドセルと



上履き と 上履き入れ だけ。





なので、上履き と 上履き入れ に 名前を書こうと引っ張り出してきた。





う~~~ん、何度見ても この 上履き入れは かわええ~~(ジュル)





22センチのタコの上履きを入れてみた・・・・・・・・





みた・・・・・・





みた・・・・・・・・・・・・・・







ピッタリ だった。







なにか 不満があるか?









巨大蟻だ!!(おおあり)









片方の上履きを入れて・・・ピッタリ・・











ガガガガガーーーン







どうしてくれよう??







どうもこうも・・・ない?





タコの足は8本・・・





いや、





すーさんの足は2本なんだから・・・







作るしか・・・アンめい。





必死です。





焦ってます。



寸法なんてどうでもいいのじゃ。





足2本分がちゃんと入ればいいぃぃのだ。









で・き・た















デカイ。







同じ、リサとガスパールなのに 



なんか、かわいくない べよ?







【追伸】



明日は当地方、「春の嵐」の予定です。



思いっ切り、前途多難な兆し あり。