膵臓(すいぞう)君からこのような最後通牒を突きつけられたのは・・
婆さん。
確かにこの2ヶ月あまり体調は思わしくなかった。
休日になると激しい下腹部の痛みでトイレの住人となっていたり、
食事が終わるとどうしてもソファーに雪崩れ込み、
倦怠感が常にまとわりついていたので、
「ビールで景気つけっかな!」
「スタミナを取ればガッツがでるかもな!」
とか、
今思えば・・まるで逆効果の対処をしていた・・・らしい。
ここ1ヶ月の体からの悲鳴(痛み)は医者嫌いの婆さんを病院へ行かせた。
最初の診断は「胃炎か胃潰瘍」だった。
しかし、薬を飲み始めても食べ物が胃に入ると激痛が走る。
一週間様子を見たが症状は改善されない。
改善されないどころか、痛む場所が背中の左側の真ん中当たりに集中した。
4月24日の月曜日に再診。
医師:「えっ?左の背中が痛い? まずいなぁ~それっ」
婆さん:「だって、先生、この間は左の方でよかったね。
右だと色々面倒な病気かもしれないっておっしゃってましたよね?」
医師:「いやぁ、食べ始めると左の背中が痛いと言うのは・・まずいんだよ。
それに前回出したお薬は胃炎や胃潰瘍なら必ず効果が現れるはずなんだ。
なのに、痛みが治まらないとなると・・・やっぱりまずいなぁ。」
婆さん:「まずいとは?」
医師:「膵炎の疑いがあるよ。今日は検査していってね」
婆さん:「あのー、じゃ、検査の結果が出るまではどうすりゃいいのでしょう?」
医師:「明日には結果出ないし、水曜日は休診日だから木曜日に来て。
結果次第ではお薬変えるし、膵炎だったら胃の薬じゃ効果ないしさ。」
婆さん:「だから、2日半の間はわしにどうしろと?」
医師:「胃の薬を続けて出すけど強い薬は減らしておくのでそれを飲んでて」
婆さん:「(効果がない薬を飲み続けるのかよ!?)」
血液検査と尿検査をして、薬局でシコタマ胃の薬をもらって帰宅。
この病院が雨でも傘のいらない同じマンションであること以外に
納得できるものを見つけられないままであった。
ここからの2日半は歯を喰いしばる時間であった。
痛みと急ぎの仕事、すーさんの怪しい咳・・・。
身をよじりながらパソコンのモニターを睨みつける。
食べると痛くなるだけでなく、食べなくても痛い。
食べると激痛が走るのに・・腹はグーグー鳴りやがる。
苦し紛れに「膵炎(すいえん)についてネットで調べてみる。
しかし、慢性膵炎の原因はアルコールの飲みすぎが大半とか
暴飲暴食、高脂血症、胆石・・・・・。
婆さんのアルコール摂取量などたかが知れてる。
それに元々脂っこい食事が大好きってことはないので
普通の大人の標準摂取量からすれば並外れていることはないであろう。
だが・・・
婆さんの一生のほとんどが菜食主義でもOKのような食生活でできていたし、
仕事が忙しすぎて毎晩飲み歩くなどと言う行為を若い頃でもしたことがない。
それを思えば、
ここの5ヶ月位は会社設立や諸々のことで
婆さんのものさしで測れば、大酒のみの暴飲暴食だったのではないかと思う。
これは・・・体質なのであろう。
しっかし、・・・痛いのなんのって・・・。
木曜日(昨日)、すーさんは高熱を出して保育園を休んだ。
カバ先生の所へは爺さんに連れて行ってもらって婆さんは朝一番で結果を聞きに。
医師:「膵炎ですね。膵炎に効く薬を出しましょう。」
婆さん:「じゃ、胃の薬はなくなるわけですね?」
医師:「いや、胃の薬も続けて出しますので一緒に飲んで下さい」
婆さん:「でも、食欲は旺盛なんですけど・・・」
医師:「でも、膵臓は消化液を出す臓器ですし、胃との関係は深いですからね」
婆さん:「わかりました。 わかりましたけど、薬のお話の他に
生活上気をつけることはどんなことでしょう?(ここが重要だろうが)」
医師:「薬を出す2週間はとりあえずアルコールは厳禁。
脂っこい食事は避ける。 体がだるい時は安静にする。
まぁ、当たり前のことだけど薬はちゃんと飲んでね。」
トコトン薬の話にこだわるわけだな!!
医師:「今回出す薬で症状に変化がないようなら次はもっと強い薬を処方するし、
それでもダメなら絶食・絶飲・点滴・・ってことになるからね。」
婆さんは6種類の薬、2週間分を抱えて帰宅した。
ゴールデンウィークを挟むってことでカバ先生も多めに薬を処方してくれたようで、
すーさんと婆さんの薬の袋の山がカウンターから雪崩を起こしそうだ。
【追伸】
すーさんは高熱のせいか薬の効果かわからないが、
任天堂DSを目の前にして正座をしながら居眠りをしていた。
【追伸2】
婆さん、明日・・・飲み会なんです。
それも・・・幹事さんなんです。
しかも・・・今までにない大人数なんです。
サラダとお漬物と焼き鳥のネギまのネギ位しか食べられないかも。
ウェ~~~ン。