映画や舞台を観ました。

映画や舞台を観た記録です。

pinky

2019-03-30 13:57:13 | 舞台
今にも雨の降り出しそうな金曜日の夕方、私は中華街の店先で行列にぽつんと一人。
他の有名店が軒並み行列なんて無かったのに、なんでここだけ?
その時にはもう、口がここの牛バラ飯になってたんでどうすることも出来なかったんだ。
だけど実際にご飯を前にすると、やっぱりご満悦。





「あいちゅん」の牛バラ飯。
これと春巻きをいただいたら腹ごしらえ完了。





会計の時におかみさんから「お客さんもTV観ていらっしゃったんですか?」と聞かれて、いや違いますと。
なんか2ヶ月くらい前に2番組で取り上げられて、それ以来行列がすごいんだそうです。
いつも来てくれてたサラリーマンの人たちが来られなくなっちゃってね〜と、おそらく店内のほとんどであろう一見さんたちに聞こえる声で言っておりました笑。

さて、そんなこんなで腹ごしらえがすんだら、そこからすぐのところにあるKAATへpinkyを観に。





初日に次いで二回目の観劇になる今回は、初日の時に演者さんから解説してもらったことを踏まえて観ることにしました。
pinkyは、3つの劇団がラブホテルの1室という同じセットを舞台にして、40分弱のまったく異なった3つの短編劇を披露するという試み。
だからそれぞれが、その中で起承転結を作って盛り上げようというよりも、ある1場面を切り取ってその状況を楽しもうという趣旨のものが多かったかな。
ひとつめの『森が燃える』がまさにそうで、こちらはコンテンポラリーアートのような劇だった。
誰も現代美術の作品を、理解しようと思って眺めたりしないじゃないですか。
ピカソとかミロの絵を、頭で理解しようと思っても無理っしょ。
『森が燃える』も、全神経を張り巡らせて筋を理解しようと観ていくよりは、セリフのリズムが好きだなとか、照明の当たり方がきれいだなとか、そうやって観ていくことが正解みたい。
でもそうして考えると2回観た中で、同じ場面で、同じセリフをかなり盛大に噛むところがあって、それももしかしたら意図的にやってることなのかなと思ったり。
ふたつめ『Leave!』と3つめの『静的コンプレックス』はストーリーになっております。
特に『静的コンプレックス』は、誰がハセガワを殺したのか?という謎解きですが、でもやっぱり推理小説を読むように犯人を捜してみるというよりも、その場に居合わせたキャラクターの心の葛藤であったり、動揺やあがきを楽しむというか、『leave!』も家族と少しの他人が繰り広げる劇で、そのなかでほっこりしたり笑ったりと、そういう舞台ですね。

そして舞台を観終わってみて、こういう現代美術のようなことって、実は日常で結構あるんじゃないかと思ったり。
例えばTVのお天気お姉さんのことがすごく好きになって、毎日その時間になるとテレビをつけて誰よりも熱心に観るんだけど、番組が終わってその人の頭に残るのは、そのお天気お姉さんの表情や髪型や衣装のことばかりで、明日の天気がどうなのかなんてことはまったく頭に入ってなかったりだとか、休日に旦那の会社の野球大会についていった妻が、野球のことなんてまったく知らないんだけど旦那の仕草だとか、普段と違ってユニフォームを着ている感じだとか、チェンジになってベンチに戻ってくるときの走りかただとか、そんなことを見ていたら、なんだかんだその時間を楽しむことが出来たみたいな。

誰にでも、そういうことってありますよね。
そんな心持ちで観劇すると、また違った発見がある『pinky』になるかもしれません。
日曜までKAAT神奈川芸術劇場で開催中です。

仮縫

2018-05-28 00:32:52 | 舞台
いまタイはバンコクのスワンナプーム空港で乗り換え待ちです。
成田からバンコクを経由してパリまで。
乗り換えの時間を入れると、約20時間におよぶ長旅です。

機内では、パリ気分を盛り上げようと、この本を読み始めました。





先日明治座で観た、檀れいさん主演の舞台『仮縫』の原作本。
著者は有吉佐和子さんです。

きっとこの飛行機が成田を飛び立った頃、『仮縫』の舞台は千秋楽の大団円を迎えた頃だったんじゃないかな。

でも私はまだ読み始めたばかりなので、楽しい旅のお供になってくれると嬉しいものです。

出演されていた土屋舞さんが一緒に写真を撮ってくださいました。





作中の当時日本で唯一オートクチュールを仕立てていた松平ユキは、感性を磨くためにパリに出かけましたが、私はそうではございません。
パリに行ったらアンテナを張り巡らせてなんでも吸収してやるんだとか、パリに行くのを楽しみに日々頑張ってましたとか、今回はどれも違う。
最近、かなり忙しい日が続いていたので「そうだ、パリに行こう」的な感じ?なのかな。
のんびり街を歩いて、写真でも撮ってこようと思っています。
期間も短いし、行こうと思ってるところも二カ所しか決めてません。
それはポンピドー美術館とモンマルトルの丘のサンレクール寺院。
どちらもまだ行ったことないんです。

そして、なんか美味しいものも食べられたらイイなぁと。

ということで行ってきます。

ひまわり

2018-05-04 15:00:00 | 舞台
懐かしの中野 ザ・ポケットで、舞台『ひまわり』を観てきました。





宅間さんは、あんなちっちゃな劇場というけれど、ここで受けた衝撃の数々はとてつもなかった。
なんど舞台の熱に当てられて、フラフラと駅までの帰路を歩いたことか。

今回の舞台『ひまわり』も、前評判で感動したっていう声が多かった。
だから舞台が佳境に入って”過去”についての場面になって「感動したっていうのはここなのかな?」とか、徐々にすすり泣きの音が聞こえてきたりして、「このくらいなのかな?」と思いつつ場面は進んでいって、結局最後は撃沈。

私はカメラマンではないけれど・・・でも、ね。





そんなこんなの、とっても楽しい舞台でした。

アフタートークのあまりウケなかったという件について。
舞台の内容とか、間とか、ツマンナカッタということではなくて、場面の雰囲気が大学のサークル的だったのが原因なのではないかと・・・
現に、女版裸の大将はウケていたし。

そして高野祐衣さんのウエディングドレスも良かった。
毎回ウェディングドレス姿を見ているような気がするけど、こんどはジムウエアを着ているところも見たいから、そんな設定のある舞台だといいんだけどな。

ちなみに私が見たのはBチームでした。
舞台は5月6日まで、中野ザ・ポケットで絶賛公演中です。

笑う巨塔

2018-04-21 11:08:11 | 舞台
いまはサイパンからの帰りの機内にいます。
今回のミクロネシアへの旅の前に『笑う巨塔』を観ました。
7年ぶりの宅間さんによる舞台の再演。
始まる前は旅館が舞台の話だったかなあ〜なんて思っていましたが、そうでした、病院が舞台の話です。





これは勝手な想像ですが、一般的に再演の舞台ってもしかしたら役者さんたちにとってはルーティンのように感じる瞬間もあるのかなあと思う一方で、観る側には意外に新鮮なんですよね。
ルーティンというと聞こえが悪いですが、なんていうか妙に枝葉にこだわった展開になったりするからです。
初演の時のあれを経ての再演なので、そうなんだろうという時が結構ある。

何度も再演される舞台というのは名作なんだろうし、その劇団の代表作だからヒロインを代えて毎年公演されるところもある。
だからこそ、毎年出演している劇団の俳優たちのアドリブって、深く濃いものになっていくというか笑。

はたして、この作品はどうなっていくのでしょうか?





当然、こうして私が旅に出て帰国の途についているわけですから、『笑う巨頭』ツアーという長旅も、もうゴールが見えてきているのかな?
ちなみに私は、あとは鶴太郎さんのぴよ子ちゃんが観られれば、もう言うことはないのですが・・・





サマンサちゃんがイクラちゃんみたいでかわいかった笑。
あっ、あとはじめの弁当のくだりが良く聞き取れないんだけど、どこどこの弁当がどうみたいな。
でもあれはもしかしたら場所によって違うのかな?
それから出来ればせっかくなので、鳥居さんはきれいバージョンが良いな。

そんなこんなの笑う巨塔でした。


サイト

2018-03-11 00:00:00 | 舞台



千秋楽の3月11日、光が丘のIMAホールに『サイト』を観に行きました。
これ、確かチケットを買ったの大分前だったんだと思う。
スケジュール帳に”サイト”と3文字だけ書かれていて、はて、これは何なんだろう?ってずっと思ってた。

公演のチケットって、気が向いた時にまとめて買うからどれがどれだか、当日払いで当日引き替えなのかとか、コンビニで引き替えないといけないだとか3日以内に入金しないといけないだとか、もう千差万別。

あやうくエアチケットを取ってヨーロッパの方に行ってしまいそうになりましたが、すんでの所で早めに発券して下さいとメールが来て、あっやっぱり舞台があったんだって笑。
そんなこんなの『サイト』でしたが、でもそれでいいんだと思う。
少しでも面白そうだなって思ったら、興味を持ったら試してみるっていうのが良い。

そして当日、光が丘駅をおりて会場に向かうと、ポスターがたくさん貼られていて、なんと元AKB48の河西さんが主役みたい・・・
それも、ミュージカル?
え?大丈夫なの?って笑

そうなんです、ホリプロの制作だったんですね。
でも去年ひかりTVで「めしばな刑事 タチバナ」を全話観たし、河西さんはそのドラマでヒロインだったし・・・なんて思っているうちにミュージカルの幕は開けました。

いじめにあって、引きこもりになってしまった子の話で、そういうネガティブなストーリーが苦手な私は、失敗したかな?というのが一瞬頭をよぎります。
でも、あれ?セリフが一つもなくて、全部歌だし、パジャマの河西さん、すごくイイ!!

インターネットのサイトに、ネガティブな書き込みをしていた引きこもりの女の子の元に、いろいろな人たちからのコメントが届きはじめます。
初めはひとりで思い悩んでいたそれぞれの人たちが、やがてネット上で繋がり、勇気を持って部屋を出て、オフ会の待ち合わせ場所である渋谷に向かうというのがストーリー。
そして、人々を繋ぎ合わせたツールとしてのインターネットというものがある一方、彼女を支えていたものは、実は家族の愛だったということがわかってエンディングの会場すすり泣き。

すごく素敵なミュージカルでした。
お風呂に入るのが嫌いな仁藤さんも良かった笑。

私には家族はありません。
両親も亡くなり、妹がおりましたがおそらくもう会うことはないでしょう。

祖父母や両親が亡くなってわかったことは、人って死ぬんだってこと。
もちろん、老いた人が天命を全うして亡くなっていくというのは頭の中でわかっておりましたが、そうで無くても事故で亡くなってしまう人、20代なのに癌で亡くなってしまう人。
だから自分の命が有限だと思いながら生きることは決して悪くない。

後悔のないように生きていこうと思えども、でもそれって何なんだろうって。
それと家族っていうものが両立しないっていうのもあれだし、そして家族と夫婦というのもまた違う。

もちろん結婚して何年もたってるのに、夫婦って最高だよっていう空気を常時醸し出している人は、そうはいないだろう。
それはわかってる。
芸能人でいってもダウンタウンの松本さんとか、川崎希アレク夫妻くらいかな。
でも、世の結婚した人の話を聞いたり見たりしていると、それ以上に「うわぁっ(>_<)」っていうか、「オレだったら耐えられないわ・・・」みたいなことがあまりにも多すぎて。
恋人と夫婦は絶対的に違うというか・・・

と・・・なんでこんな話になったのか、そうだ、『サイト』を観て、そんなことを考えさせられました。
自分の人生が明日プツンと糸が切れるように終わってしまうのか、それともまだ少しは続きがあるのか、それはわからない。

でも、もし自分が死んだあとに、誰かが私の写真を見ながら、この人はこうだったんだよって、そんなふうに言ってくれる人がいてくれたら良いなって、思わないではないかな。

さて、そして今夜もこれから観劇なのです!!
気分が湿りがちなこんな夜は、カレーでも食べて、元気を付けてから行こうかな。
あれ、今夜の舞台はミュージカルだっけ?
歌はもちろん、ダンスも観られたらイイなぁ、もちろんエンディング後ではなくて劇中で、さ。

~刑事・雪平夏見シリーズ~舞台「アンフェアな月」

2018-03-04 00:00:44 | 舞台



舞台「アンフェアな月」を観に天王洲アイル銀河劇場に行ってきました。
私はドラマも原作も観ていなかったのですが、とても楽しめました。

仕事をしているときの強い雪平夏見と、子供といるときの弱い雪平夏見の演じ分けが見事!!

もし、もう少しセリフがゆっくりめになれば、さらに凄みが増すような気もするけど。
説明しないといけないことがたくさんあるし、その上スピーディに展開させていかなくちゃいけないんだけど、あまり早口になるとただのヒステリーな女みたくなるし。
そこが絶妙なサジ加減。

明日が千秋楽だそうですが、その先に期待ですね!!

ちなみに私は次回、千秋楽のチケットも買ったつもりが千秋楽じゃなくなって、なんで四国まで行くんだろうって笑
まあ、何はともあれ楽しみです。

BLUE MAN NEW YORK

2018-02-22 23:28:31 | 舞台



ニューヨークに来ています。
BLUE MANを観ました。
私はBLUE MANグループのステージを観るのは初めてだったのですが、STOMPとはまた違った雰囲気でした。

STOMPが、観客を圧倒する役者の技術で魅せるステージだとすると、BLUE MANは青塗りの人たちがこんなことするから面白い・・・というコンセプトというか。

子供たちは大喜びしていましたね。
私も楽しめました。

でもまたSTOMPも観たくなっちゃったな。



THE EXORCIST

2018-01-02 08:05:23 | 舞台
2017年11月に、ロンドンに行きました。
ロンドンでは3泊という短い滞在期間でしたが、たくさんミュージカルを見ようと思っておりました。

そんな欧米での観劇の、最大の敵は時差ボケ。
だから着いた日の夜は、単純に眠りにくい物にしようということで、選んだのがエクソシストでした。





エクソシストといえば女の子の頸が360°回ったり、ブリッジしながら追いかけてきたり、口からマーライオンのように吐瀉物を吐き出したりという場面が思い浮かびますが、果たしてそれらがどのように舞台上で再現されるのかとても興味深いですし、それもミュージカルでなんてすごいな!!と思ったのも束の間、始まってみたらミュージカルではなくて普通の演劇で(^^;

でも、初めは怖い場面になると、意に反してクスクス笑いが起こっていた会場も、舞台が進むにつれ皆が食い入るように舞台にのめり込んでいきました。
ちなみに、期待していた場面で再現されていたのは吐瀉物マーライオンのところだけでしたが、なるほど!そうきたかと納得至極。
さすがに他の場面は舞台では厳しかったかもですね。

舞台が終わった後は、初めはクスクス笑っていた観客たちも、立ち上がってスタンディングオベーション!!
特に取り憑かれた役の女の子は、肉体的にもキツかったろうにとても熱演していて素晴らしかったです。



パンクドランカー

2017-10-28 17:25:21 | 舞台



ラゾーナ川崎で興行中の『パンクドランカー』を観に行きました。
まもなく、あと1時間後には千秋楽のラスト公演が始まるこのステージ。

正直、むちゃくちゃ楽しかった。
そう、こんなことを言うと人格を疑われるのかもしれないですが・・・
この歳になるとあるんです。ああいうオチのようなことが。
いや、中高の頃のことなのですが、もうね、笑うしかないというか。

だって、もし妻がその人だったらと考えると、全く違う人生になってたんだろうなというかさ。
現に、同級生同士結婚した夫婦もいるわけだし・・・

でも、舞台の上だったらそれも笑い話。

最後の2時間、完全燃焼してくださいませ。

愛MY

2017-01-19 16:30:32 | 舞台



さてさて昨日は、神保町でカレーを食べるついでに舞台を・・・いやいや舞台を観るついでにカレーを食べてきました。

神保町花月で昨日初日だった門脇佳奈子さんとfumikaさん主演の『愛MY』です。

去年2月に、沖縄国際映画祭で上映された映画『愛MY』の舞台版か!?と思いきや、スピンオフものだったようです。
映画観てないからわかんないや。

さて、神保町花月の舞台って、若手お笑い芸人さんのファンの若い女性が多くて、ともすればいいともの客みたいなノリになっちゃうんじゃないかという懸念もありましたが、そんなこともなく、2時間すごく楽しい時間を過ごせました。

澄ましたOLの門脇さんもいいけど、やっぱり笑顔のかなきちが一番やな。

それから客席で、fumikaさんのファンの方々が、fumikaさんのワンショットの写真も売って欲しいって言ってましたよ。

初日では、歌い出すところでクスクスしてしまいましたが、でもすごく声の良い歌手の方で、全力の熱唱も聴いてみたくなりました。

はたして、今夜はどんな舞台が展開されるのでしょうか?
ちなみに昨夜のかわいい婦警さんは、ドッカンドッカン笑いをとっていましたけどね。



走る

2017-01-19 00:27:44 | 舞台



倉本聰監督、中村龍史演出の舞台『走る』の初日と2日目を北海道の富良野まで観に行ってきました。
初めて訪れた冬の富良野は、見渡す限り雪、また雪。
富良野演劇工場で舞台があるときは、駅前から各所を回る無料巡回バスが出ているようです。
雪の道を、いろいろなホテルを回って、最後小高い丘のようなところを登っていくと、富良野演劇工場はありました。
そして駐車場にはたくさんの車。
そうですよね、おそらく歩いてくる人は一人もいないでしょうから。





人々が吸い込まれていった演劇工場の中には、たくさんの著名人の花が飾られておりました。





劇場は、とても観やすい劇場でした・・・と言っても、私の席は初日最前列のほぼ真ん中、2日目2列目の同じ場所。





席を予約するときに劇場の方に、片方は俯瞰で見られる後方が良いですか?と聞かれたのですが、両方前列にしていただいて大正解でした。

舞台っていろいろと種類があると思います。
派手な舞台の転換や、衣装音響効果などがダイナミックな舞台とか・・・

でもね、この『走る』は、演者の質感こそが勝負だと思うんです。
いままで、幾度となく富良野塾生たちによって再演されてきた『走る』の舞台を、今回倉本聰さんは、なぜ中村龍史さんに演出を依頼したのか。
きっと中村JAPANのファンの方たちだったら、『走る』が始まったらすぐに「なるほど」と思うことでしょう。

私はスポーツを見ることは大好きです。
そして幸せなことに、スポーツから自分が得られた感動と同じか、もしくはそれを凌駕するほどのものを舞台から得ることもあります。

しかしながら今回、私は『走る』の舞台を観て、美しいと思いました。
あのヤンキースタジアムで観た、松井秀喜のレッドソックス戦で9回の裏に放った起死回生のサヨナラホームランの、弧を描いてライトスタンドへ飛んでゆく打球のように、あのFIFAクラブワールドカップの決勝で、ゴールネットに突き刺さるクリスチアーノ・ロナウドのシュートのように、『走る』は美しかった。

今まで何回も、chanceというグループを通して演者の方たちを観てきました。
中村ジャパンの舞台もありました。
あのマウントレーニアの初演から、はたしてもう何度舞台に足を運んだことだろう。

そんな私が、舞台が始まってスタートラインに向かって、演者たちが集まってきたと同時に、絶句しましたから。
もうね、これがあの目の前でかわいらしいイルカの絵を描いてくれた人と同じなのかと。
バッグを作ってくれた人は、得意の分野で本領を発揮してる。
そういえば横に座ってた年配のご夫婦が、パンフレットを見ながら「この子”あいまい もこ”っていうんだって、おかしいね」なんて笑っていましたが、彼女のあんな内に秘めたような抑圧された演技を見ることが出来るなんて・・・

でもね、確かに彼女は海原を自由に泳ぎ跳ねるイルカのように美しかった。
倉本聰さん、『走る』は、とても美しかったです。
と私は言いたい。

そして帰ってきて、早速富良野の千秋楽のチケットを購入しようと、演劇工場に電話してみるも、当然のことながら売り切れで(T_T)
CHANCEスタジオの距離で『走る』を観られたことは本当にラッキーでしたが、何処かであともう1度でも観られれば良いのだけどなあと思う今日この頃なのです。

歌姫

2016-10-06 10:08:48 | 舞台



宅間孝行さんの舞台を観るようになってから、どれくらい経つのだろう。
東京セレソンの頃からだから、もうかなりの年月が経ってるはずで・・・

そうだ、2005年の『夏の風鈴3部作』が初めてだったので、もう10年以上にもなるんですね。

初めてセレソンの作品を観たときはまだ若かったので、けっこう泣かされました笑。

でももう、いい歳したおっさんだし、もちろん感動して涙が頬をつたうくらいのことはあるかもしれないけど・・・
と見始めた舞台、なんと最後は号泣でした笑。

そもそも今回のヒロインが、入山杏奈さんというアイドルの子なわけですよ。
アイドルといえば、歌番組に出れば口パクで、CDがミリオンとかいったって、なんだか訳のわからない選挙だか何やらで・・・
「大きい声を出せるのかどうかでさえ疑わしい」と思いがちです。

宅間さんの舞台が好きな人からしてみると、はたして彼女にヒロインが勤まるのかなあと、思った人もいたのではないでしょうか?

ところがどっこい、そんな彼女がけなげで一途で、元気な年下の女の子の役柄に、見事になってるんですよ!!
もうね、それがわかった瞬間に、まずは最初の感動。

でもね、まだじわるくらいだったのですが、後半の市議会議員の藤木さんが、娘を引き留める場面があるのです。
そこでね、2回目まではなんとか大丈夫だったのですが、3度目を繰り返したところで涙腺崩壊笑。

すごい不思議だよな〜。
何かストーリーというよりも、きっと鍵になるものがちりばめられていて、それが自分の中にあって眠ってる何かを開いてしまうのかもしれないですね。

でもこの歳になって、誰かが死んだわけでもなく、辛い目に遭ったわけでもなく涙を流せるというのは、すごく気持ちいいものです!!
とてもスッキリしました。

そしてもし入山さんのファンの人に言うことがあるとしたら、千秋楽近くに、もう一度観るべきだということ。
なぜなら、まだ彼女は宅間さんのアドリブ攻撃を受けてなかったからさ笑。

それをこなしたら彼女も立派なタクフェスの一員ということです。
『歌姫』の東京公演は10月16日まで池袋のサンシャイン劇場で、そしてその後は福岡、仙台、新潟も回るそうなので、時間がある方はおすすめですよ!!

この『歌姫』私は初見でした。
そして実は次の『WHAT A WONDERFUL LIFE!』もまだ観てません。
宅間さんの舞台で、初見のものがまだあるというのはすごくうれしいことですね。

年末の楽しみが増えました。



ピラミッドだぁ!

2016-08-31 10:13:08 | 舞台



8月26日から29日に草月ホールで行われた『ピラミッドだぁ!』を観てきました。

27日はキングコング西野さんとノンスタイル石田さんたちのTEAMナイスなやつら。
そして29日はTEAMダイノジ公演。

西野さんの脚本を、それぞれのチームが違う演出で行うという舞台です。
そして実際、まったく違った舞台になっておりました。

TEAMナイスなやつらのほうは、西野さんが計算し尽くした筋書きが、西野さんが計算したように進んでいく緻密な舞台で、たぶんお客さんも安心して観てられたんじゃないかな。
それとは真逆だったのがTEAMダイノジ笑。

ナイスなやつらは、撮影クルー役がテレビでよく見る芸能人西野さんと、元NMB48で美人な梅田彩佳さんなんですよ。
出てきた瞬間、客も「おぉっ!!」って沸くしね、安心もするわけだ。
まあ、西野さんの舞台を観に来たわけだし、当たり前なんですけどね。
盤石の体制とはこのことだ。

それに対してTEAMダイノジのほうは、去年に続いて出演している、こちらも元NMB48の山田菜々さんが、なんかもう「コウモリが見える」とか言い出すし、あぁ、これは「げいにん」の悪いときのパターンだ_| ̄|○と。
一瞬「あちゃぁ〜」とも思いましたが、いやいやこちらのワン・コーナーさんもなかなか面白いじゃないですか。

そうこうしているうちにラップが始まって、ラップかぁ〜(-_-)と、また少し戸惑い気味に・・・
でもね、それも初めだけで、なんと舞台のエンディングではマイクを客席に向けられれば、大喜びで「せ〜や!!」とか答える始末で笑。

だって、こんなヒップホップに合わせたミュージカル調の舞台が観られるなんて、誰が思いますかっ?!
書き下ろしのオリジナル曲っすよ!!
たぶんKEN THE 390っていう人が書いてくれたんですね。

もうね、エンディングなんか観客どころか演者までノッテきて「うわぁ、せっかくのオチがかぶせ気味に〜」と思っていたら、照明まで早く消えたので笑った。

でもまあ、そんなところもご愛敬。
TEAMダイノジのほうは、舞台がどう進んでいくのか見えなくて、良い意味でものすごく不安で、でも最後は大喜びで手をたたいているという・・・
おどろきと笑いをありがとう!!
私の想像力の上を行く舞台でした。

来年も、ぜひ観たいものです。
西野さん、よろしくお願いいたします。

『トーキョー・ラプソディ』大岡淳×StarLights リーディングステージ

2016-08-24 15:28:20 | 舞台



これ、すごい面白い遊びでした!!
弁士の方がいて、ジャズピアノにのせてStarLightsのメンバーがセリフを読んでいきます。
だから、椅子に座ったまま台本を読み上げるという朗読劇とはちょっと違う感じ。

お酒を飲みながら戯曲を楽しむ・・・古くて新しいというのかな?

それに理恵さんの人妻感ハンパなかった∑(゚Д゚)

あと今回だけのスペシャルカクテルというのを飲んでみました。





私がチョイスしたのは宵待草。





これ、生クリームがベースのバニラビーンズが効いた日本酒のカクテル・・・ときくとビックリしてしまうかもしれませんが、甘さ控えめでクドくなく、なかなか美味しいカクテルでしたよ(*^^*)

明日木曜日は昼夜二回公演で、当日券もあるそうなので、時間がある方は、南青山マンダラへ行かれてみてはいかがでしょうか。

StarLightsを知らない方でも、アイデアに行き詰まった演出家の方とかもぜひ笑!!

楽しい夜になりました。

あっそれから、全員浴衣姿でステージに登場するんです。





観に来てくれないと、こんな風になっちゃうって言ってましたよ笑。(極妻風だそうです)



忍者くん走れ!

2016-07-31 17:40:17 | 舞台



昨日は朝から伊豆大島でダイビングを2本・・・の後は、フェリーで竹芝桟橋まで戻ってきて、渋谷ラママで中村JAPANの『忍者くん走れ!』でした。

なんていうか、一人で旅はたくさんしているのだけど、知らない人ばかりだった伊豆大島から帰ってきて、渋谷ラママにたどり着いてからの、この安堵感といったら、もう笑。
ちょっと疲れていたのかもしれない。
おかげさまで、元気を補充することが出来ました。

ステージはというと、前回からガラリと変わって完成度が高くなりました。
すごく楽しかったです。
でもきっと、もっともっと進化していくことでしょう。

空想するのは自由なので考えてみるに、今ある『マッスルミュージカル』的な要素に加えて、せっかくなのでCHANCE的要素も融合させたら面白のではないかと。
元K1選手である須藤元気さんとかオリエンタルラジオさんなんかのダンスパフォーマンスがあるじゃないですか。
チャンスタでやってた曲をああいう感じにリミックスして、忍者くんの4人の、忍者姿もいいですが着物なんかでパフォーマンスするものなどが、演目の一つにあったら面白いのではないか、なんて思ったり。

あと、水野江莉花さん役のポールが、フランス人設定みたいだけど、もしフランス人が観に来たらどうなるんだろう、っていうのも興味津々笑。
っていうか、全員外国人になるのかなとか。

なんてさ。
そんなこんなで、楽しい夜を過ごしましたとさ。