地球の危機!

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「ホロコースト」

2011-05-13 19:20:04 | Weblog
『ホロコースト全証言、ナチ虐殺戦の全体像』 (グイド・クノップ著、原書房)

私はこの本を見て、恐くなりました。

ナチスドイツがユダヤ人や少数民族や障害者などに対して、したことが恐い、それは、元よりです。私の限界を超えています。

私が(恐い!) と思ったのは、「気持ち」を扱う言葉が随所に出てくるところです。

最初の序文のところです。

①「1941年、6月…まだこの時点では、(殺されたのは)もっぱら戦闘能力のある年齢の男性に限られていた。
8月半ば~ …ユダヤ人の子供も殺され始めた。」

②「ウクライナやリトアニアやラトウ゛ィヤで、今度は迫害にはやる人々が、故なくスケープゴートの烙印を押されたユダヤ系住民に対し、恐るべき大虐殺を行った。何といっても占領ドイツ軍が各地で憎悪を煽り立てた結果だった。」

③「スターリンの提唱するパルチザン戦争は、ドイツ軍を利する。なぜなら「これはわれわれに適対するものを残らず殲滅するチャンス」だから。誰を指しての言葉なのか、皆心得ていた。」

④ 「1941年、7月末の報告書には、そっけなくこう書かれていた。(「16~60歳までのユダヤ人男女800名を殺害。」」

⑤ 「国防軍が大量虐殺のために狩り出された。 (中略)

多くの兵士が震え上がり、嫌悪感をあらわにした。しかしながら、抗議した者はごくまれだった。殺す理由を問いただした者はほとんどいなかった。
(中略)
アインザッツグルッペの虐殺に喝采を送り、実行者を焚きつけ、死を目前にした犠牲者をなおも愚弄する、そんな兵士たちもいた。」
                             (引用終わり)

量としては、わずか、1ページ分にも満たないほどですが、

「心得ていた/ そっけなく/ もっぱら/ 震え上がり/ 嫌悪感をあらわに/ 講義した/ 問いただした/ 喝采を送り/ 焚きつけ/ 愚弄する」

こんなに出てきます。

「こんなに」と私が感じるのは、この本はユダヤ人が書いたのだ、という先入観があるからでしょうか。キリスト者だったら、「イエス・キリストの御名によって」、すべての説明がその一言でなされるでしょう。嫌悪感を感じた時も、抗議したい気持ちの時も、そっけなくてがっかりした時も…  。

この本では、場面場面で「気持ち」を表すピッタリの言葉が現れて、それが読む者の胸に迫ってきます。

おまけに、「このようなことが2度とあってはならない。」と書いてあったので、ドイツだけではなく、連合国にも責任があるという事にもなるでしょう。


気持ちを表す言葉を用いる習慣のない人が、ここまで、気持ちを表す言葉も用いて迫られた時、どのように感じるのだろう?

却って、逆恨みをして、ユダヤ人が再び「ホロコースト」のような体験をさせられなければよいが、と心配になりました。


クリスチャンの人も、「イエス・キリストの御名によって(乗り越えなさい)」、という言葉だけでなく、たとえば、「腹が立ったときは、草の上を歩いて(蹴散らして)、来たら」とか、「何ならこのフトンを踏んずけてもいいよ」とか、「どうしても(気持ちが)収まらないなら、本人に直接言ってみたら?(私も一緒にいてあげようか)」とか、キリスト教徒以外にも分かるような説明の仕方をしていただけたら、ノンクリスチャンの私はありがたいと思いますが…