
昨年の10月に亡くなった児童文学作家・中川季枝子さん(89歳)のお別れの会が開かれたと報じられていた。
孫娘Jessieも大好きで、よく一緒に歌いながら歩いたことを思い出したせいか、今日は幾度となく一人口ずさんでいた。
アニメ映画「となりのトトロ」のオープニング曲「さんぽ」の歌は、中川さん作詞によるもの。
♬ あるこう あるこう わたしはげんき
あるくのだいすき どんどんいこう
さかみち トンネル くさっぱら~ ・・・
「『アイヌ新聞』記者高橋真 反骨孤高の新聞人」(合田一道)

アイヌの家に生まれ、貧しい暮らしの中で幼くして母を亡くした真(まこと)。二人目の母親からはひどく嫌われたとか。
「誰が見てもすぐ“アイヌの子ども”とわかる人相をしていたから、ずいぶんバカにされ、嫌な思いをして育った。……遊ぶのも、学ぶのも独り、誰にも頼らない、自分だけが頼りという性格が備わっていった」と語っている。
警察署の給仕となって警察官を目指すが、アイヌということで道を閉ざされ、新聞記者を目指す。十勝新聞社でアイヌ記者誕生。
そして敗戦直後の占領下で(1946年)、『アイヌ新聞」を発行した。
長年抱いていたアイヌ民族としての鬱積した思いを炸裂させたような文面だったとか。激しい見出し、過激な報道。アイヌ解放の運動の先人に立っていると自負しても、それはたった一人で新聞を作るという小さな闘いに過ぎず、支持者は広がらなかった。
『アイヌ民族を、人間らしく扱ってくれ、平等に扱ってくれ」。ひたすらな願いだったろう。
明治維新直後に始まった北海道開拓により大きく変貌していった彼らの暮らしだった。
アイヌ民族の解放と援助を叫び続けた若きアイヌ。
同族も離れていく。
「ああ寂しかねえ」 石牟礼さんの言葉が聞こえてくるようだ。
(いいんだよ、それで、やるだけやったんだから、悔いはない)真はそう答えるだろう、と著者は記している。
ほんのはずみで手に取った本だった。
ほんの数冊だがアイヌに関する本を読み、映画で彼らの信仰の姿にも触れてきた。そんなことがひょいと手を出させたのだろう。
人が何に興味や関心を抱くかなどほんとうに千差万別。それぞれに自分の世界を持っている。
「目標を持って、世界を小さくしない努力が心身の健康のために大事だ」…とテレビから聞こえてきた言葉がよみがえる。
人が何に興味や関心を抱くかなどほんとうに千差万別。それぞれに自分の世界を持っている。
「目標を持って、世界を小さくしない努力が心身の健康のために大事だ」
という言葉が、心に染み入ります。
それぞれに自分の興味や関心事は大切にしていきたいですね。
それでも、「まっ、いいか」と機会を逃すこともないわけじゃなくって、
自ら励ましています。