

それぞれの趣味嗜好を語り合える時間は嬉しい。謙遜されていても知的な興味に溢れているのを感じる時、私はつい夢中に食らいついてしまうようだ。

東本願寺の別邸、渉成園。周囲にカラタチの生垣を植えたことから枳殻邸(きこくてい)とも呼ばれる。「約1万600坪の敷地を有し大小二つの池と数棟の茶室、持仏堂と書院群で構成されている」と説明されている。
西門を入ると目に入る高石垣。現在の建物は、蛤御門の変により炎上した以後に再建されたもので、持仏堂の「園林堂」(写真下・左)と山門に当たる「傍花閣」(同・右、階上は4畳半の部屋がある)を結ぶ線を中軸にして全体の庭作りがなされているそうだ。それは、真宗門徒のお内仏を中心とした生活規範の反映だと言われている。




暖かな日差しを受けて、足を延ばし散策した。梅の花の多くはまだつぼみだったが、ほころびだしたものもある。かぐわしい香りが漂う。