京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 ♪『聖夜』

2010年12月23日 | 日々の暮らしの中で
   

十二月二十五日は、キリストの誕生日だと広く知られている、と言っていいのだろうか。「クリスマスの日」という認識ではなかろうなあ。

若い男生が二人、レジ待ちの列の後ろでしゃべっていた。
「つい買ってしまうな」「服が買えなくなったらヤバイ。それだけはやめよな」
クリスマスソングが流れ、きれいに飾り付けられた店内は活気に満ちている。
各階ごとに何か買ってしまいそうだ、と笑う二人がかわいくもあるような。

    あれを買ひこれを買ひクリスマスケーキ買ふ      三村純也

「降誕祭」、その前夜をクリスマスイブ「聖夜」というのかな。
「♪ き~よし この夜 星は ひ~かり」…と、イブを目前にしてまことに恐縮だけれど、京都西本願寺第21代大谷光尊の次女として生まれた九条武子さんをご存知だろうか。
あの柳原白蓮とともに「大正三美人」と言われる武子さん。
    おほいなる もののちからに ひかれゆく
             わがあしおとの おぼつかなしや

佛教讃歌の一曲に、九条武子作詞 中山晋平作曲の「聖夜」がある。
    ガンジス川の 真砂(まさご)より
    あまたおわする ほとけたち
    夜ひる つねに守らすと
    聞くになごめる わがこころ

プレゼントを贈るほどでしかない身のクリスマスだからと言って、誰もが浮かれているその隙に割って入って佛教讃歌『聖夜』など、場違いでしょうかねえ~~。
ちょっとだけ、ご勘弁を~。きれいなお方ですよ、武子さん。


コメント (8)
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