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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

スカイセンサー修理 その2

2016-02-17 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
さて、先日、電源の逆接続で壊した自動導入用のスカイセンサー2だが、前回は電源IC交換で、一部動く所まで行ったが、まだ赤緯側が動かない。今日は休みなので、修理の続きを行った。


32倍速で動かした時の赤径側と赤緯側の出力をそれぞれテスターで当たってみると、赤径側は、電源ピン以外は0.2V位を指すのに、赤緯側は、何本かは5Vを指す。これってステッピングモータのコイルをアース側に落とすスイッチングをしているはずだから、スイッチングのトランジスタが、アースに引っ張れてない様で、トランジスタがいくつか壊れている様な感じだ。

念のため、オシロで確認する。



左は、まともに動作している方、右は、オンした時の電圧が5Vのままだ。ベース側のICのドライブ出力は正常に出ている様なので、やはりスイッチングトランジスタの破損らしい。



異常を示すトランジスタは赤緯側4個のトランジスタのうち3個。と言う事で、部品交換が必要そうだ。

スイッチングに使っている、2SD560のデータシートを調べるとダーリントン接続で内部に保護ダイオード、内部抵抗も入っているタイプ。どうりでテスターで当たると微妙に良く判らない値を示していた訳だ。

しかし、ダーリントンタイプとなると長野にあるかな?取り敢えず秋月電子辺りでは、代替えに使えそうなトランジスタは見つけられた。通販で頼むか須坂の部品屋さんに行ってみるか少し迷ったが、一応探しに行ってみる事にした。

神戸無線さんに行ってみると、TO-220サイズの2SDタイプのトランジスタを見せてもらい、お店のPCでデータシートを調べると、2種類ほどダーリントンタイプの在庫が有った。と言う事でデータを見ながら、その一方を3個買ってきた。ちなみにお店の在庫は、どちらの種類も3個ずつしか在庫が無かったので、もう少し沢山壊れていたらアウトだった。



と言う事で代替え部品を買ってきて、壊れてるトランジスタを交換。

仮組状態で、赤緯側だけにモーターをつないで、動作試験。無事に赤緯側も動くようになった。



これで、赤径も赤緯も無事に動くようになったので、組み上げて、テストしてみたのだが、自動導入中のピーピー音が出ていない。せっかく穴をあけて良く聞こえるようにしたのに、、、、

まあ、音が出なくても自動導入は出来るのでこのままでも使えるのだが、、、どうも気になる。

ブザーから、パターンをたどると、ゲートICをいくつか経由して、電源近くのトランジスタに入っている。



形名を見ると2SD667。データシートを調べると、これは普通のトランジスタ。スイッチングで使っている様である。外してテスタでチェックするとやっぱり壊れている。

もう夕方近くなっているので、また須坂まで行くのは面倒だな、、、



部品箱を引っ掻き回すと、ちょっと大きいけど、こいつが使えそうである。



これも交換して、無事にピーピーと鳴るようになった。

ついでに、圧電ブザーに47kΩの抵抗が直列に入っていたので、33kΩを並列に入れて少し音量アップもしてみた。



これで、組み上げて、GPDで接続試験を行い、赤径、赤緯も問題無く動くし、ちゃんと音もする。



そういえば、自動導入を掛けた時に、リレーが動く音がしてからピーピー鳴りだして、止まる時に、リレーが切れる音がして、ピーピー音も止まっていたな。2SD667を交換する前は音だけでなくリレー音もしてなかったな。一応これで壊れる前と同じ動作に成っている様で、修理は無事完了。

治らなかったら、EQ5アップグレードキットなる安価な自動導入でも買おうかと考えていたのだが、治ってしまったので、またしばらくこいつを使うようだ。

2016.2.14(2/17)

スカイセンサー修理 その1

2016-02-15 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
先日の遠征で、電源を逆に接続してしい、壊してしまったカメラ用電源とスカイセンサーの修理を始めてみた。


【↑壊れたスカイセンサー2とカメラ用電源】

先ずは、簡単なカメラ電源から。



別に拡大鏡が必要なほど細かいわけじゃないが、基板を挟むのにちょうどよかったので、これで半田を吸い取りレギュレターユニットを外す。



ユニットをバラしてみると、中のICに燃えた穴が開いている。ICを交換すれば治るかもしれないが、個人入手は難しいだろうし、手元の部品箱の中にレギュレターユニットの同じ物があるので、ユニットごと交換する。ユニットが300円で売られているので、個人でICを手配するよりはかえって安上がり。



ユニットを交換して、無事に3.9V出力するようになった。

さて次は、厄介そうなスカイセンサーの故障状況を調べる。



中を開けてみると、写真左側から、何やらリレー、ドライブ用のトランジスタ群、ステッピングモーター用ドライバIC、I/OポートIC、タイマーIC、通信I/FIC、CPU、EPROMとスタティックRAM、後はゲートICと言った所が並んでいる。今と違って、各機能ごとにLSIが並んでいる感じだ。私が入社当時に仕事でいじってた無線機の制御基板はこんな感じだったな、、、



基板のネジを外すと、下から、やけに汚れた3端子レギュレターが出てきた。

ちょっと怖いので、出力を基板から切り離して電源を入れてみると、5V出力が出ていない。



手持ちの部品箱を調べてみるが、0.5Aの78M05しか手持ちがない。たぶん、これだけ乗ってると0.5Aはギリギリかなぁ、、、、

と言う事で、部品調達に出かける。5Vの3端子レギュレター位なら長野でも手に入るだろう。

うちから10km位で、長野市の北の方にある、「長野ハムセンター」に行ってみたが、今は部品は扱ってないとの事。近くでは、須坂市の「神戸無線」で扱ってるとの情報を教えてもらい、須坂までそこから更に10kmほど行って、TA7805Sをゲット。ちなみにうちから直接神戸無線までは約15km位で車で30~40分位の距離である。

昔は長野にも部品屋さんは数軒あったらしいが、今では、北信地区ではここだけらしい。
そう言えば、私が子供の頃には、四国の田舎町でも2件ほど部品を置いてるお店が有ったなぁ。きっと今は無くなってるんだろうなぁ、、、、



と言う訳で、5VレギュレターをAN7805からTA7805へ交換。

組み立てて、電源を入れると、ちゃんと動いているように見える。



ちなみに、このスカイセンサー、導入中はピーピーピーって鳴るんだが、音が小さくて鳴り終わったかどうかが非常に判りずらいので、横に穴をあけて、音が外に出やすくしてみた。



で、再び組み付けて電源を入れるとLCD表示が出ていない!あれ、これは、、、、

もう一度中を明けてみると、ドリルが基板にあたって、パターンを切っている!



あちゃ~、余計な事をしてしまったか、、、、しょうが無いので、適当な電線から撚り心線の中身を1本取り出して、パターンをつなげる補修。



ちょっと出来は汚いけど、気にせず動作確認すると、無事にLCD表示が戻ってきた。



よしこれで、修理完了かな?

最後に動作確認で、GPDにつなげてみる。

恒星追尾や2倍速だと動いてるかどうか判らないので、32倍速で動作試験。赤径を動かすとちゃんと歯車が回っている。よしよし。続いて赤緯を動かすが、さっぱりモーターが回らない!



ありゃ!まだ壊れてる?試に赤径のケーブルを赤緯モータにつなげると回るので、故障はスカイセンサーの赤緯側だ。

このままだと、恒星追尾には使えるけど自動導入は使えない。う~ん、電源IC1個交換で治ったと思ったのに、世の中そんなに甘くは無かったか。

この日は、もう遅いので続きは、また次だな、、、、

2016.2.11(2/15)

久しぶりに掃除

2015-11-09 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
先日、湯の丸高原で小惑星2015 TB145を撮影したときにアイピースをPL40mmからUW15mmに変えた辺りから、ピントノブが空回りしてうまくピントが動かなくなってきた。以前から特定のポイントでは起こっていたのだが、とうとうどこでも空回り気味になってしまった。


【↑愛用の13cm反射望遠鏡R125Sのピント&接眼部】
空回りしてるから、ラックかピニオンのどちらかのギアが欠けたのだろうかと思って、ヤフオクを見ると、ちょうど同型で少し口径の大きいR150Sなんて出てるので、ついでに少し大きくするかと入札したのだが、意外に値が上がってしまい、あえなく敗退。

そんな訳で、雨の日曜日、車から反射望遠鏡を降ろして来て、状況を確認してみる事になった。

ギアが欠けたと思っていたが、なんとピントノブを接眼部に固定するねじがゆるんでいるだけだった。



と言うことで、ピントノブを外して、少しラック側に押しつけながらねじを再固定。少し堅めだが、無事にピントは動くようになって復活。

ついでに中を見ると、斜鏡も主鏡もだいぶ埃で汚れているようだ。

とりあえず斜鏡は、レンズクリーニング液とペーパーを使って、ばらさず表から手を突っ込んできれいに拭き上げる。

↓主鏡を取り外して見る。


開口部から覗いただけでは、良く判らなかったが、こんなに汚れていた!



と言う事で、主鏡を外して、流しで洗った後取り付け。



だいぶ古くなってきて、外周部は少しメッキが落ちてきていて、有効径が5mmほど小さくなってるが、まあ古いのでしょうがないかな。再メッキも高そうだし、、、、

この後、レーザーコリメーター/コリメーションアイピース/目見当で何とか光軸をあわせて終了。



しかし、掃除はしばらくぶりかもしれない、、、、少しは明るくなるかも(汗)

2015.11.8(11/9)

少しは改善するか?

2014-04-24 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
コリメート撮影では、アイピースとの相性で、かなり周辺部の収差が変わってくる。今使っているUWシリーズは、画角は稼げるのだが、周辺収差は、かなり出てしまう。

以前、スタバオーナーのテストで、笠井トレーディングで扱っているEFシリーズは良さそうな結果が出ていたので、一度試してみたいと思っていた。

新品だと費用がかさむので、適当な中古でも出ないかとオクを見てると、スペックも見た目もほとんど同じ様なのを見つけた。


上手くすれば同一メーカーの自社or別ブランド品。悪くすれば、他社のコピー品であろうか?笠井トレーディングの半額以下であった。

ひとつだけ買って、試して見れば良かったのだが、幸か不幸か、ちょうど見つけた時に、セールで一割ほど安く出ていたので、ついつい出ていた4種類を全部買ってしまった。

ちなみに注文した時には、コピー商品の可能性まで頭が回っていなかったと言う事もあるのだが、、、

さてさて、結果の方はいかほどだろうか?GWが楽しみだ!

2014.4.22(4/24)

CHDKのPTP Extension

2013-11-15 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
先日、hubbleさんにコメントで、CHDKPTPエクステンション成る物を教えて頂いたので、導入の手順等を備忘録をかねて簡単に紹介しておこう。

ちなみに、このPTP、何をする物かというと、CHDKの実装されているカメラを、PCから遠隔操作したり、ライブビューで、リアルタイムの画面をPCで見たり、撮影画像を取り込んだりという機能を持っている。キャノンのデジイチEOSに、『EOS utility』と言うsoftが付属してくるが、あれと似た様な機能が、キャノンのコンパクトデジカメでも出来ると言う代物だ。

今まで、デジタル一眼レフの専用機能だったのがコンデジでも出来る訳である。まあ、コストダウンの為か量産効果を上げる為か、デジイチも、コンデジも同じ、DIGICエンジンを積んでるから出来る事なのだろう、、、


ただ、このPTPエクステンションを導入するに当たり、LiveUSBドライバーを導入する必要があるが、これを導入すると、通常のキャノンカメラウインドウなどのフファイル取り込みソフトが、カメラを見つけられなくなるので注意が必要だ。

元に戻す場合は、デバイスマネージャーから、libusb-win32の下にある自分のカメラを削除すれば元に戻る。

もっとも、PTPにもファイル取り込み機能はあるから、そちらで間に合うのだが。

先ず導入であるが、以下の2つをインストールすればOKだ。

1. Live USB Driver
2. CHDK PTP Extension

1.Live USB Driveの導入

 注:これを導入すると、キャノン純正のSoft、カメラウインドウが指定したカメラを認識しなくなるので注意
 
 a)先ずは、ここから、『Download libusb-win32-bin-1.2.6.0.zip』をクリックして、『libusb-win32』をダウンロードする。(1.2.6.0の所は最新版をDLする事)

 b)DLしたファイルを、好きな所に解凍する。

 c)キャノンのコンデジをUSBケーブルでつないで電源を入れる。

 d)通常の自動起動が立ちあがった場合はキャンセルしておく

 e)解凍したファイルの中の『\libusb-win32-bin-1.2.6.0\bin』の下に有る『inf-wizard.exe』をエクスプローラからダブルクリックする


NEXTをクリック


Digital still Cameraを選択してNextをクリック


そのまま、NEXTをクリック


そのまま、保存をクリック(別に保存ファイルは使いませんが)


Install Nowをクリックして、インストール開始。


サクセスフルのメッセージがでたら、Live USB Driveの導入は完了。


念の為、マイコンピュータ>プロパティ>ハードウエア>デバイスマネージャでlibusb-win32devicesとその下に自分のカメラが有る事を確認しましょう。
 
2.PTPのインストール
 a)ここから『chdkptp-r461-win32.zip』をDLする。(r461部分は最新版をDLする)

 b)DLしたファイルを、好きな所に解凍する。

 c)解凍したファイルの中の『chdkptp.exe』をエクスプローラからダブルクリックするとプログラムがスタートします。

これで、準備は完了です。
 
3.使い方

0.当然カメラ側にはCHDKの最新版をインストールしておきましょう。やり方はこちら
(CHDKのVersionが、1.1よりも古いと動かないようです。)

1.PCにUSBケーブルで、最新版のCHDKをインストールしたキャノンのコンデジをつなぎ、電源を入れます。

2.先ほどの『chdkptp.exe』を起動します。


3.右上の『connect』ボタンを押して、次に左上の『Live』タグをクリックする。


4.右側の『rec』ボタンを押して、画面の右のVewfinderにチェックを入れると画面がライブビュー表示されます。

『UI overly』にチェックを入れると、操作情報表示もでます。

5.『Vewfinder1.1』にチェックを入れると一回り画面が大きくなります。

あと、右の方に、操作パネルと同じボタンが付いているので、それでPCからの遠隔操作が可能です。

6.ファイルのダウンロードは『files』のタグをクリックして、フォルダを開いて、必要なファイルを右クリック→ダウンロードでPCに取り込めます。


と言う訳で、これでカメラを望遠鏡にセットした状態で、PCにファイル取り込み出来て、ピントエイドを使う事が出来るかな。

但し、ライブビューではあまりバーティノフマスクの光条がでないので、撮影画像のDLが必要ではあるが、、、、


ちなみに、キャノン純正のカメラウインドウでは、ごらんの通り、つないだとたんに、カメラのレンズも引っ込んで、だんまりモードになる。モードはともかく、レンズが引っ込むのは、コリメート撮影には都合が悪い(再度レンズがでた時に、アダプタに当たって、レンズエラーになる)

そんな訳で、上手くバーティノフマスクとピントエイドを使える様になるかな。

2013.11.3(11/15)