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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

26inchモニター修理 その3

2013-02-09 | LCDモニタ修理
さて、不安定な状態で悩まされている26インチモニター。前回の記事では、組み上げてしばらく使っていたら、またつかなくなった所で終わってしまった。

また再度バラして、不安定なところを探す。先ずは、先日開腹したケーブルをテープで補修した部分。1000V近い高圧部分なので、刷毛の木製の柄で、点灯状態で触ってみるがほとんど何の変化も無し。う~ん、ここは無関係か、、、


基板上では、それらしい不具合個所が見つけられないので、冷陰極管とその半田付け部を疑って見る事にした。冷陰極管は、液晶パネルの裏側になるので、液晶パネルを分解する事になる。


まず、外の鉄フレームと中のプラスティックフレームの嵌め合い箇所にマイナスドライバーをつっこんで、ラッチを外す。


↑ラッチを外していくとこんな風に、鉄枠と中身が外れてくる。


↑鉄枠と液晶パネル+バックライトが外れたところ。


枠が外れると、↑こんな風に液晶パネルが持ち上がるので、基板のついてない方の端を指で持ち上げてガラスパネルを基板ごと外す。


↑こんな感じで、パネルに基板とTABがくっついて外れる。


液晶パネルを外したら、バックライト側のアルミフレームと黒いプラスティックフレームのラッチを、マイナスドライバで外す。


黒いプラフレームを外すと、白い拡散板が外れて、いよいよ冷陰極管ののお出まし。左の白い枠の中がバックライトの冷陰極管。さすが26インチのモニターだけ有って、冷陰極管も12本使用されていた。


冷陰極管の根本を確認するが、多少の黒ずみは見られるが、もうすぐ寿命という程では無いような気がする。もっとも冷陰極管なんて専門じゃないから良く判らないが、まあ、末期の蛍光灯の黒ずみと比べてって感じかな。


この状態で、基板を裏に仮組みして↑点灯させてみる。見た感じ、どれかが寿命で暗くなっているとか、ちらつきが出ているとか特にないようで均一に光っているように見える。


冷陰極管の半田付け部分を確認する為、冷陰極管をフレームから取り外す前にコネクタ部分のゴムブッシュを中に落とし込む。


冷陰極管をプラスティックのホルダーからマイナスドライバを使ってこじって外す。結構強めのテンションで挟まれているので、冷陰極管を折らない様に細心の注意が必要だ。


12本全てホルダーから外し基板を持ち上げた所。冷陰極管は、結構長いので、いくらかしなる!

やっとの事で、冷陰極管本体の取り付け部までたどり着けた。この取り付け部分は、PC板を介して取り付けられているが、面白い事に、各冷陰極管からPC板上に渦巻き状のパターンがお互いに延びて、それぞれ隣り合う陰極管と間隔をおいて渦巻き状に絡まっている。パターンでL成分とC成分を作っているような感じである。


冷陰極管やそれ用のインバーター回路は残念ながら私が携わった機種では使わなかったので、勉強したことが無く、詳しい事は良く判らないが、なかなか面白い設計の様な気がする。時々VCOなんかではパターンLとしてこんな感じのを使ったりすることも有るけど、、、


インバータのトランスにつながる側もゴムを外して、半田付け状況と黒ずみを確認する。
一通り全部の冷陰極管の電極部分を確認したが、極端に黒ずんで劣化していたり、電極の接触不良等も見受けられない様に見える。う~ん、ますます原因が判らなくなってきたな、、、、

ここまでバラした物の、はっきりした原因の特定が出来なくて、がっかりしながら又バラした時の逆順で元通りに液晶パネル本体を組み立てる。


なお、組み立てる時には埃が入らない様に、またパネルについた埃をブロワで良くとばしてから元通り組み付け。

基板類を仮組して状況を確認するが、特に変化はなく、今は正常に動いている。う~ん、不安定な所が見つけられないな~、、、回路図でも起こして、真面目に各部電圧を確認するようだろうか、、、回路図起こすの、部品が1608チップで、見え難いから、めんどうだし、高圧部分は手持ちの機材じゃ測定できないし、、、、続きは、また気が向いた時だな(汗)

2012.10.6(2/9)

26インチモニタージャンク 分解・検証
26inchモニター修理 その2
26inchモニター修理 その3

26inchモニター修理 その2

2013-01-31 | LCDモニタ修理
さて、前の記事からずいぶんあいてしまったが、26インチモニター修理の続きである。
前回、インバーターから冷陰極管への配線の噛みこみを見つけた所までで、その日の作業を終えた。



この配線の噛みこみ、外から見ると、内部断線を起こす所まで行ってるかどうか見た目だけでは判断が難しい感じである。ちょっと見、押しつぶしての断線までは行って無い様な感じだが、内部導体と周囲金属の接触や、被覆の切れ・損傷による絶縁低下等からリークの可能性等が無くはない。何しろ冷陰極管への供給電圧は500~1000V程度になる筈なので。


と言う事で、一応被覆にカッターを入れて切り開き、内部を確認する事にした。被覆は圧迫されてつぶれてはいるものの、内部導体まで届く切れ等はなかった。内部導体も、被覆を切り開く時に切ってしまったと思われる撚り線の一本が切れているだけで、開腹前は問題が無かったと予想される。もっとも、圧迫による絶縁体の絶縁耐圧の低下までは見て判らないが、特にリークの痕跡等は見て取れなかった。
今ひとつはっきりしないが、とりあえず開いた被覆は自己融着テープで補修して、再び仮組をして症状を見てみると、ちゃんと電源が入り、画面表示も正常に行われる。



あれ?治ったのかな?圧迫されていた所からなにかリークしていた?或いは寄生容量が変化していた?

いやいや騙されてはいかん。前回組んだら駄目だったじゃないか、、、、

何か不安定な所が有るのかな?と接触不良が無いか良く基板を眺めてみる。一通り眺め回してもおかしな所は相変わらず見つけられない。一応、リード部品のランドはクラックが入りやすいので、念のため再半田をしておいた。後は、シリコンゴムで固められたトランスの二次側と共振コンデンサの足とコネクタの足ぐらいだ。



と言う事で、ドライヤーで暖めながら、シンナーを使って何とか高圧側のシリコンゴムを全部はがして見たが、ここも特に半田不良やクラックは見られない。一応これも再半田はしておいた。しかし参ったな~。悪いところが見つからない。

再び仮組して点灯試験をするが、相変わらずちゃんと写っている。う~ん、やっぱり直ったのかな~、、、、

試しに、仮組から、元通り正規に組み上げてみるが、それでも正常に動いている。



う~ん、あんまりこれで治った自信が無いのだが、症状が出なくなったので、これ以上調査を進めるのが難しいなぁ、、、と言う事で、一旦組み上げた状態でしばらく様子を見る事にする。

とりあえず長期試験になるかな?と思い、机の上の24インチと交換して、使って見る事にした。



めんどくさいから、このまま症状が出なければ良いなぁなんて、甘い事を考えつつ使っていたが、使いだしてわずか6時間ほどで、またバックライトが消えた。ありゃ、やっぱり駄目か?ごちゃごちゃと片付いていない机の上のモニタをやっとの事で交換したのに、直ぐさま元に戻す事に成ってしまったorz

と言う事で、予想通りチャンと修理できていない様なので、またバラす様だ。この日は、甘い期待を抱いていた分、ちょっとがっかりな結果に終わったので、これ以上の修理に進む気力が湧かない。続きは、またその内、、、、、、いつ治るかな~、、、、(汗)

2012.10.03(1/31)

26インチモニタージャンク 分解・検証
26inchモニター修理 その2
26inchモニター修理 その3

26インチモニタージャンク 分解・検証

2012-10-05 | LCDモニタ修理
現在、くっしーは、以前ジャンクで買って、修理したDELLの24インチのモニターを使用しているが、こいつは、HDCP対応していない。最近、自宅のテレビも無事に地デジ化されたので、PCにも地デジチューナーカードやBDドライブも欲しいかなと思い始めていた。

そんな訳で、試しにヤフオクをのぞくと、ジャンクの26インチLCDモニターが安く出ている。症状は、『電源が入り一瞬だけ画面が表示されます』、、、ああ、バックライト回路のどこかが壊れて、インバーターの保護回路が働いた時の症状と同じだな。別の原因の可能性も有るけど、予想通りなら比較的簡単に治りそうな気もする。

入札してみると、そのままの価格で落札された。落札価格2300円也(税込2415円送料込4305円)。最近は26や27インチのモニターも2万位に成っているので、ジャンクなら安くないと、治す労力と見合わないから、この辺が良いところだな、、、

【↑電源が入り一瞬だけ画面が表示される26inchジャンクモニター】
先週の木曜日、夜20時過ぎに物が届いた。症状を確認すると、説明通り、電源を入れると、コンマ何秒か『Acer』の表示、一旦消えて、今度は『信号が有りません』表示の後コンマ何秒かで消える。試しにPCからDVI端子につないで、電源を入れ直すと、Acer表示の後、デスクトップ画面がコンマ何秒か出てすぐ消える。

念の為、蛍光灯スタンドを画面にくっつけて照らしてみると、画像が写っているのがかすかに見える。どうやら予想通りバックライト系の問題のようだ。

【↑蛍光灯で照らすと画像が写っているのが見える】

あまり遅くに広げると中途半端になるのだが、何となくちょっと開けて様子を見て見たくなったので、ちょっとだけ開ける事とした。


青枠の化粧板を、赤い出っ張りの所から、力づくで開ける。


架台を止めているネジ4本を外し、架台を上方向にずらして外す。


前後のプラスティックのカバーの止めネジ1本を外す。


本当はエポキシ接着剤の付属のプラスティック製のヘラみたいなのが有ればベストだが、無いのでマイナスドライバーを、突っ込んで前後のカバーのはめ込みを外す。


前カバーが外れたところ。


下にはスイッチ基板が挟み込まれているので、手で抜いて外す。


後ろカバーは液晶パネルにネジ止めされているので、赤○のネジを左右1本づつ外す。青丸の所はネジが付いてなかった。コストダウンの為か、、、


背面のシャシーの鉄板のネジを4本外す。青○のコネクタも抜く。


こんな感じで2ピンのコネクタが刺さっている。何のコネクタだろうか?


冷陰極管のコネクタを6個外す。


液晶パネルと、シャシーを開いた所。まだ真ん中のフレキ2本はつながっている。


26インチ(正確には25.5インチ?)液晶パネルの型番。CHI MEI OPTOELECTORONICS社製のA260J1だそうだ。


フレキコネクタのロック板を爪で引っ掛けて外し、フレキを2本抜く。


シャシー側が外れたところ。赤丸のネジを9本外す。
制御基板と電源基板の2枚構成。残りはLCDパネルの所の基板とスイッチ基板のみ。DELLの24インチに比べてだいぶ年式が新しいので、格段に基板が小さく、枚数も減ってコストダウンが進んでいる様子がうかがえる。


制御基板にはコネクタがシャシに共締めされているので、ロックネジを含めて6本外す。スイッチのフレキもスイッチ基板側で外しておくと良い。


制御基板表面。LSIの多機能化が進んで、主な制御LSIはQFPの2個だけ。後はメモリーと電源まわり。裏面には主要部品は無し。


電源基板の表側。写真で上が通常の12V、5V電源部。下側半分は冷陰極管用インバーター部分。


基板の表面に仕様が書かれていた。入力100-240V対応。5V/4A、12V/1.5AのDCと冷陰極管へはAC1023V/6mA 12Lampsだそうな。1000Vオーバーじゃ下手なテスタでさわれないな、、、、


電源基板の裏側。上2/3が冷陰極管用のインバーター部分。その1000Vを作るスイッチング電源の制御ICが基板の真ん中に有る。スイッチングレギュレターの構成はフルブリッジタイプに成っている。絶縁強化の為か、はたまた、埃の付着による漏電・発火防止の為か、出力のコイルの先の高圧側のパターン部分にシリコンゴム?らしき物が塗布してある。

両方の基板を目視で良く眺め回してみるが、目視で判るような異常は残念ながら見つからない。


しょうがないので取り敢えず様子を見る為、新聞紙で絶縁して、基板をバラックで接続して電源を入れてみる。


すると、『あれ?点いてる!?』なんか良く判らないが、ちゃんと正常に点灯するようになった。う~ん、地デジテレビに次いでこれも訳判らず治るのか?ちょっとしっくりしないが、症状が出なくなったのでは、回路を追い掛けられないのでしょうがない。まあ治ったのなら良いんだけどと思いつつ、一旦元通りに組んでみる。

がしかし、そう何度も上手くは行かない。基板をシャシーに組み、LCDパネルに組み上げると、初めと同じ症状になる。そうだよな~、毎度毎度簡単には治らないよな~、、、、


プラスティックカバーのない状態でシャシーがLCDパネルに付いた状態で、良く眺め回してみると、一番下の冷陰極管への配線に、プラスティックカバーに噛みこんだ後を発見!これか?!

1000Vが来てるので、下手にさわれないので、適当な棒でケーブルをつついて見るが余り症状はかわらない。う~ん、ここが怪しくはあるけど、ちょっと噛みこみが浅いから断線してるかどうかは微妙な所だな、、、、後で被覆を切り開いてみるか、、、

と言う事でこの日はだいぶ遅くなり、これ以上は、明日の仕事に差し支えるので、続きは又暇な時に気が向いたら、、、、

2012.9.27(10/5)

26インチモニタージャンク 分解・検証
26inchモニター修理 その2
26inchモニター修理 その3

W2306C 再修理

2010-10-24 | LCDモニタ修理
2008年の9月にジャンクで入手して修理したW2306Cアナログテレビとして使用して
いたが、2~3日前から『音は出るけど、映像が出ない』
と長男が言う。

どれどれ、と見てみる。確かに音は出るが、絵がさっぱり
出ない。
試しに蛍光灯スタンドを画面にくっつけてみると、液晶には
画像が表示されているのが見える。どうやらバックライトの
不点灯のようである。

先ずはバラしてみる。


前回、同様、裏蓋と、金属板までは外して、電源基板と、
制御基板が見える状態にして、電源から出ているインバータ用と
思われる24Vの電源コネクタを見ると、電源ON時に正しく24V出ている。
念の為、他の12V、5V、3.3Vも正しく出ているのを確認。

となると問題点は、更に内側に有るインバータ系か、バックライト
辺りが怪しくなってくる。


さて、ここからは前回バラして無いので、良く眺めながら、
金属フレームと、全面パネルを止めているネジを外し、次に
金属フレームと液晶パネルを止めているネジを外して、液晶パネル
ユニットを取り外す。


使われている液晶パネルの型番はLG.PHILIPSのLC230W02と書いてある。

真ん中に、映像信号の処理部、インバータが左右対称に、
両サイドに一枚ずつ付いている。見た目はどちらも綺麗な
物で、焼損など目に見える不具合は見られない。


それではと、先ずはインバータ基板に付いてるヒューズの確認。


いきなりビンゴ!で左の基板のヒューズに導通がない。
『な~んだ、ヒューズ切れか。楽勝楽勝!』と、部品袋から
SMTのヒューズを探し出す。現物は4Aだが、手持ちは3Aと5A
しかないので、5Aを使うことにする。

交換しようかなと思った所で、待てよ、良く考えると、
ヒューズ切れには切れる理由が何処かに有るはずだよな。
と思って、念の為、非通電状態でテスターを当ててみる。
案の定、ヒューズの先につながっていると思われる、
スイッチングのFETらしき8PinのSOPが4個並んでいる所で、
SOPの端子間で0.9Ωや0.2Ωを示す。


直ぐ下側に同じ様に、FDS6690Aが2個とFDS4435Aが2個、
並んでいる所を計ると数メガΩ有る。


う~ん、これは?巡り巡ってトランスでつながってるのか?
とも一瞬思ったが、丁度いい具合に右側にもほぼ同じ様な基板が
付いているので、そこと比較してみると、こちらは、立列の4個も
横列の4個もどちらも数メガΩを示す。やっぱり左の基板のFETが
ショートモードで壊れてるっぽい。

さてさて、何となくトラブル箇所は判ったが、こんな
デバイス簡単に手にはいるかな?

FDS6690AとFDS4435Aのデータシートを探して確認すると、
10AクラスのP-chとN-chのFETだ。Rdsは15mΩ位のスイッチング用。

ざっと型名で検索すると、流通在庫取扱店では見つかるが
秋葉原で販売してそうな、千石、マルツ、若松等では見つ
からない。しょうがないから同等以上の互換品を探す。
若松で似たようなフェアチャイルドの石と、IRの8pinSOPの
FETが売ってる。フェアチャイルドのは微妙に電流とRdsが
少し足りないかな~。IRはスペック的には良いけどN-chしか
扱ってないな。こりゃ、普通の3pinのFETを付けるしかないか?

そう言えば、昔バッテリーセル交換の際に、セル取りした
パックに付いていた制御基板に、8pinSOPのFETが乗っていた様な。
電池パックと残骸の入った袋をかき回して、制御基板を数枚
取り出して調べると、TPC8017、TPC8026、TPC8107が使われている。


東芝のデータシートを見ると、ばっちり同等以上の互換品。
いや~捨てずに取っておいて良かった。こんな事が有るから、
いつまで経っても、壊れたり不要な基板が捨てられないんだよね。
と言う事で、バッテリー充放電制御基板から、TPC8017、TPC8107を
剥がす。良く見ると0.5mm位東芝の方がICの幅が広い。まあ、0.5mm
位なら何とかくっつけられるでしょう。


さて、インバータ基板の方であるが、FDS6690AとFDS4435Aがそれぞれ
2個ずつパラレルに付いている。両方壊れているのか、どちらか
一つづつなのか?その場合はどちらが?まあ、特性を揃えるのに
両方とも交換しても良いとは思うけど。試しに、先ず一番ヒューズに
近いデバイスを外すと、ビンゴで、残っている方のFDS6690Aの端子間は
数メガΩを示す。次にFDS4435Aの方も、ヒューズに近い方を外してみる。
これ又、ビンゴで、残った方は、ちゃんと数メガΩの抵抗値を示す。
せっかく不良品だけうまく外せたので、壊れている所だけ交換する
事にする。


特性の差がデバイスの負担の差になって、片方が壊れやすくなる
危険性も少しあるが、壊れたら壊れた時だ!と思って不良品のみの
交換で試してみる事とした。


そんなこんなで、無事にFETを交換。少しでも放熱効率が上がるかと、
足には半田を多めに盛っておいた。(ブリッジさせる事も考えたが
あんまり見た目が良くないので、そこまではしなかった)

と言う事で、バラした逆順で途中まで仮組みして、電源を入れると
無事にバックライトが点灯。よしよし。と筐体を最後まできちんと
組み立てて、出来上がり。無事に我が家のアナログテレビの復活。


午後2時位に開始して、7時位に完了。修理に2.5H、部品調査と
調達に2.5Hと言った所か?
おかげでなんとか、8時からの『竜馬伝』の放送をリアルタイムで
見る事が出来た。

しかし初めの修理から2年ほどだが、時々映像にノイズが出る
時期が少しあったが、それ以外はノントラブルで、ネット上の
悪評の割に、問題なく使えていたのだが、ここに来てインバータの
故障が出た形だ。

実は、2ヶ月位前から、今までACコンセントを繋ぎっぱなしに
していたのを、SWでACが切れるコンセントに替えて接続して、
しょっちゅう大元のACを切るようにしたのだが、その辺と何か
因果関係が有るのだろうか??
(ネットでの報告では電源系のトラブルが多いが、、、、)

しかし9ヶ月後には、アナログ放送が終了するが、D4端子が
有るので、チューナ買って来てD端子接続で使うかな。
それともPCモニタに復活させるかな、、、まあ、来年考えよっと!

「DELL W2306C 修理」
「W2306C 再修理」

DELL E173FPc 修理

2009-11-16 | LCDモニタ修理
もう液晶モニタ修理は、26インチ以上のジャンクが手に入るまでやる事もないかなと思っていたら、弟くん宛に液晶パネルなんて荷物が個人名義からの発送品が届く。ん?何?液晶フォトフレーム??と思って、弟くんに聞くと友達の家に遊びに行ったときに、壊れた液晶モニタが置いてあり、どうも、治るかどうか判らないけどと、修理を請け負ったらしい。こりゃ!誰が治すんじゃ。俺は話を聞いてないぞ!

とは、言う物の弟くん一人ではとても直せないと思われるので、色々と指導する事とする。物は、DELLのE173FPc。なんか見たこと有るなと後で調べると、会社の事務机の上のモニタがE173FPbでほとんど外形は同じだった。ネットで調べると、中の基板は大きさも中身もだいぶ違うようで、会社のモニタを借りて帰っても、そのまま電圧比較するって訳にはいかなさそうだ。

それはさておき、先ずは動作確認から。
電源をつなぐと、電源スイッチを押さなくても、電源スイッチの所のLEDが緑になったり橙になったりと点滅している。部屋の電気を消すと、点滅に合わせて、液晶のバックライトもかすかに点滅している。映像信号はつないでもつながなくても動作は変わらないし、LCDに何も表示されていないように見える。

ふ~ん、何でしょ?モニタの信号検出部分が不安定で、勝手に映像信号を検出したり喪失したりしたと判断しているのかな??とすると問題は制御基板??

先ず分解から。なんとスタンドの4本のネジを外した後は、前後パネルフレームの組み付けは、はめ込みのみでネジを使っていない。う~ん、最近は、はめ込みが多くなって来たけど、はめ込みだけでの組み付けとはさすが、コストダウン設計が進んでるな~と感心する。中身は、電源基板と制御基板の2枚構成。

一通りPCレベルまでバラして、先ずは目視確認を弟くんにさせる。
取りあえずおかしな所は無いと言う。一応私が後から調べてみると完全にNGって程ではないけど、少し怪しい半田付けが4カ所ほど。見た感じではまだ大丈夫そうに見えるけど、今後の進行を抑えるために再半田を実施。
ついでに、バックライトの陰極管が切れてないか、手持ちのインバータ基板を使って、1本づつチェックする。陰極管は4本ともOKっぽい。

と言う事で、一旦パネルとPCBをバラックで仮組みして、電源をつないでみる。
症状は変わらず点滅状態で変わらず、目視予想通り半田不良ではなさそう。


次に電源基板と制御基板間の信号を見る。6ピン中、グランド2本、電源2系統制御信号らしき物2本となっている。電源をつないで各ピンの電圧測定。電源系は、5Vと12Vなのね。制御信号は、4番ピン(偶数ピン番のみで2~12番が割り振られていた)は、デジタルテスタで見てるから、はっきりした電圧は測れないけど、5V弱と0Vの間を行ったり来たりしてるような感じで動いている。2番ピンは0V。良く見ると12Vも少し不安定で動いているように見える。点滅の動作と連動しているかな?

たぶん、この制御ピンの前後で何かおかしな事が起こっていそう。と言う事で先ずは、2・4ピンをコネクタから切り離して動作を見てみる。今度は電源スイッチを押した時だけ電源が入って、LEDは緑に点灯する。映像信号をいれてみると、LCDにうっすらと表示されているのが判る。おお、この状態だと、制御基板は正常に動いているって事。後はバックライトが点けばOK?

ちなみに、この状態で制御基板側は、2ピンは3.3V、4ピンは4.7Vになっている。電源基板側は、どちらも0V。このピンはどちらも制御基板からの出力信号みたいだな。ついでに、各ピンを1本づつ接続すると2ピンを接続すると最初の点滅動作に戻る。4ピンはつないでもつながなくても変わらない。ふ~ん、2ピンの制御信号が点滅のトリガーになってる訳ね。


一旦、電源基板を外して2・4ピンからのパターンを追いかける。
2ピンは、TRのベースに入ってる。コレクタから先は、もう一つTRを介してインバータ電源用のPWMコントローラICのTL1451の9番ピンへ入ってる。データシートを探して9番ピンを見るとVCCピンだ。ふ~ん、2ピンがハイになると、TR2段を引っ張って、TL1451に電源供給する仕組みね。とすると、このピンがハイになって、TL1451に電源供給したとたんに何か不具合が起こって、保護回路が働いて電源が落ちるって感じかな。PWMコントが動いたとたんにどこかに過電流が流れて、電源電圧が一旦落ちて、電源が切れて、また再始動して、イニシャライズのシーケンスでPWMコントローラをオンした時にまた、電源が落ちるの繰り返しループになってる可能性が大きいかな。インバータ系に電源供給して、過電流を流せる所と言えば、やっぱりスイッチングのTR辺りが一番可能性が高いかな。ショートモード破壊だと、スイッチング出来ずに、大電流を流して電源を落とすことになるかも。

インバータのスイッチングのTRには、2SC2506が4個使用されている。回路が色々つながってるから正確な測定は出来ないけど、取りあえずPCに実装したままの状態で抵抗値を測定すると、2個だけ抵抗値が低いし、極性を変えても同じ低抵抗値。どうも、これは壊れてるっぽいな。TRを外して正確に測定。

↑怪しそうなTR二個を外した所

2個のうち一個は、やっぱりショートモードで壊れている。1個は大丈夫っぽい。代品のTRは以前プリンストンの17インチを修理した時に入手したと思ったけど、入手分は全部予防で交換に使用してしまって、プリンストンについてた無事だったTR 2SC2507が3個手元に残っている。データシートを調べるとPcmaxは同じで、Icmaxが少し大きいから使えそう。取りあえず、交換して仮組のまま動作チェック。電源オンで自己診断モードの画面が正常に表示。映像ソースを入れるときれいにデスクトップを表示している。よしよし治ったかな。

↑左が壊れているTR、右2個は取り替えようTR。よく見ると左のTR割れてる?外す時に壊した?はじめっから?

後は、元通り組み立てるだけ。とここで弟くんが『TRって時間が経つと壊れるの?』との質問。『う~ん、放熱設計が悪くて、ディレーティングが足りないと比較的短時間で壊れるかな?70%位で使ってるとそれほど問題にならないけど80~90%以上で使ってると
壊れやすいかな』と説明しながら、今回は同じPcmaxの物に交換だから、ジャンクションーエア間の放熱抵抗は変わらない。こりゃ又すぐ壊れるか?ちょっと不安になったので、気持ちだけ放熱板として、手持ちの銅板を切って、TRのフィンに半田付けして、放熱を稼ぐことにした。まあ、何もなしに比べれば少しはマシでしょ。(もっとも前の奴が壊れた原因が熱による劣化ならの話だが、、、)

と言う訳で、弟くんに元通り組立させて修理完了。弟くんが暫く試運転してみて問題なさそうなら、友達の所へ持っていくとか。しかし、液晶モニタのインバータ部破損って多いなぁ、、、、