鴻風俳句教室

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写真と俳句で美を追求しましょう
そしてこの世に生まれてきた証を残しましょう
 

8月の深海都市へブルームーン

2012年08月31日 17時39分21秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ



>>8月の深海都市へブルームーン


  本来、大気中の塵の影響により月が青く見える現象をブルームーンと呼んでいる。

  だが、1946年に天文雑誌「スカイ&テレスコープ」の翻訳の間違いり、
 ひと月のうちに満月が2回あることをブルームーンと呼ぶようになったそうである。


  月の満ち欠けは、平均約29.5日を周期として繰り返され、
 現在世界的に使用されているグレゴリオ暦の1暦月の長さは2月を除けば30日か31日で、
 月の初めに満月になると、その月の終わりに再び満月が巡ってくる場合がある。
 
  この周期は、例外はあるものの3年ないし5年に1度起こる。
 この時、特に1回目の満月を「ファーストムーン」、
 2回目の満月を「ブルームーン」と呼ぶ場合があるとされる。

  上述の通り、このことは誤解から生じたものであるものの、
 珍しい事の喩えとしてブルームーンと呼ばれるようになった経緯を考えれば、
 どちらの満月もブルームーンであることに違いはない。

  本来は「満月」を「フルムーン」と呼ぶのであるが、
 1946年から「ブルームン」と呼ぶようになったことは66年の歴史があるのである。

  バラの花が好きな人は、バラの名前としての「ブルームーン」を思い出すだろう。
  また、お酒の好きな人は、カクテルの名としての「ブルームーン」を思い出すだろう。

  じぃじなどは「ブルームーン」よりは、
 JRが宣伝していた上原謙と高峰三枝子の「フルムーン」を思いだすのである。

  8月31日がブルムーンだが、午後から曇って来て、今夜は月が見えない。
 この写真は昨夜のものである。昨日の月は雲ひとつなくきれいであった。
 
                 参考:wikipedia


水引の一糸に結ぶ風の艶//十方に爆ぜ水引の花の群

2012年08月30日 18時39分22秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ













>>水引の一糸に結ぶ風の艶 12・8・30 

>>十方に爆ぜ水引の花の群

>>水引の紅花嬲る夜の風

>>個々に声あり水引の自己主張

   「水引」ななんとも自己主張の強い花である。
  悪く言えば、なんともお行儀の悪い花である。
  みんながてんでんばらばらに向きたい方を向いている。
空を向いているものもあれば、反り返って地を向いているものもある。

   「水引」とは
  ①麻糸のこと。②仏前やお神輿などに張り渡す金襴の幕。
  ③進物用の包み紙などを結ぶのに用いる紙糸。
  ④鎧の下の化粧板の白と赤の飾り線
  ⑤蓼科の多年草。山野の陰地に自生し、茎は高さ60cm。通常葉の表面に暗紅色の訃がある。
  夏秋の頃、赤色の小花をまばらに穂状につけ、それを③の「水引に見立てた。

   こんな説明が書かれてある。
  決して目立つ花ではないが、きっちりとした芯を通す人間を思わせ好きな花である。
  9月3日の入院前にブログをもう一度ぐらい更新できると思っているのだが。
   

残暑の汗流る右胸時に痛み//ははあらば叱らる病吾亦紅

2012年08月28日 18時02分13秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ












>>残暑の汗流る右胸時に痛み 8・28

>>ははあらば叱らる病吾亦紅

>>吾も亦母あり遠き日の銀河



   「われもこう」という漢字は「吾木香」「吾亦紅」「我亦紅」と三種類あることを、
  「広辞苑」には書かれてある。
   バラ科の多年草で、山野に自生し、晩夏に暗紅紫色の小花を球形の花序に密生。
   果実も同色。若葉は食用。根は止血。などとも書いてある。

   俳句では「吾亦紅」と書くのが一般的である。
   3~4年前、「吾亦紅」という歌が詠われた。
   「ちあき 哲也:作詞」「すぎもと まさと:作曲」であった。
   
   「吾亦紅」
   マッチをすれば おろしが吹いて 線香がやけに つきにくい
   さらさら流れる 吾亦紅 ふとあなたの 吐息のようで
   盆の休みに 帰れなかった 俺のずさんさ 嘆いているか
   あなたに あなたに あやまりたくて
   仕事に名を借りた ご無沙汰 あなたに あなたに あやまりたくて
   やますその秋 ひとり逢いにきた ただ あなたに あやまりたくて 

   歌の中の主人公は、お盆の期間中に、お母さんのお墓参りができなかった。
   「仕事が忙しく」と言う言葉に名を借りて、お盆中には来られなかった。
   しかし遅くはなったが吾亦紅の咲く初秋に、墓参りにやってきたのだ。
   すでに颪の吹く季節になっている。お線香がその風に邪魔されて点きづらいのだ。
   お盆にお参りに来られなかったことを「あなたに、あやまりたくて」と言っている。
  
   じぃじも、ははに謝らなければならない。
   健康でこの世に生まれさせてくれたのに、
   いい気になってタバコを吸い続け、ついには肺気腫になり、肺癌になってしまった。
   どれだけ詫びても、詫びきれるものではない。
   母が生きていたら「バカモノ」と一喝されているだろう。
   「なんと情けない。」と言われていることだろう。
   そんな気持ちにさいなまれている。

   「吾亦紅」の歌の最後は、
   あなたに あなたに 見ていてほしい
   髪に白髪が 混じり始めても
   俺 死ぬまで あなたの子供・・・で、終っている。

   じぃじも肺気腫と肺癌の手術をした。
   9月3日からは抗癌剤治療に入る。
   じぃじも、あなたに叱られにやがてはあなたの所に行きます。
   もうしばらくの間、見守っていてください。
   


  

珊瑚より深き紅秘め郁李の実//生と死はコインの表裏鰯雲

2012年08月22日 21時24分00秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ













>>珊瑚より深き紅秘め郁李の実

>>生と死はコインの表裏鰯雲

>>庭梅の実の明るさの笑ひ声

>>蝦夷丹生や旅愁の岬に灯矢回り

  じぃじのブログ「句写美」を見て、読んでくださっておられます方に
  心より、残暑お見舞い申し上げます。
 
  北海道にも30度越えの暑い日が今日で5日続いております。
  北海道は9月の5日ぐらいまでは続くと気象庁で行っています。

  庭の「庭梅」が真っ赤に夕日を跳ね返しています。
  赤い服を着た小人たちが、大きな声をあげて笑っています。

  一粒採って食べると、甘酸っぱい味がします。

  「庭梅」を「郁李」とも言います。

  春の花は見事なピンクです。細かな花ですがこの花も耀いています。

  この赤い実を摘み、ジャムを作ろうか、砂糖漬けにしておいてヨーグルトにのせようか・・
  何をしてたべてもおいしいのです。

  ただ、種が少し大きいのが気になるのですが^^
  贅沢な悩みですね。 

花擬宝珠母に負はれし日は遠く//降る雨に薄紫の花擬宝珠

2012年08月20日 08時36分40秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ














>>花擬宝珠母に負はれし日は遠く

>>降る雨に薄紫の花擬宝珠

  
  今年も「擬宝珠」の花が咲いた。
 シャクヤクやバラやシャクナゲのように華やかな美しさはない。
 しかし、母は「佛様にお供えするにはなくてはならない花と花の。」
 「だから、好きなの。」と言った言葉が耳底から消えないでいる。
  なんだか儚さを示しているような花なのである。
   
  パソコンを打つと、右胸がきゅ~んと締めつけられる。
 いい気になって「句写美」の編集をしているが、「無理をするな」と、
 警告を発しているのだろう。
  それでも朝のコーヒーが美味しい。
 生きててよかったと、つくづく思えるのである。 

和紙よりも薄き花びら芥子開く//花散つて残りし幼き芥子坊主

2012年08月17日 08時22分08秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ
















>>微風にも利尻ひなげし震えをり

>>和紙よりも薄き花びら芥子開く

>>一輪の芥子を育てし溶岩(ラバ)赤し

>>花散つて残りし幼き芥子坊主


  今年も1株だけ「利尻雛罌粟」が咲いてくれた。
 もう1株育ちつつあり、花開いてくれる期待感を持っている。

  「利尻」を頭につけた高山植物もあるが、
 やはり高山でないと上手には育たず、増えてはくれない。

  土も利尻から持ってきた、赤い溶岩である。
 島の人は「ラバ」とよんでいるが、ラテン語のようである。

  「ラバ」は海岸近くでは「岩化原(がんけわら)」とよんでいるが、
 ラバにはかわりない。

  利尻ひな芥子は、1株から、1花か2花咲き出し、
 咲き終わると、芥子坊主が花の数だけ作り、芥子の種を作っている。

  なんとか、10株までは増やしたいと思うのだが、
 なかなか増えてはくれない。増えないからこそ、貴重なのだろう。

     

秋烏賊を刺身に捌く出刃を研ぐ//夕焼けの入道雲立つ屋根の上

2012年08月15日 11時45分36秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ














>>秋烏賊を刺身に捌く出刃を研ぐ

>>生き動く秋烏賊の目に睨まるる

>>夕焼けの入道雲立つ屋根の上

>>石楠花の最後の花をいとほしむ


   先月のことだが、中国人の母子が訪ねてくれた。
  中国でお世話になった方である。
  ご主人は日本で日本の企業に勤めていて不在であった。
   ママは中国の放送局に勤めていてアナウンサーであった。
  息子は当時は中学生であった。
 
   中国で大学の教師をしていた時、夜に無料で日本語を教えたことがあった。
  その時に、ママも息子も講義を受けに来たのである。
   そんなことがきっかけで、お世話になったのである。

   その後、息子は国際高校から、筑波大学の医学部に入学。
  来年3月の卒業にあたって、病院の見学、実習で、ニューヨークの病院を始め、
  日本国内も、九州・千葉・鎌倉などのあと、北海道函館と、札幌の病院にやってくることになった。

   入院していたkouで、8月1日が退院日であったが、
  外科のI先生に1日早く退院させてもらえないかと聞くと、
  「いいですよ。どうぞどうぞ~」といわれ、1日早く、7月31日に退院した。
  
   前に来た時、北海道はジンギスカンが名物でと、鉄鍋で思いきり焼いて食べさせたが、
  それが好評で、今回も31日はジンギスカンとした。
   食べながら、北海道に来て何を食べたいと思ったと聞くと、
  函館でイカを食べたいと思ったけれど、食べることができなかった。という。

   それはお安いことと、朝に陸にあがってまだ生きているイカを1箱買ってきた。
  身と耳を刺身にし、足を炒めて食べさせたが、「おいしい、おいしい」と食べてくれた。 
  kouもおいしいと思ったのだから、中国人には本当においしかったであろう。
   現在は、ご夫婦は東京で、息子は筑波大学の学生寮で生活している。



   向かいの家の屋根に夕焼けに染まった、入道雲が立ち上っている。美しいと思った。


   黄色い花は、「曼珠沙華」の仲間として、送ってくださったのがいま咲いている。
   
   
   最後の石楠花の花が咲いている。
   
   

香気なる色を摘むげりラベンダー//十方へ伸び己主張すラベンダー

2012年08月14日 18時48分15秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ














>>香気なる色を摘むげりラベンダー

>>十方へ伸び己主張すラベンダー


   14日、朝8:30分のJRで札幌の病院に行く。
  9時半に病院に着き、肺の写真を撮る。

   肺に白くついていた肺癌は跡形もなく消えている。
  ただ、血管の中に顕微鏡で見ても見えない肺癌の菌が入り込んでいる危険性がある。

   したがって、「切除2カ月以内に抗癌剤の治療を受けた方がいいですよ。」と、
  内科の医者がいう。

   「抗癌剤の治療はどのくらいかかるのですか?」と質問したら、
  「私の考えている治療は、3週間を1セットとして1週間休み,
4セットの治療を考えています。したがって4カ月かかります。」

   これが答えであった。「いつから、始めたらいいですか?」と聞くと、
  「それは、あなたが決めてください。」

   「それではきりが良いところで、9月3日の月曜日から始めたいと思います。」
  「いいですね。それでは、入院の手続きをします。」

   こんなことで、9月3日から入院することとなった。
  それまでに、「句写美」の発行などやらなければならないことをやりたいと思う。

   現在、新聞社からの選句とその選評を書き始めている。
  それにしても、タバコを吸うことで、こんな肺癌に罹るとは思ってもいなかった。

   タバコを吸っているみなさん、肺癌や肺気腫になりますよ。
  その覚悟と、手術に費やすお金をためておいて下さいね^-^   
    





桔梗の百の蕾に朝日射す//咲くよりも凋むを急ぐ花桔梗

2012年08月13日 06時28分57秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ














>>桔梗の百の蕾に朝日射す

>>咲くよりも凋むを急ぐ花桔梗

>>母在せば佛に桔梗如何に活けむ



  じぃじの庭の桔梗(ききょう)の花が、今年もぞっくりと咲いて潔く散った。
 
  2番花が咲き出すまでには、1カ月ほど間がある。

  たった1本の「学研・科学」だったかの付録についてきた球根だが、今では5~60本に増えた。
  凄い繁殖力である。もっとも、手入れは良くやっている方だろう。

  2番花を咲かせたくて、茎の中間で一度切る。

  その2番花が終われば根元から切りとり、来年のために牛糞をどっさりとやる。
  
  切りとった茎をその上からかけておく。

  こんな繰り返しを、40年ほどやってきた。よく枯らさずにきたと思う。

  母が生きていたら、いつの段階で剪りとり、佛さまにお供えするだろう。

  母は生け花の師匠でもあったからだ。命の短い花である。

あどけなき装飾花の額の色//珈琲を落とし妣へも秋の花

2012年08月11日 08時46分19秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ













>>あどけなき装飾花の額の色

>>額あぢさゐの小花弾けし庭美し

>>珈琲を落とし妣へも秋の花

>>雨粒を受け止めゐたり額の花


  わが庭の紫陽花と額の花が、今を盛りと咲いている。
  白峰亀庵さんという俳人の方が来て、紫陽花を眺め、
 「この辺で、これだけ大規模に紫陽花を咲かせている家はない。きれいですよ。」と、
 昨日も褒めてくれた。半分以上はお世辞の挨拶だが、
  花の色のきれいなのは、確かである。
  庭を作った時、紫陽花だけにしたかったのだが、
  知人が、いろいろとトラックで運んでくれたので、
  いつの間にかジャングルとなってしまった。

  肺癌に罹ったが、まだ生きている。
  これから抗癌治療も受け、もう少し長生きしようとも思っている。
  だが、じぃじが死んだら、この庭の花々はどうなるのだろうと思うことがある。 

日本では「コーヒー」を漢字では「珈琲」と書くが、
  中国では「咖啡」と書く。
  王偏と口偏の違いである。
  王は「玉」を表す。コーヒー豆を「玉石」と思ったのであろう。
  口は「口びる」を表す。コーヒーは口で飲むものと思ったようである。
  こんなところにも、国民性が現れていると言えようか。
  面白いと思いませんか?^^