鴻風俳句教室

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残暑の汗流る右胸時に痛み//ははあらば叱らる病吾亦紅

2012年08月28日 18時02分13秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ












>>残暑の汗流る右胸時に痛み 8・28

>>ははあらば叱らる病吾亦紅

>>吾も亦母あり遠き日の銀河



   「われもこう」という漢字は「吾木香」「吾亦紅」「我亦紅」と三種類あることを、
  「広辞苑」には書かれてある。
   バラ科の多年草で、山野に自生し、晩夏に暗紅紫色の小花を球形の花序に密生。
   果実も同色。若葉は食用。根は止血。などとも書いてある。

   俳句では「吾亦紅」と書くのが一般的である。
   3~4年前、「吾亦紅」という歌が詠われた。
   「ちあき 哲也:作詞」「すぎもと まさと:作曲」であった。
   
   「吾亦紅」
   マッチをすれば おろしが吹いて 線香がやけに つきにくい
   さらさら流れる 吾亦紅 ふとあなたの 吐息のようで
   盆の休みに 帰れなかった 俺のずさんさ 嘆いているか
   あなたに あなたに あやまりたくて
   仕事に名を借りた ご無沙汰 あなたに あなたに あやまりたくて
   やますその秋 ひとり逢いにきた ただ あなたに あやまりたくて 

   歌の中の主人公は、お盆の期間中に、お母さんのお墓参りができなかった。
   「仕事が忙しく」と言う言葉に名を借りて、お盆中には来られなかった。
   しかし遅くはなったが吾亦紅の咲く初秋に、墓参りにやってきたのだ。
   すでに颪の吹く季節になっている。お線香がその風に邪魔されて点きづらいのだ。
   お盆にお参りに来られなかったことを「あなたに、あやまりたくて」と言っている。
  
   じぃじも、ははに謝らなければならない。
   健康でこの世に生まれさせてくれたのに、
   いい気になってタバコを吸い続け、ついには肺気腫になり、肺癌になってしまった。
   どれだけ詫びても、詫びきれるものではない。
   母が生きていたら「バカモノ」と一喝されているだろう。
   「なんと情けない。」と言われていることだろう。
   そんな気持ちにさいなまれている。

   「吾亦紅」の歌の最後は、
   あなたに あなたに 見ていてほしい
   髪に白髪が 混じり始めても
   俺 死ぬまで あなたの子供・・・で、終っている。

   じぃじも肺気腫と肺癌の手術をした。
   9月3日からは抗癌剤治療に入る。
   じぃじも、あなたに叱られにやがてはあなたの所に行きます。
   もうしばらくの間、見守っていてください。