鴻風俳句教室

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みちのく櫻紀行(東北さくら絵巻)一:櫻追ふ旅始まれりスカイツリー

2017年04月29日 20時28分34秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

・櫻追ふ旅始まれりスカイツリー

  

  奇しくも,芭蕉さんが「奥の細道」に旅だった、弥生末の七日(新暦4月23日)芭蕉さんの歩いた「みちのく」の櫻を見たくて、北海道千歳空港を旅立った。
  旅行の目的は、一つには「三大櫻の一つ・三春の瀧櫻」を見たかったのと、「平成の大修理・日光陽明門」を見たかったことにある。
  勿論、触れることが出来れば、芭蕉さんの万分の一でも、「奥の細道」の雰囲気なりと触れたかったことにもある。...
  バスは荒川に沿って遡った。平成の世に芭蕉さんが現れ、スカイツリーを見たらどんな句を作ったろうかと思う。鴻風の旅立ちの句は、スカイツリーとなった。
  現在、足立区と荒川区で芭蕉さんは、舟をどちらに着けたかでもめているという。「芭蕉出立の地」としたいという。                                    
           どちらだっていいじゃないかと思う。強いて言うなら「江東区深川」ではないだろうか。
 2017/04/29 No1

 

・若柳や有三生まれし地の案内

若柳や有三生まれし地の案内 鴻風

 バスのトイレタイムに立ち寄った道の駅に「山本有三生地」の案内板があった。
 若い頃には「路傍の石」「真実一路」などを、胸熱くして読んだものだ。80歳を間近に読み返してみて、若い頃に読んだ感動は薄れているであろう。...
 何を読んでも感動がなくなった。毎回の芥川賞だけは読んでいるが、読むだけで疲れている。悲しいが事実である。
2017/04/29 No2

 

・咲き始むつつじへ午後の日は注ぎ

・「みつばつつじ」なのか「かばつつじ」なのかはわからないが、櫻にもまして美しいと思った。

 

・鮮烈な朱の躑躅こそ血の匂ひ

・北海道でも早いところではすでに躑躅の花は咲いているが、こうした鮮やかな色ではない。

 

・青空に綻ぶ八重の櫻花

八重桜八分に開き空の紺 鴻風

 まず最初の桜が、那須塩原市西那須野にある、「烏ケ森公園」の 桜であった。枝垂桜も見事だが、心惹かれた桜が八重桜の色であった。
 芭蕉さんは「雨降り日暮るる。納付の家に一夜をかりて、明くればまた野中を行く。~」とある。
 鴻風はこの旅行中、一粒の雨にもあたることはなかった。...
 2017/04/29 No3

 

・八重桜八分に開く空の紺

・北海道はあまり天候の良い日に恵まれなかったので、どこまでも澄み渡った青空が美しかった。

 

・関東蒲公英地に伏し己強調す

・北海道の「エゾタンポポ」と違う。その違いの大きな違いは葉の切れ目の深さと思った。                                             北海道ではまだ蒲公英は咲いていない。やはり気温の違いなのだろうと思う。

 

 

・窓に据ゆる日光連山春霞 鴻風

・日光連山がホテルの窓から見えるが、春霞にかすんでぼんやりとしか見えない。

 

 

・わが名を佛(ほとけ)五左衛門といふ。よろづ正直をむねとする。故に人かくは申しはべる。                                          まま一夜の草の枕も打ち解けて休みたまへ。(日光山の麓)

 ・那須温泉のホテルに掲げられてあった扁額であるが、なぜ日光の部分を掲げてあるのかはわからない。                                     「那須野」の段にもすばらしい文があるにもかかわらず。この絵を描いた作者の好みなのだろうと思った。

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