>>奉行所の太鼓櫓へ初夏の風
>>武勇なる武揚の書や散る櫻
>>城壁の美しき石垣桜狩
>>函館の多様な市電夏間近
>>太平洋見ゆゴルフ場花曇
>>単線の無人駅なる初夏の空
>>何処までもまつすぐ道山櫻
>>百選の水湧き流れ櫻冷え
函館行き二弾である。
函館奉行所は幕末の「箱館」開港により設置された江戸幕府の役所でした。
1854年(安政元年)の日米和親条約により、箱館と下田が開港され、
箱館山麓に最初の奉行所を置きました。
その後、五稜郭の中で業務が開始。蝦夷地の統治や開拓。
開港地箱館での諸外国との交渉など瀑布の北方政策の拠点となったわけです。
1871年(明治4年)、開拓使により奉行所庁舎を含むほとんどの建物が
解体され、大正時代以降は公園として一般公開されていました。
2006年(平成18年)から復元工事が始まり、史実に忠実な工事が進み、
2010年(平成22年)、140年の床を越えて箱館奉行所が再現されたのです。
(「箱館奉行所」パンフレットより抜粋)
復元工事をしている間に一度奉行所を見ていたが、完成したものを見たことがなかったので、
一度完成した奉行所を見たいと思っていた。
奉行所の中には入館料500円支払う。
廊下にも青畳が敷きつめてある。
バリアフリーを考えてこうしたものにしたのだろうかと思う。
また、中庭には白い玉砂利が敷きつめられ、
テレビや映画で見る悪人を調べるそのものを思わせた。
何処のお城もそうだが、城壁の石垣が美しく積み上げられている。
いつも思うのだが、人間の手で一つひとつの石を削り、
積み上げて行くという根気には驚嘆するばかりである。
ピラミッドを見た時も「大きい」より、よくも人間がこれを積み上げたものという
感嘆の方が大きかった。
奉行所を見て、函館駅に電車で戻る。
函館の市電はその車体が様々で、いつ来ても面白いと思うのである。
鹿部ロイヤルホテルまで戻ったがまだ明るいので、6階のまどから外を眺める。
下はゴルフ場である。ゴルフ場の向こうは太平洋である。
昨日に引き続き、「鹿部駅」まで散歩に出掛ける。
この鹿部町は間欠泉がある。
ホテルの人に「間欠泉まで散歩がてら見てきたいのですが。」というと、
「遠くて無理ですね。」と言われ止めてしまった。
北海道では一町と言っても広すぎてあるいつ行かれないことを知っているからだ。
駅からは直線の道路が何処までもつづいている。
道の両側には別荘と思われる立派な家が立ち並んでいる。
窓や玄関戸にはシャッターが下りている。
本州方面のお金持ちが、一年に1度か2度訪れるのだろう。
お金持ちはいいとつくづく思う。
帰りも「千歳の名水公園」でトイレタイムとなる。
行く時には、どこかの小学生が思い切り走りまわっていたのに、
人っ子ひとりいない公園である。