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世界遺産白川郷・金沢・高山・能登半島旅行 3-3 輪島市総持寺祖院

2015年04月29日 21時37分30秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 

・旅行3日目

・曹洞宗峨山派大本山・総持寺祖院 24枚

・加賀片山津温泉6枚

・総持寺祖院は輪島市にある曹洞宗の本山である。開基は1321年。1882年伽藍を焼失。

1910年神奈川県鶴見に移転。跡地に再建された当時を「祖院」という。「祖」とは親の意である。

・・天平の風吹き来たり春の山

 

・経堂にの説明板。読むと経堂の言われがよく理解できる。

 

・・春陰や経堂に入る一団体

 

・このひとつ一つの引き出しに経巻が入っている。昔は門を開けたままであったのと、これが回るので、子供たちの恰好の遊び場であったそうだ。

・・経堂は子供の遊場牡丹の芽

 

・この地方最大の寺院だけあって、実に立派なものである。

・・山門に入る朱の橋や花蘇芳

 

・・総持寺の山門くぐり紅椿

 

・・山門を入り落ち椿うかつに踏む

 

・・六地蔵の前垂れの紅落ち椿

 

・「峨山道」のスタート地点という。

 

・「火伏せの松」の言われ。

 

・・総持寺の祖院の甍冴返る

 

・・花曇心静謐座禅堂(はなくもり・こころせいひつ・ざぜんどう)

 

・連台に座す仏様に気を虎荒れていたが右下にある石碑は松尾芭蕉の句碑であった。

 ・・連台の仏の微笑若葉風 

 

・「古池や蛙とびこむ水の音・芭蕉」の句が彫られている。「奥の細道」ではこの寺には立ち寄ってはいない。

だからこそ「古池や」の芭蕉さんのもっとも有名な句を据えたのであろう。

 ・・松の芽の緑際立ち芭蕉句碑

 

 ・仏殿である。工事のユンボが動いていた。

 ・「祖師堂」と句を作ったが「太祖堂」と曹洞宗では呼ぶのが正しいようである。

 ・・門固く閉ざす祖師堂山若葉

 

・天蓋もそれに下がる瓔珞も美しい。本金を使っているからだろうか。まばゆくさえ見える。天蓋①

 ・・天蓋の金の瓔珞春行けり

 

 ・天蓋②

 

 ・天蓋③

 

 ・相当に古そうな木像が大きなガラスケースの中で、白目を剥いて人間界をにらんでいる。

 

 ・この時もガイドさんの説明を上の空で聞いていた。山岡鉄舟の書と聞いたようだが確信を持てない。

どなたの書かご存知の方はお教えいただきたい。

 ・大きな雲版である。雲版は修行僧に食事を知らせるためのものである。

 ・・雲版に日月の紋春の午後

 

・前を行くのは総持寺に参詣をされた、善男善女である。じぃじは善男ではない。歩き疲れて脊柱管狭窄症で手術した腰が痛むのと、

おなかがすいてきているのだ。

 ・・総持寺を出で陰りなす桜路

 

・昼食は意外と豪勢で、釜飯は筍。それに蟹がついたほかに刺身、焼き魚などが着物に素足のお姉さんがお茶をついでくれた。

・・釜飯に筍と蟹能登の旅

 

 ・旅行3日目は「加賀片山津温泉に宿泊。 

 

・明るさは残っているものの、夕暮れが迫ってきており、柴山潟が暗くなりつつある。

・・夕暮れの迫るホテルの窓に寄る

 

・4階の部屋の窓から、山並が正面に見える。雪の残っているのが面白い。

・・雪残る山脈の見え片山津

 

・写真の手前に点のように写っているのは、鳥である。何の鳥かは暗くてわからないが、みんな眠っているように見える。

・・浮き眠る鳥をり柴山潟の春

 

・潟の周りの山も家も、鳥の陰もみんな水面に映っている。なのに春の愁いだけは映すことはできなかった。

・・春愁は映さずに閉づ水鏡

 

・どんよりした空は、空もまた憂鬱なのであろうか。

・・空の欝映す水面や春の宵

 

>>・旅行3日目は、能登鉄道で、「能登さくら駅」⇒輪島の朝市⇒白米千枚田⇒輪島漆器工房⇒総持寺祖院⇒能登金剛・巌門⇒加賀・片山津温泉=バス走行距離焼く234km

 


世界遺産白川郷・金沢・高山・能登半島旅行 3-2

2015年04月23日 11時53分36秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

・旅行3日目 奥能登「白米千枚田」・8枚

・輪島漆器工房にて・10枚

・マンホールの蓋に目がとまる。輪島こそ「御陣乗太鼓」発祥の地である。

・・御陣乗太鼓が蓋ふ能登の春

 

・中国で山一つが広大な千枚田を見ているので、正直言って日本の千枚田は小規模と思った。

・・春の波寄する奥能登まだ寒し

 

・千枚田が山から海へと雪崩れている。まるでさざ波のようである。

・・水入らぬ田もあり暮春の千枚田

 

・わが団体のバスは海岸まで降りて見上げることはしなかったが、数台のバスが止まっている。どこにでも観光客はいるものだ。

・・海岸を行くバスの列朝霞

 

・山裾から海まで田が続いているのは確かに迫力はある。しかし、中国の千枚田のような広大さはない。

・・山裾をくだり海へと波なす田

・・・花曇り覆ふ奥能登千枚田

 

・この道は「珠洲」に通じているとガイドさんが行っていた。珠洲は父の故郷である。6年間寝て死んだ。一度は行ってみたいと言っていた。

・・山桜咲く道珠洲へと続く道

 

・桜を切った後はこれだけ養生をしなければならないようだ。じぃじは蟻にやられて切ってしまったが、養生をしなかった。

・・桜木の養生に巻くテーピング

 

・この千枚田に十年続けて草刈りに来ている、「安城東高校」に拍手を送りたい。修学旅行は物見遊山と思っている高校生がいるのに。

・・珠洲郡は父のふるさと雲雀鳴く

 

 

 

・能登市内の「輪島漆器工房」10枚

・マンホールの蓋の模様が、椀・箸・箆などをモチーフにしている。本当に日本のマンホールの蓋の模様は面白い。

・・モチーフは輪島塗りなり春の朝 

 

・輪島塗の夫婦雛の掛け軸も品がある。

・・掛軸の夫婦雛映ゆ輪島塗

・虎の衝立は六百万だったろうか。その衝立に自分の陰が写っている。おもはゆい。

・・わが陰を映す衝立春の昼

 

・高炉も香盒もお金があれば買いたいと思う。しっとりと落ち着いた品格がある。

 

・ため息が出るほど良い違い棚である。違い棚①

・・ゆく春を惜しむ沈金の違ひ棚

 

・違い棚②

 

・違い棚③

 

・なんと素晴らしい、お厨子であろう。純金の阿弥陀様を入れたい思いがする。

・・純金の仏像入れたき厨子に春

 

・お椀もすばらしい。利尻の我が家にもお椀が10客あったが今度行くことがあったら持って来よう。

 

・この大杯に酒を入れたらどれほど入るだろう。一斗は入るだろう。

・・大杯に満たす輪島の酒や春

 

 

 ※旅行3日目「総持寺」「能登金剛巌門」、旅行4日目「九谷焼」「東尋坊」などが残っていますが、

句誌「句写美・91号」の編集があり、来週月曜日か火曜日からまた続きを張りますのでご了承ください。

句写美じぃじ

 

 


世界遺産白川郷・金沢・高山・能登半島旅行 3-1

2015年04月22日 11時04分45秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

:旅行3日目(4月13日月)

・のと鉄道和倉駅から能登鹿島駅(のと桜駅)までの20枚

・・木の車輪飾り和倉の春の朝

・われわれ団体のほかには、地元の人の姿も見えない。なんだかさびしい感じがする。

・・駅前に人影見えず春の旅

・現在は「のと鉄道」と呼ばれているが、かつては「七尾線」とよばれていた線で、能登半島では唯一の鉄道である。

・・沿線は桜盛りののと鉄道

 ・連翹も水仙も黄色い花は元気を与えてくれる花であり、色である。

・・れんげうと水仙見守る単線路

 

・ゲイジツ作品はわからない。恐竜か竜か。はたまたツチノコか?

・・列車待つ春の駅舎の木の恐竜

 

 ・プラットホームにも桜の木が植えられている。実にのどかである。

 ・駅で止まるたびに桜の木が見える。心が満たされてゆく。

・・駅ごとに桜を満たし能登鉄道

 ・単線であればすれ違わないことには進行することができない。8分待たされた。

・・すれちがふ軌道列車や山背風

 ・輪島に「永井豪記念館」がある。漫画家として有名な方である。この「のと鉄道」のキャラクターに使われている。

・・軌道車の絵のデビルマン花曇

 

・「能登さくら駅」が間近に見えてきた。10人ほどの人が仕切りにシャッターを押している。

 

 

 ・桜と軌道車の写真を狙っているようだ。女性も男性もいる。

 

・日本はどこに行っても4月は桜の花を見ることができる。生きていれば、来年は、東北の三春の滝桜を見にゆきたいと思っている。

 

・山桜なのであろう。色が白に近い色をしている。

・駅舎の色までが桜色をしている。まるで、おとぎ話にでも出てきそうな駅をおまわせる。

・・桜色の駅舎に通ふあえの風

 

・この能登鉄道は国鉄に見放された線で第三セクターで運営されている。

・あえの風とは東風のことだが、北海道では「やませ風」と呼んでいる。日本海を吹く風の名称は面白い。

・・あえの風迎ふ駅舎の風見鶏

・正式の駅の名は「能登鹿島」というが、駅舎が完成したのを記念して「能登さくら駅」と愛称がつけられたという。

・老木の桜を絞め殺す勢いで蔦がすがりついている。桜の木になんの影響もないのだろうか。

・・老木となりゆくさくらに縋る蔦

・駅そのものが少し小高い土地にある。まるで、山もりの桜が毀れ出しているかに見える。

・・山盛の桜いつしか毀れ出し


春の世界遺産白川郷・金沢・能登半島旅行 2-2

2015年04月21日 23時35分25秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

兼六園

 

 

>以下、兼六園と金沢の街

 

・金沢「兼六園」に入る。金沢の街が花見の客で賑わっている。まして「兼六園」など人・人・人で写真を撮るのも大変であった。

 

 

 

・「兼六園」には池もたくさんある。この池は「霞ケ池」であり、一番広い池である。

 

・・池の面を蝶渡り来て消えにけり

 

 

 

・池の面に水の皺が立っている。わずかに風があるようだ。

 

・・水皺のわずかな動き池広し

 

 

 

・琴柱灯篭(ことじとうろう)で、「兼六園」の中でも有名なものの一つである。

 

 

 

 

・昔はこの飛び石の雁行橋を渡らせていたそうだが、今では進入禁止となっている。

 

 

 

 

・ひとつ一つの石が結構大きい。昔は渡したというが、手前の石から次の石には足が届くのだろうか。

 

・・飛石を帰雁のさまに掛け渡し

  

・枝ぶりの見事な松で、冬に入る前に雪つりが美しく造られる。13代藩主が琵琶湖畔の唐崎から種を取り寄せて植えたという。 

 ・芭蕉さんの俳句に「唐崎の松は花より朧にて」とあるのを頭の中を駆け巡っていた。

・・ゆく春を唐崎の松見る兼六園

  

・池の中に亀が首を伸ばしているように見える岩が見える。

 ・・亀の首思はす巌春の水

   

・「兼六園」には桜のほかにさまざまな種類の松がたくさん植えられてある。金沢城主13代が長年にわたり植えた松である。 

・・老松を支ふる杙を山笑ふ

  

・桜①

・・満開の桜に集ふ人の群れ

  

・桜②

  

・日本武尊は伝説上での英雄で、熊襲を討ち東国を鎮定したぐらいしか知らない。 

・・花の園日本武尊の像鎮座

 

・この土台は蛇と蛙とナメクジが支えており、三方すくみになっており、どんな地震が来ても崩れないそうだ。

 

 ・本当に巨木の松である。

 ・・根上の松の巨木を包む苔

  

・人間が手をつないで木を囲むと何人の人が必要だろうと思う。

 

・ここに一日寝ころんで、俳句でも考えていたらと思う。 

・・水上の亭料峭の陰うつし

 

 

 

・霞ケ池を掘り拡げた時に出た土を盛り上げたところが小高い山になっている。 

   

・栄螺山を下る途中に椿が落ちている。美しいと思う。

 ・・地に還る紅椿こそ愛ほしき

  

・何の木かわからないが、木の根元に洞ができ、春の小鳥が出入りして遊んでいる。

・・木の洞に出入りし春禽遊びをり

 

・桜③

  

・桜④ 遠くから見たときにも、近寄って見ても、わが家と同じ桜だと思った。わが家の桜は5月末でないと咲かない。

 ・・八重桜一粒綻ぶ兼六園

  

・池の面に桜の花びらが吹き集まっている。「花筏(はないかだ)」という言葉も美しい日本語絵ある。 

・・岸に寄り船頭不在の花筏

 

・兼六園の公園案内人のお姉さんが、「この噴水が日本で最も古い噴水で、水の流れる落差だけで作られている噴水です。」といった。

 ・・噴水の高みへ古代の風通ふ

 写真24枚

 

 


世界遺産白川郷・金沢・高山・能登半島旅行 2-3

2015年04月21日 23時32分38秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 

 

兼六園から金沢市内茶屋街(18枚)

兼六園を後にして再びバスに乗る。バスの窓から見る桜はまるで雪かと思うばかりに白く見える。

・・城外の桜心へなだれこむ

 

 

 

・金沢城の石垣が非常に立派である。大阪城の石垣を思わせる。平山城の特徴であろう。


 

現在は天守閣がない、あるのは櫓だけである。それでも、立派である。

・・白雪に見紛ふ桜金沢城

 

 

 

・城と桜ほどぴたりと合うものはないであろう。長浜城の城を取り囲んでいた桜が思い出される。

 

 

 

・城門も見える。バスから降りてゆっくりと見て見たいが贅沢な話なのであろう。

 

 

 

・茶屋街とは時代とともに変遷をしているが、現在のソープランドと思えばよいだろうか。

・・茶屋街の正面に据ゆ山桜

 

 

 

この説明書きを読んで「茶屋」がわかるだろうか?建物の説明であるからわからないでしょう。

 

 

 

・さすが金沢は金箔の街である。この金の蔵には20000枚の金箔が使われていると説明していた。

・・春もみぢの陰のあやなす金の蔵

 

 

 

・金額では2千万といったか、2億といったか、聞き洩らしてしまった。

 

 

 

・蔵の中も金箔であり神々しい。椅子ひとつおかれあった。

 


 

 

 

能登半島のつけね羽咋市に「千里浜なぎさドライブウエイ」というところがあり、渚をバスが突っ走るのは気持ちがよい。

・・千里浜の渚を春の風となり

 

 

 

・観光バスの運転手さんが渚を走ったらということでできあがった道という。ぬかるんだら男はバスをおり押すそうだ。

 

 

 

・こんな誰も通らないとおもう渚の道に「焼き蛤屋」が出ている。

 

 

 

・韓国から様々なゴミが流れ着くという。本当に様々なものが打ち上げられてある。

・・打ち寄せし漁網や春の日本海

 

 

 

・砂が流れ出さないために、工夫がなされてあるが、それでも砂は流れ出ているという。

 

 

 

・日本海側でも海ガメの産卵場所があるとは初耳であった。

・・海亀の産卵の浜春深む

 

 

 

・渚の砂を使い、戎さんの像が作られ、道の駅の玄関を飾っている。触らないでください。壊れますよ。

・・ゑびす翁抱える砂の桜鯛

 

 

 

・快晴とは言えないが、2日間雨が降らないのは、儲けものといわなければならない。あとは和倉温泉を目指すだけである。

・・ぼんやりと春の日輪能登の海

  

・以上、金沢から和倉温泉まで

 

 

 

 

 

 

 

・和倉温泉加賀屋姉妹館「あえの風」に宿泊

 

 

 

・夜、会食場の立派な舞台上で「御陣乗太鼓」を聞かせてくれる。すばらしいの一言である。


 

・OSK日本歌劇団の団員のようである。御挨拶と舞踊を見せてくれた。

・・春の宵舞台の麗人凛々しかり

 

 

 

・男性二人での舞であるが、曲を「七尾まだら」と思ったが、違うかもしれない。

・・めでたさの「七尾まだら」や夜半の春

 


 

・御陣乗太鼓は武器を持たない村に上杉謙信が攻め寄せてきた。

・・幽霊面の悲しみを込め 能登の春

 

 

・防衛に困った村人は古老に相談した。

 

 

 

・古老は村に伝わる太鼓を打ち鳴らすことだ。顔にはできるだけ怖い面と鬼のような姿をすることだ。

・・春の夜を御陣乗太鼓打ち乱す

 

 

 

・村人は木の皮で面を作り、頭には改装やつる草をつけて、神社の村にひとつの神社の太鼓を浜辺に据えた。

 

 

 

・・夜叉面の鬼神が吼ゆる春の闇

 

 

 

・かがり火を夜空を焦がすほどに焚き、太鼓を命を込めて打ち続けた。

 

 

 

・上杉謙信はこのすさまじい太鼓と形相を見て、戦わずして退散したと言い伝えられている。

 


 

・この御陣乗太鼓は、昭和36年輪島市指定文化財、昭和38年石川県無形文化財に指定された。

・・白目剥く達磨は親し春灯火

 

 

 

・以上、和倉温泉ホテル「あえの風」にて10枚

 

 

 

 

 

 

 


世界遺産白川郷・金沢・高山・能登半島旅行 2-1

2015年04月18日 14時33分52秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 

 

2015年4月12日(日)
萩町合掌造りの白川郷・旅行2日目


・白川郷に入る。霊場とは「白山」であるが、見える山並は「白山国立公園」に連なるものであろう。
・・霊場に縋る山並春の風


・庄川の川中に入り釣りをしている。川中での釣りは普通は鮎だが、何を釣っているのだろう
・・何を釣る太公望か春の川


・残雪がまだうず高く残っている。北海道と変わらない。北海道も少し山岳に入るとこうである。
・・未だ雪残る白川鳶の笛


・庄川の吊橋はあまり長くはないが、揺れを感じる。赤ちゃんを抱いた奥さんの後ろで旦那がわざと揺らし叱られていた。
・・庄川の吊橋渡り山桜


・吊橋の手前から「萩町の合掌集落」を見る。残雪が痛々しく残っている。
・・残雪の黒ずむ白川合掌郷


・吊橋の名を記す石碑が実に立派で堂々としたものである。
・・吊橋の名は「であい橋」すみれ草


・合掌作りの家① がっしりとした茅葺の屋根である。茅葺の屋根には火事がいちばん怖い。


・合掌作りの家②


・日本はどこに行っても上下水道が完備されている。マンホールの蓋を見て驚嘆する外人の気持ちがよくわかる。


・秋にはまた使うのであろうか。5体のかかしが春の日を浴びている。
・・春の日を浴びし案山子の手の動き


・残雪が溶けて沼をなしている。完全に溶けるのは4月の据えであろう。


・春なのにすでに冬の用意なのだろう。ご老人が薪を積んでいる。雪国の生活はつらくてきつい。
・・薪を積む男に真近き雪解沼


・・茅葺の倉庫にも入れ春の風


・小さな、それでいて立派な祠。その下のまるで大砲の弾かと思われる丸い石。何に使うのだろう。
・・春の神献る祠のまろき石


・茅葺屋根に一番怖いが火事であり、消防車・消防ポンプを仕舞う倉が目につく。
・・放水車了ふ木の倉雪解風


・合掌作りの家③ それぞれの家にそれぞれの貌があり、趣がある。


・山ざとに入ると小鳥の声や風の音が聞こえるものだが、この集落には音がない。外で遊ぶ子供の声が時折聞こえた。
・・雪高く残る山郷音もなき


・山桜①
・・薄紅の山桜咲く郷に居り


・山桜②


・後ろの山々がこの郷の屏風となっている。その山々の木の根元の雪が溶けて丸く山肌の色が見える。これを「木の根開く」というのです。
・・木の根開く山を屏風に白川郷


・観光客は「あ、鯉が泳いでいる。」と声を上げていた。これは虹鱒で腹と背の間に赤い帯が走っている。
・・虹鱒の背に日の温み影添へり


・一年に一度、放水車・放水銃の点検のために放水をするが、その日は絶対に教えないそうである。
・・料峭や放水銃小屋閉しまま


・大切な石灯篭なのであろう。雪垣が未だしたままである。わずか離れたところに3mほどの「雪のかまくら」があるのです。
・・三脚の雪垣が守る石灯篭


・浄土真宗大谷派の「明善寺」さんが県の重要文化財として指定。


・明善寺さんの鐘楼と梵鐘


・鐘楼の柱にNHKの「ゆく年くる年」で放映された回数が記録されてあった。


・明善寺さん本堂


・・茅葺の御堂や残雪まだ深き


・明善寺さん庫裡


・・一位樹の皮肌をいたむ春の山
>以上、白川郷の写真30枚貼付終了 

 

 


春の世界遺産白川郷・金沢・能登半島旅行 1

2015年04月17日 09時18分58秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 ・2015年4月11日(土)~4月14日(火)の間、
「春の世界遺産白川郷・金沢・能登半島 ちょっと贅沢に旅する4日間」と題した団体旅行に参加してきた。

 ・写真が全体的に青っぽく見えるのは、高速で走るバスの窓から見たものを撮影したものであるため、色彩の補正はできないのです。

1日目:4月11日(土)晴



・中部国際空港~~郡上八幡

・国営木曽三川公園内にある「138メートルタワー」あるいは「138ツインアーチー」と呼ばれるタワーが見える。

・・春の雲木曽三川のツイン塔


・金華山の頂きに岐阜城が見える。山城の代表といわれるだけあり、この城の下の長良川で止まったが、見上げるばかりだ。

・・山上の岐阜城春の雲呼べり


・長良川の河畔に宿をとったのは何十年前であろう。鮎舟のかがり火が美しい思い出となっている。

・・ゆく春や時たうたうと長良川






・{郡上八幡}にて



・郡上八幡の街に入る。北海道では瓦屋根は大きな寺院の本堂ぐらいであり、雪止めがついている瓦もおもしろい。

・・雪止めの瓦照りあふ屋根うらら


・郡上おどりは見たことない。男女が浴衣を着ておどり子となり踊る輪の中に入る若さがほしい。

・・うららけし郡上おどりの像の影


・郡上八幡の街の家々に、この地で詠んだ俳句が掲げられている。俳句①

・・家々に句の色紙貼り春の水


・俳句②


・俳句③


・俳句④


・俳句⑤

・・何を干す笊の色紙や春の川


・俳句⑥


・俳句⑦


・俳句⑧


・俳句⑨

・・清流の川へ郡上の桜花


・連句の一部、本来の俳諧はこの連句を指していたのである。もう連句をさばける人もかずすくない。


・宗祇とは飯尾宗祇のことである。連歌の大成者である。


・宗祇ゆかりの水なのであろう。水の街といわれるだけに、どこにいても細流の音が聞こえてくる。

・・せせらぎ飯尾宗祇の水ぬるむ


・お地蔵様に若衆の法被を着せて、いなせな姿に仕上げてあるのが面白い。あしびの白い花が可憐である。

・・若衆に生れし地蔵花馬酔木


・青空に桜の枝枝が背伸びをしている。天候と桜の花になんと恵まれたことか。


・野口雨情の歌碑の説明版である。


・雨情の書いたものであろうか。流れるような文字が美しい。


・郡上八幡の役場である。現在は資料館になっているようだが、古い外観が郷愁をそそる。


・上の役場を横から見た。落ち着きのある建物である。


・郡上の八幡出てゆく時は雨も降らぬに袖しぼる・・だれの歌か調べていない。雨情だろうか。


・北海道では見慣れない花が咲いている。きれいだ。


・街中を流れるのは「吉田川」だが、細い川が滝となり落ち込んでおり、激流をなしている。

・・雪解水激つ早瀬の吉田川


・「句写美俳句会」の四月句会の兼題が「空」とした。「空」は大空でもあるが、「空(くう)」でもある。
これだけ整然と並ぶと、これまた美しい。




・郡上八幡から高山に

・郡上八幡から高山に行く車窓には、まだ残雪が深く残っている。

・・残雪の峠路ほつほつ木の根開く


・北海道人には見慣れた光景だが「木の根開く」光景が面白いだろう。


・高山に行く案内標識のところで、牛の串焼きが売られている。どこに行っても「○○牛」と名前がつけられている。
子牛のときには、広大な北海道で育てられて○○に出てゆくのだ。


・高山に近い峠では今を盛りと山桜が咲いている。

・・高山の峠を飾る山桜


・山内一豊は戦場から「一筆啓上、火の用心、せんを泣かすな、馬肥やせ」は短い中に用件が簡潔に収められている。




・高山にて

・JR高山駅を中心に高山を歩く。いたるところに道標があるのも面白い。道標①

・・春の日へ飛騨高山の道標


・道標②


・みやげもの屋の店先に大釜がある。何を煮た大釜であろう。筍だろうかとも思ってみたが、どうも違う気がする。

・・筍を煮し大釜か銹浮けり


・「酔翁」という日本はなぜか若い時から知っていた。板前をやっていただろうが、ここで作られていたのだ。

・・「酔翁」の酒蔵はここか高山祭


・「筏橋」にはどんな曰くがあるのだろうか。きっと、深い秘話があるのあろう。


・この赤い橋のたもとに「筏橋」とあるが、「飛騨高山ぶらり散策マップ」には「中橋」となっているのだが。

・・高山に春のことぶれ花芽吹き


・じぃじも俳人なので「丈仙」なる人を調べてみたが、わからなかった。先人であろうか。

 
・「山王神社」は珍しくはないが、「山桜神社」も「さんのう・神社」と読むのであろうか。

・・春の川山桜神社の鳥居立つ


・北海道は「小樽」にも人力車はあるが、やはり古い歴史ある街であることが感じられる。

・・人待ちの人力車夫や寒き春


・4月14・15日は「春の高山祭」で「動く陽明門」と呼ばれる屋台を保存する「屋台倉」である。

・・春祭間近き飛騨の屋台倉


・模型の屋台である。高山には12台の屋台がある。見たいが、この二日は泊るところがないという。



・高山の「ひだホテルプラザ」に飾られてある屋台

・からくり屋台「匠龍台」動く陽明門と言われるだけあり見ていて圧倒されるだけである。


・屋台の前に飾られてある顔の真っ赤な「猿ぼぼ」がよい。じぃじも子供の時に遊んだ思い出がある。


・端午の節句も近いからか、五月人形や鯉のぼりも飾られてある。


・模型の屋台①


・模型の屋台②


・模型の屋台③


・模型の屋台④


・飛騨の高山祭の説明板





・一日目の郡上八幡・高山の終了。