2日目 :
今日は一番で大悲山峰定(ぶじょう)寺に向かいます。峰定寺は左京区花背にあります。左京区といっても完全に山の中です。出町柳駅から京都バスで花背の大悲山口まで1時間40分ほどかかります。そこから峰定寺の仁王門まで30分ほど歩きます。仁王門までと書いたのは、仁王門から本堂まで標高差約100mの急な石段を登らなくてはいけません。普通の人なら15分ほどでしょう。ですから、大悲山口から峰定寺を往復するには、30分X2+15分X2=90分 で、これに拝観時間を加えれば約2時間弱が必要となります。
バスは平日は4往復しかありません。私は一番のバスで出かけました。出町柳駅7:50発で、大悲山口着9:30です。帰りは大悲山口11:06発で帰る予定です。1時間36分で往復しなくてはなりませんが、多少足には自信がありますので大丈夫と判断しました。
ところが予想もしないことになりました。乗ったバスの運転手がまだ新人の為細い山道などで全くスピードが出ません。ほとんど停まってしまうのではという感じで走っています。結局、大悲山口に着いたのは予想外の30分遅れの10:00でした。1時間6分で往復しなくてはなりません。次のバスの時間を確認するとなんと14:46です。これではどう考えても時間の潰しようがありません。1時間6分での往復ににかけてみました。とにかく、早足で行きます。
峰定寺の参道が見えてきました。
次いで仁王門が見えてきました。
仁王門。ここまで20分で来ました。
仁王門をさらに進んで入山の受付をします。受付の女性に何で来たのか聞かれました。バスで来ましたと答えると次のバスに間に合わないからその次にした方がいいと言われました。私も無理は承知です。足には自信があるから頑張ってみますということで入山することにしました。
尚、ここの入山にはいろいろと制限があります。まず、12月~3月の冬季は入山できません。入山時間は9:00~15:30までで、雨天・荒天時にも入山できません。また、カメラ等の荷物の持込はできません。ですから、この記事でも本堂をはじめ仁王門から中の写真は一切ありません。私はペットボトルだけを持っていきました。また、杖が用意されていてこれを持って行くようにいわれました。この杖は下りで役にたちました。濡れた石段が大変滑りやすいです。
仁王門から入山します。標高差はたった100mだけ(私は普段から山歩きをしていますので)ですから無理をして速度をあげます。本堂まで7分で登りました。帰りの時間を計算すると、ここに5分ちょっと居られます。本堂は舞台懸崖造りです。急いで登ってきたので汗だくです。舞台の上で風にあたって、一息つきます。もちろん、この時入山していたのは私一人だけでした。バスが遅れなければのんびりできたのに非常に残念です。
受付でいただいたパンフレットの本堂の写真の部分です。
滑りやすい下りも7分で下りました。受付の女性にもこれなら間に合うと言われ、荷物を受け取って、早々に戻ります。とにかく時間はぴったしという感じで全く余裕がありません。バスに乗り遅れたら大変ですし無理をした意味がなくなるので、最後は走りました。
私の時計で11:05過ぎにバス停に到着です。地元のオバさんが一人バスを待っていました。このオバさん何故か朝のバスが遅れたのを知っていて、しかも私がそのバスでやってきたのも知っていました。おそらくバス停近くの家のオバさんだと思います。新人の運転手だったので遅れたなどと理由を話していると、当のバスがやってきました。私がバス停に到着してから1分経過してないと思います。バスは折り返しですから、また同じ運転手です。
途中でもう一人オバさんが乗ってきました。今度はこのオバさん達が私と同じ目に遭うことになると思います。オバさん達は街まで買い物に行くのですが、一日四往復しかバスはありませんから、帰りのバスは当然決まっています。しかし、このバスは次第に遅れ始めています。おそらく出町柳駅には来た時と同じ位遅れることになると思います。私の拝観時間が少なくなったように、オバさん達の買い物時間がなくなってしまいます。そもそも、まだ不慣れな運転手を客を乗せるバスで訓練するというのが間違いなのです。京都バスもそれだけ経営が苦しいということなのでしょうが・・・。
そういう私は帰りは出町柳駅まで戻りません。途中鞍馬で叡山電鉄に乗り換えます。予定では乗り換えに20分余裕があります。朝と同じ様に遅れるとすると鞍馬では約15分の遅れとなるはずです。私の予想は当たって12:15過ぎに鞍馬に着きました。鞍馬は既に2度来ていますので、今日は鞍馬寺には寄りません。予定通り12:20発の電車に乗ることができました。もっともここまで来れば電車の本数はそれなりにありますから、あまりあせる必要はありません。
尚、大悲山口から峰定寺への途中に「桂雅堂」、「美山荘」があります。知る人ぞ知る山菜・野草の料理屋で、宿泊もできます。