爛漫日記

インターネット古書店 独楽知の、春爛漫ではなくて、秋爛漫?の日記です。

熊野(ゆや)の長藤

2015-04-30 10:14:03 | trip
友人夫婦の車に乗せてもらって、磐田市池田の熊野(ゆや)の長藤を見てきた。
静岡県では有名らしいが、実は今回誘われて初めて知った。

平の清盛の三男平宗盛が池田荘の国司に着任し、池田荘の荘司の娘の熊野(ゆや)が宗盛に仕えて京に上った。
京で暮らすうち、母の病気の便りを聞いて和歌を詠んだ熊野御前は、宗盛の許しを得て郷里池田に帰った。




その後、平宗盛は源氏との戦いで亡くなり、母も亡くした熊野は、この地で念仏道場を開いて暮らした。
熊野(ゆや)の死後、この地は時宗の寺の行興寺として開山し、境内には熊野御前と母親の墓がある。






藤の花を愛した熊野が、生前お手植えされたと伝えられる樹齢800年の藤の木が行興寺境内にある。
この物語が、謡曲「熊野」として語り継がれ、熊野(ゆや)の長藤として、今も見事な花を咲かせていた。
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