爛漫日記

インターネット古書店 独楽知の、春爛漫ではなくて、秋爛漫?の日記です。

佐野洋子『役にたたない日々』

2008-07-22 22:26:56 | 私の本
佐野洋子さんの最新エッセイ集。

佐野洋子の文は、短く歯切れがいい。
書いてある内容は、私的な日記をそのまま載せた感じで、引き込まれて読んでしまう。

誰でも日記の中では思いついた事を自由に書く。
だから、なんだか日記を盗み読みしてるみたいな気分で、どきどきする。

「小説トリッパー」に掲載された、2003年秋から2008年冬までの佐野洋子さんの本音。
2008年冬の佐野洋子さんは、ガンが再発してあと1年くらいで死ぬそうです。


<2008年冬から抜粋>
 私は今、何の義務もない。子供は育ち上がり、母も二年前に死んだ。どうしてもやりたい仕事があって死にきれないと思う程、私は仕事が好きではない。二年と云われたら十数年私を苦しめたウツ病がほとんど消えた。人間は神秘だ。
 人生が急に充実して来た。毎日がとても楽しくて仕方がない。死ぬとわかるのは、自由の獲得と同じだと思う。



コメント
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