食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『人口減少はなぜ悪い?』

2014年03月16日 17時17分31秒 | 日記

最近のTV番組で世界の国々を紹介したり日本と比較をしてランキングをつけたりするものをよく観る。国土の広

さ、人口、GDPなどシリアスなものから、歩く速度、寝る時間などごくありふれたものまで比べて紹介する。

日本では少子高齢化で人口減少、高齢社会に入り国力低下を危惧する声が大きくなっている。それでは人口が

いるのか。日本は1.3億人で世界ランキングでは10位にいるから決して少ない方ではない。上位10位の国で本当

の意味で言う先進国はアメリカ、日本、中国、インドは飛び抜けているから例えGNPでNo.1になったとしても1

人当たりの額は米国、日本と比べると断トツに低くなってしまうから、国全体が豊かになるにはもう少し時間がか

かりそうだ。ともあれ、人口の多少は国力そのものと比例していないことは明らかである。

国力は外貨を稼ぎ出す労働人口により左右されるから、人口そのものより労働人口の減少が一番の問題であること

は新聞等でも縷々、説明されているが、一般的には大雑把に人口減=国力減の説明がなされる。他の先進国はどう

なっているのか気になり調べてみると、やはり日本だけは特殊なピラミッド構造をしている。他の国より年寄りの

層が大きく膨らんでいる。それでも絶対的な労働人口は他の先進国よりは多いのに、日本だけが衰退していくとの論

議、心配の種は尽きない論議も日本特有のことなのか。

人口減は過疎の町を促進する。日本全体で過疎の町が増え続け、高齢化が進み過疎から限界集落へと進む。

中山間地域と言われる所に過疎、限界集落は集中しているが人口減の波は小中の都市部でもその傾向にあり、街中

の空き家増加、シャッター通りなど過去にはなかった問題が顕在化してきた。

そこで各自治体は人口減対策として魅力のある街づくりで人の流出を防ぎ流入を増やす作戦を考えてきた。日本と

言う杯の中にあるものの分捕り合戦で全体としては何も変わらないが、自治体は自分のところさえ増えれば取り敢

えずは作戦成功となるから必死になり、あの手この手を尽くす。

こんなことをしていて何か良くなるのだろうかと疑問に思い始めた。人口減対策の切り札は結婚した若い男女が安

定した暮らしができなければ解決しない。これは日本と同じく減少に悩み少子化対策をきっちりとやり遂げ成功し

たフランスの例は参考になるはずだ。自治体も厚生省も政府も考えているだろうが聞こえてくる中身には期待でき

るようなものは見えない。私たちは人口減を悪としているから、そこからの脱却に軸足を置いているが逆もまた真

なり、人口が減少しても困らない社会構造に変革していくことも考えるべきではないか。

 


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