食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『がん患者の立ち話』

2012年10月21日 18時08分04秒 | 癌のこと

昨日のことだがリンパ腫で放射線治療を終えた友人が一時帰宅し、家の前で4年ほ

ど前に大腸がんを患った人と立ち話をしていた。私は出かけようとしていたのだが、

そこに合流し容態や治療の具合、経験談などに話が盛り上がった。

昔なら『おお丁度いい、ちょっと一杯飲みながら話そう』となっていたろうが、病を貰い

大人になったんだ。だれもそんな素振りはなかった。リンパ節の癌で耳鼻、目などの

神経を除去し足首から取った神経を移殖したそうだ。若い人はくっつきが良いから回

復の可能性は高い。と言うのが彼は瞼の神経が復活していないから、段々と下がっ

きて自分では上げることができない。つまり瞬き(まばたき)ができない。

そうすると目が乾くドライアイのようなことにもなるから目薬は必需品になった。視力も

左右で違いが生じているから、長時間の読書やTVはとても疲れるもと。

一番辛いのは放射線による口内炎、このために胃瘻が施され、水も2か月以上飲ん

いない。食を断たれるのは何より辛いそうだ。

これは私たちも経験している事なのでウンウンと頷く。治療前、自覚症状は何もなか

たが『がん』を退治する手術をしなければならなくなった。命を保つためだ。手術をし

ければ放射線治療だけでは対抗できず癌のやりたい放題になってしまう可能性が高く

なる。命を保つ手立ての一部は整ったであろう。しかし、そのためには代償が必要だっ

た。QOL(Quality Of Life)の低下、術前にこの程度がどれくらいか予測できただろうか。

説明はされていただろうが本当に理解されていたのだろうか。

個人差の事があるから、一般的なことを羅列するしかなくなる。起こるかもしれないし,

起こらないかもしれない。患者が想像し出す結論は曖昧なものにならざるを得ない。

手術をする前の方がよかった。仮に命が縮まっても。と言っても、もう遅いのだ。『私も

元気になり、癌になってもこんな風にできるんだと、人の励みになるようにもしたい』。と

友曰く。暫く間を開けて

『でももし、もう一回手術をするかと言われたら、今度は考えてしまう』

置かれた状況の中で自分にベストと思われる様な形を見つけ出さないと、思考はネガ

ティブにネガティブになって、本当に病に負けてしまう。だから空元気でも出して頑張ろう。

3人でこんな結論に達したのである。


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