銃を持つ為には
1.講習会を受講し筆記試験をパスする。
2.実技講習を受講し実技試験をパスする。
これらを突破すると正式に銃の所持ができる。ここでは銃刀法と火薬類取締法に関す
ることが主になる。試験は年に2回しかなく、初心者が猟をしょうとする場合は狩猟免許
も取らなければならないので、第1回目の試験を受け合格し
ないとその年の猟期には間に合わない。私は後半の試験を受け、翌年に狩猟免許を
取ることにした。幸い、先輩の参考書があったのでそれで勉強したが書店には狩猟の
参考書なんか売っていなかった。また六法全書を買い細かい数字や規制について勉
強した。
銃のことなど何も知らないので兎に角、覚えることだけに専念して講習会に臨んだ。午
前中に講習があり午後に筆記試験だったが、どうにかパスすることができた。この時点
で仮許可証が下りる、半年間だけ銃を所持できその間に実技試験に合格しないと銃も
売却しなければならない。(実際には銃販売店が預ってくれるみたいだ)銃を持つのだ
から、過去の住居歴、親族に麻薬患者や精神病がいるか否か、同居人が銃を持つこ
とへの冋意書、そして最も手こずらせるのが医者の診断書である。
本人が麻薬、アルコ—ル中毒、精神病でないことを証明するものだ。街医者がよく知ら
ない人のそんな全てを調べるのは不可能に近い。それを頼むのだから医者は嫌がる。
私も医者から
『あんたね、私が正常だと判断した翌日に貴方が,精神病になったとしてごらん、それに
これから先、ずーっと今のままだと誰が保証してくれますか。もし貴方が変になったら私
がやられる』と聞かされた。
尤もなことだ。こんなのお上がきちんとした施設で判定すべきで民間に責任を押しつけ
るようなものだ。結局、いつもお世話になっている娘の父親というだけの、つてで異常な
しの診断書を書いてもらった。
仮許可証を貰い、銃を買いに行く。友人の口ききでイタリア製の軽量なものを選んだ。
それでも三キロはある。
先輩の説明では銃の命、銃身に使う鉄鋼はイタリアのものが良質で、銃もイタリア製の
ものがいい。銃のことで知っているのは西部劇に出て来るウィンチェスターが有名で、
銃はアメリカのイメージがあった。アメリカの銃はガッチリとして重いのに対し、イタリア
の銃は高級品ということだった。
後々、調べてみると射撃用の銃などピンキリで数百万するものもザラにあり、私などが
間違って買ったとして、使わずに飾るしかないようなことになってしまいそう。
銃は手にしたものの、射撃試験を受けるめに弾を購入する申請を警察に出し、許可が
おりないと弾を持つことは出来ない。銃の保管についても詳細な規定がある。鉄板性の
鍵のあるロッカーを人目につかない場所に、カギはロッカーの扉用と銃を鎖でロックす
る2つ必要で且つ、持ち去られないようロッカーの内側からネジで固定しておく。
銃と弾は別々の保管庫で保管することになっており、幾ら銃の保管庫が厳重でも一緒
に保管することはできない。初めて手にした銃を構えたり、分解したりいい玩具ができた。
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