鍾乳洞には水や川はつきもので鍾乳洞を作る原点になっている。どこからやって来た
のか知らないが魚かサンショウウオの親戚か住みつき今でも生息している。水槽に保
護されており身体は細身のサンショウウオだが暗い所で色素は退化したのか白に近い
色をしている。大きさは15cmくらいだった。暫く歩いて出口に向かうとゴーゴーと大きな
音がし、10mくらい下を覗き込むと大量の水が流れている。日本では秋吉台や新見の
井倉洞などがこうした場所に該当する。しかし、ここのものとはスケールが全く違う。一
番大きな広場は高さが数10m、約10,000人収容できコンサートを開かれることがある。
鍾乳石が音を吸収してとてもいい音響効果が得られるそうだ。秋吉台の鍾乳洞は純白
のもの、乳色ときれいな色をしているが、ここのものは濃い乳色からい黄土色に近い感
じがする。全長は22kmあるらしいが実態は究明されていない。
この鍾乳洞はヨーロッパで最大級なのに世界遺産には指定されていない。余りにも人
工的に手を加えてあるからという理由だ。見学スタート地点までトロッコ列車、徒歩コー
スにはコンクリートで舗装、手すりなど観光客に優しい仕掛けがダメな理由らしい。
もし、そうした設備がなかったら一般客がこの洞窟の素晴らしさを目にすることは出来
ないことは確かだ。逆に言えば世界遺産でなかったから私たちも見ることのできた絶景
だと言える。それを裏付けるような話として、この洞窟は200年以上から知られていたが
中に入るのに案内人の確保、安全対策など貴族のような金持ちだけが楽しむことので
きる場所だった。中に入るのに灯りが必要で当時、松明や蝋燭などは高価なものだっ
たからレジャーで大量に消費出来る身分でなければ叶わなかった。入り口付近や絶景
ポイントはそうした灯りのススで黒ずんでいるところもあり、観光に保全などの観点はな
かった時代の産物だ。私たちは日本語の音声ガイドで案内を聞いていたが人間ガイド
付きのグループは英語で説明を受けていた。そこで『ここは5時30半に電気が消えます。
もし不幸にして取り残されたら、明日の朝まで待っていて下さい』とジョークを言い、笑
いを誘っていた。
この近くには鍾乳洞の口を開けている所を利用して、お城が建てられている。私たちは
時間の都合もあり、そこに行くことは出来なかったが、写真で見ると幻想的でありながら、
何故こんな辺鄙な所にお城を建てる必要があったのだろうかと疑問に思った。
見難いが、洞窟内を流れる川、流れの調整用堰が作られている
小物の土産が可愛らしく並べられている店屋
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