食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『雨の滝桜』

2014年04月26日 17時08分54秒 | 旅行

 

20日金沢で1泊し会津若松には午後の早い時間に到着する予定だったので、到着具合により三春町に出かけるこ

とが出来れば行こうと決めていた。ところが天気予報は下り坂を示しており朝の金沢も霧雨と小雨の間くらいの雨

模様。雨は西から東へ、南方向から北方向へと移動する予測通り、私たちが北に向かうと空は少し明るくなり雨脚

も緩やかになるが、暫くすると雨脚に追いつかれ再び雨の中、桜を観に行くような気分を削がれながら車を進める。

磐越道に入ると明らかに松江地方と桜の状態が違っている。染井吉野系は恐らく終わっているだろうが淡い色の八

重系の桜は、少し葉はあるものの未だ花見に耐えられる花を付けている。

会津若松に到着したのが2時前だったのでそのまま三春町を目指し滝桜に行ってみる事にした。人気のある桜だか

ら混雑が予想され、その緩和の為に交通規制も敷かれており、町の運動公園に自家用車を駐車し滝桜までは無料シ

ャトルバスで送り迎えしてくれるとあった。

桜の近くに駐車場はあるようだが状況がどのようになっているのか不明、ただ天気が悪いから観光客は少なく難な

く駐車できるのではないかと期待はさせたものの、安全策をとりシャトルバスの利用にした。

運動場に車を止めバスまで僅かな距離なのに雨に加え風もあり傘を差さないと歩けないほどの天気になっていた。

バスには私たち2人を含め7~8人の観光客しか載っていないから、やはりこの悪天候だから客足は伸びていない

のだ。15分ほど丘のような所を走り停車場から桜までは徒歩で10分ほどの距離、観桜料300円を払い進む。観光

客相手の屋台や土産物屋が沢山出ており、疎らながら観光客が店先を覗きこみ物色する姿が目に入った。

これらの店屋は桜が咲いている時期だけが稼ぎ時になる。桜の時期以外には売っていないであろう『桜・・・・』

『三春・・・』などの土産品が臨時の店先に並べられている。店から坂を上がっていくと普段は閑散とした道脇には、

ここに住む人たちの家並みがある。子供の頃から見慣れた桜の期間は日常生活を観光客に奪われて不便な暮らしを強

いられる、私たちの心の中の中にある歓びとは逆になる憂鬱、なんてお気の毒な事だ。

私たちは更に足を進めると左手に写真で見たあの滝桜が鎮座していた。雨は相変わらず降り注いでおり傘を差しながら

寒い中の無粋な花見となる。桜の周りを一周するように通路が設けられていて観光客はそれに従って歩いて

行く。私たちは人を気にしないで写真が撮れる場所に移動し3脚を立ててセルフタイマーで記念写真を撮った。

雨が降るから傘を持ちながら桜をバックに撮った写真、どう贔屓目(ひいき)にみても天下の滝桜を背景にした記念

写真にはそぐわない。こんな天気になったが観光バスで訪れる人たちは元からの日程通りにしか来られないから、

雨を恨みながら坂を上って来る。私たちの本番は明日、今日は近辺の様子を確認に来ただけだから雨の中、頑張る

ことはなく早々に引き揚げ会津若松のホテルに入った。


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