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小金沢ライブラリー

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WRESTLE MANIA 29 感想

2013年04月20日 | 今週のNXT
ビッグショー&ランディ・オートン&シェイマス vs シールズ

シールズは技量的な面でだいぶマシな方だが、半人前を集めてチームを作るのはネクサス、ザ・コアと続けて滑っているだろうに。やっていることも劣化nWoといったところで二番煎じ感が強く、荒々しいファイトスタイルで各人の個性も死んでいる。シールズの面々には早くシングルで経験を積ませて欲しいものだ。
対するベテラン三人はオートンだけやりたいことはだいたいやったが、ビッグショーもシェイマスも持ち技をほとんど出せずじまい。
オートン自身ももう何年にもわたり、せっかくの祭典であってもなくてもいい試合をやらされているのか。
全員がもったいない扱いという6人タッグ戦であった。


ライバック vs マーク・ヘンリー

99%のファンが勝つと思っていたライバックが負けたという意外性があるだけの試合。そんな意外性よりも、自然発生している「ゴールドバーグ」チャントに合わせ素直に無敵の超人にしてしまってもいいと思うのだが。
それにどうせヘンリーが勝つなら、ヘンリーが攻め込む展開も著しく疑問。総じて構成(というか台本)が悪い試合である。


ケイン&ダニエル・ブライアン vs ドルフ・ジグラー&ビッグ・E・ラングストン

WWE史上でも屈指の名タッグになりつつあるチーム・ヘル・ノーと、受けの派手さなら殿堂入り確実のジグラー、ケインにも対抗できる頑丈さを前面に押し出したラングストン。この4人がそろえば外れることはない。
昨年の大会を模した入りでつかみもOK。後は流れるような展開でフィニッシュまで一直線。祭典ならではという所はないが、普通に好試合であった。


クリス・ジェリコ vs ファンダンゴ

ジェリコが一方的に攻め込むことで成立させた試合。得意ムーブを総ざらいし、ジェリコの良い所が存分に発揮された。さすが現在のWWEでホウキを相手に試合のできる数少ない名手である。
ファンダンゴは最後に丸め込んだだけでほとんど仕事をしていないが、伊達にNXT優勝者ではない受けの巧さは垣間見られたか。
UKヒットチャートでランクインしたらしい入場曲と、キレの良すぎる(けど本当に試合中は何もしない)女性ダンサーに比して、ファンダンゴのダンスがあまりに稚拙なので(そういうキャラなのかもしれないが)、せめてそこだけでも改善して欲しいところだ。


アルベルト・デル・リオ vs ジャック・スワガー

最高の肉体と身体能力を有しながらレスラーとしてはいろいろと残念なスワガーだが、ここでも脱皮できず。
晴れ舞台を目前に交通違反で逮捕されてしまう残念さは試合でも存分に発揮され、一つ一つの技は綺麗なのに、つながりがあまりにも甘く、ただ単発で技を出しているだけなのは相変わらず。アンクルロックの掛け方など見るたびに改善されているので、努力の跡はうかがえるものの、祭典でメイン戦の一つを任されていながら、いまだにいつコロッと解雇されてもおかしくない雰囲気が感じられてしまう。
デル・リオはスワガーと全く噛み合わない。誰とでも手を合わせられるデル・リオにも相性の悪い相手はいるもので、それが不幸にもスワガーであった。自身も最近は技を絞りすぎて、ほぼキックとアームブリーカーしか出していない。手数が少ないもの同士で試合が長く感じられてしまった。
カート・アングル vs クリス・ベノワまで達しろとは言わないものの、サブミッション一本に絞ってもよかったのでは。


アンダーテイカー vs CMパンク

亡者の群れかっけえEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!
それはともかく毎年「今年は動けるのだろうか」と心配になるテイカーだが、序盤の雑すぎるブートで不安を煽ったものの、オールドスクールやノータッチトペ、フライングクローズラインなどできないムーブは事前に阻止されることで回避し、できるムーブはさすがのキレを見せてくれた。
対するパンクも実況席ダイビングエルボーの失敗でかなりの重傷を負ったものの、テイカーの相手として申し分ない働きだった。
フィニッシュこそGTSを受けながら平然とツームストーンで返す流れで(それ以降はパンクもケガで動けなくなっていたし)決まってよかったと思うが、やはりテイカーはWWEでも別格の生ける伝説だと再認識できるこの日のベストバウトであった。


HHH vs ブロック・レスナー

もう半分引退しているようなHHHを捕まえて「負けたら引退」と煽ってもしかたない。
試合は前半の場外乱闘は間延びしたが、リングに上がってからの鉄階段をめぐる攻防は盛り上がった。
レスナーはまだ全盛期の試合勘もパワーも戻っていないが、立っているだけで発揮される圧倒的な威圧感と存在感はやはりただ者ではない。もっと多くの試合をこなして欲しいと願ってやまない。
HHHはwikiにまで「パワー不足」と書かれた定評を覆すように何度もレスナーをリフトアップしたり、総合格闘ファンぶりを見せつける巧みなキムラロックで場内を沸かせた。
とはいえせっかくの祭典でせっかくのレスナーをまたHHHで消費するのはつくづくもったいない。
あとショーン・マイケルズは膝の調子が良さそうだし、相変わらず落ち着きが無いしで見られて良かった。


ロック vs ジョン・シナ

昨年から一つの進歩もない凡戦。
終始盛り上がりに欠け、なんならジェリコ vs ファンダンゴのほうが客席も沸いていた気がする。
プライベートでの仲の悪さすら感じさせるギクシャクした試合で、とにかく手が合わない。単発で技を出し合っているうちに気づいたら両者グロッキーで、必殺技の打ち合いになっている始末。
シナで褒められるのは昨年の試合を踏まえピープルズエルボーをおちょくって(去年はおちょくりもしなかった)罠にはめた展開くらい。だがそれは単なる台本である。この男は何年経ったらダメージを負った演技ができるのだろうか。
ロックも試合勘の無さからか流れを変える転機として2回もDDTを使ってしまうなど冴えなかった。
フィニッシュもシナはロックボトムを3回、ピープルズエルボーを1回返したのに、ロックはまだ3回目の、しかもロック優勢の流れからカウンターで放たれたAAで普通にクリーンピンと、納得の行かない幕切れ。唐突感が否めない。
観衆の反応からしても、やはりシナがロックと同格だと考えているのはWWE上層部の数人だけではなかろうかと思えてならない。
昨年に続きロックとシナが戦えばこの程度だろうという予想を一歩も上回らない、祭典のトリを飾れない凡戦であった。
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弥勒が現れるのよりは早い

2013年04月19日 | 拾い物
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守備範囲が広い

2013年04月18日 | 拾い物
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これだけで誰だかわかるってすごいよな

2013年04月17日 | 拾い物
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ミステリ感想-『砂のアラベスク』泡坂妻夫

2013年04月16日 | ミステリ感想
~あらすじ~
カサブランカを訪れた男は機内で会ったフランス人女性に心を奪われる。しかし甘美な夜を過ごした翌日、見知らぬ男に撃たれ――「砂のアラベスク」
奇術大会のためスペインを訪れた一行。男は人妻に心を奪われるが、彼女の胸には倒錯した想いがあった――「ソンブラの愛」
何から何まで自分を真似しようとする若いモデル。彼女は女である自分に想いを寄せており――「夜の人形」
商売敵同士の家に産まれた男と女。死の床に臥した女は、自身の若い頃を撮影した8ミリを形見として男に託す――「裸の真波」

~感想~
恋愛小説というジャンルは僕にとって最も興味のない部類なのだが、こと泡坂妻夫の手に掛かればそれが忘れ難い一編となる。
表題作「砂のアラベスク」はミステリとしての側面が最も色濃い一編で、真相が明かされるやそれまで見えていた構図が一変し、全く違う物語が描かれる奇術さながらの手管が素晴らしい。
「ソンブラの愛」は作者が実際に参加した奇術大会を基に、泡坂ミステリではおなじみの「奇妙な論理」と言い換えられるだろう、倒錯した恋愛譚が語られる。一つ間違えば恋愛小説として成立しない異様な思考を、論理として、恋愛感情の一種として、巧みに組み上げるのはさすがである。
「夜の人形」、「裸の真波」は中編ばりの分量だった前二編と比べ短いものの、「夜の人形」はやはり奇妙な論理を、「裸の真波」はこれぞ泡坂作品と言いたくなる、一作限りの登場人物たちに血の通った個性を持たせ、それぞれ深い印象を残す。
今さらこんなわかりきったことを言う必要は全く無いが、やはり泡坂妻夫は何を書いても面白い。


13.4.16
評価:★★★☆ 7
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子ギツネ

2013年04月15日 | 拾い物
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頑丈

2013年04月14日 | 拾い物
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緑>赤

2013年04月13日 | 拾い物
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ミステリ感想-『綺譚の島』小島正樹

2013年04月12日 | ミステリ感想
~あらすじ~
風もないのに大木が揺れ、魚たちが大量に死に、海が真っ赤に染まり、土中からは死者の付けていた鈴の音が……。
かつての「よそもの殺し」の島に伝わる数々の綺譚。
そして現代でも繰り返される不可解な島民の連続死の謎に自称名探偵・海老原浩一が迫る。

~感想~
小島正樹に求める物が全部入りの贅沢な一冊。
冒頭からとうてい現実の出来事とは思えない怪異がいくつも語られるが、それを聞いたそばから解決してしまう海老原探偵のやりすぎぶりも健在。
ただし今回はせっかくの解決を終盤まで明かそうとはしないのだが、もちろんそれは物語上の要請であるし、なによりラストのたたみ掛けるような解決の連打によって爽快感も演出している。
トリックも本格ミステリのありとあらゆるパターンを一冊で網羅してやろうと言わんばかりの多種多様さで、しかし同様の試みをしたデビュー作『十三回忌』のような、むりやり詰め込んだ感はほぼ皆無。とにかく無駄のない構成で、読みながら引っかかった不自然な描写やセリフはことごとく伏線であり、全ての綺譚が現代の一連の事件へとつながっていく構図も巧みで、作家としての腕を上げたと実感させてくれる。
それでいて「海から現れた灰色の木槌が甲冑武者の乗った船を砕き、武者が海上を疾走する」という奇想のかたまりのような謎の、あまりにバカすぎる真相には稚気もうかがえる。トリックで声を出して笑ったのは久々である。
小島正樹ファンにはマスト、古き良き本格ファンにもベストの、ザ・本格ミステリ。これだけやりすぎてどうして知名度も評価も低いのか、やはり理解できない。


13.4.12
評価:★★★★☆ 9
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手抜きのレジェンド

2013年04月11日 | 拾い物
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