関根貴大の記憶

今日はネタが思いつかないので、困ったときの記憶ネタで、浦和MF関根貴大選手の記憶です。まだ若い印象もある関根ですが、今やミシャ時代を知る選手は西川と関根だけです。関根は浦和ユースからの昇格選手で、新人の年の2014年からキャンプのBチームでFWに入り練習試合で得点を量産していたので、将来有望な選手だろうなという印象は持っていました。

そんな関根がブレイクするきっかけになったのは、浦和がサポーターの差別的な横断幕に対する制裁措置で、無観客試合となったリーグ戦の清水戦でした。この試合で、それまでの右アウトサイドのレギュラーだった平川に代わってスタメンに入った関根は、「無観客試合だったので練習試合の感覚でできた」と好内容を見せ、長年右アウトサイドだった平川を押しのけてレギュラーに定着することになります。

もっとも、当時の関根は瞬間的に速く、少し抜いてクロスを上げるプレーに光るものはありましたが、体力的には課題がある選手でした。2014年のチャンピオンシップのガンバ大阪戦で、延長戦になって関根が動けなくなり、そこを狙われた苦い記憶もあります。その後は右アウトサイドを中心に多くの試合に出て、2017年の広島戦で60m独走ゴールを決めたのを置き土産にして、ドイツ2部のインゴルシュタットに移籍することになります。

2部なので代表入りなどのアピールにはならない移籍ですが、それでも人生一度しかない欧州挑戦のチャンスと思ったのでしょう。しかし、1年目のインゴルシュタットでも、2年目にレンタル移籍したベルギー1部のシントトロイデンでも、負傷がちで思うような出場機会を得られず、2019年に浦和に戻ってくることになります。

戻ってきた関根は行く前とはだいぶ変わっていました。体力的にはかなり強くなって戻ってきており、攻撃力が上がって4バックの右MFで出られるようになっていました。左サイドにも対応可能で、サイドを狙う今のロドリゲス監督のサッカーでは突破のキーマンの一人です。地元埼玉県の鶴ヶ島市出身なので期待も大きく、いつかは浦和のキャプテンもやって欲しいと願っています。