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67kgからの出発(白鵬)

2019-11-23 21:42:29 | 他スポーツ
大相撲九州場所は、写真の横綱白鵬の43回目の優勝に終わりました。最近は負傷がちになっている白鵬ですが、まだ優勝できる力は維持しており、34歳の今年も無事乗り切りました。この優勝43回は、ほぼ不滅の大記録と言ってよく、若くして昇進して長く綱を張るという両方の力が必要な大記録です。

白鵬の思い出は、入門時のエピソードがあります。白鵬は、大相撲に入門する前は体重67kgのどこにでもいる一般人体型でした。しかも、今思えば無謀ですが、受け入れ先の部屋が決まっていない状態で来日してきました。滞在ビザが切れる直前で、宮城野親方が受け入れる決断をしていなければ、横綱白鵬はなかったと言ってよいでしょう。

当時の白鵬は、最初は稽古をさせず食事だけさせて、体重が80kgになった時点でようやく稽古が許可されたという、体重を増やすのに必死だったエピソードがあります。今は160kg近い体ですが、検査結果ではほとんどが筋肉だったといわれており、努力してこの体を作り上げたことを示すデータです。

もっとも、出世は順調でした。新入幕で12勝を挙げてすぐに上位力士になり、新三役で二桁勝つというなかなかない記録も作っています。大関にも横綱にも、順調に上がったため、彼にとっては相撲で勝つための挫折はほとんどなかったと言ってよいでしょう。また、ちょうど充実期を迎えたところでライバル朝青龍が不祥事で相撲界を去っており、優勝回数を積み重ねる好条件は揃っていました。

それでも、年間勝利数86勝など、これまでになかった次元の強さを誇っており、休場もほとんどしなかったので、これだけの大記録が生まれたのでしょう。若手育成にも心を配り、私が見に行った大相撲さいたま巡業でも、当時若手だった遠藤や逸ノ城らを指名して激しい稽古をしていました。

そんな白鵬にとって、今のライバルは「怪我」かもしれません。今年は腕の筋肉を断裂したり、足の小指を骨折したりしました。さすがに34歳となり、昔のように下位相手には余裕で取るような強さには陰りも見えますが、まだまだ角界の第一人者の地位は譲らないというところを、今回の優勝では見せたと思います。
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