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ミシャサッカー総括

2012-12-21 18:54:47 | 浦和レッズ
今季の浦和の全日程が終了したので、浦和の今季総括を書きます。ミシャが浦和の監督になったことで、3-6-1をやることは予想していましたが、キャンプ2日目から戦術練習を始めたのは驚きました。この戦術練習で右アウトサイドを平川、左アウトサイドを梅崎にしましたが、まさかそのままシーズン最後まで戦うとは思いませんでした。

ミシャサッカーは皆さんご存知の通り、守備時は苦しくなったら5バックにしても良く、攻撃時は4-1-5気味にしてアウトサイドの攻撃力を前面に出すサッカーです。元イタリア代表監督のアリゴ・サッキが世界的に流行らせたゾーンプレスに勝てるサッカーを考えて導入した独自の戦術です。

ミシャが以前指揮した広島でもこの戦術です。この戦術の威力を感じたのはホーム開幕戦の柏戦でした。前年優勝の柏には、去年の最終戦では動きの質に大差があり、なすすべもなく敗れていました。しかし、戦術を一新した浦和は面白いように躍動します。

それは4バックの相手が浦和のアウトサイドをマークするのは難しいという事実でした。浦和の1トップ2シャドーに対し数的優位を保つには、4バックを当てることが必要です。しかし、アウトサイドを前に出せば4-4-2の相手はアウトサイドを見られなくなります。柏の右SB酒井宏樹が、対面の梅崎の動きを見て、自分が付くべきかボランチに任せるか何度も首を振って迷っていたことで勝利を確信しました。

今年のJリーグは、長年強豪の地位にいたオリベイラ鹿島や西野ガンバに勝てるサッカーをいろんなチームが試した変革期でした。4-4-2で攻撃的MFを高く張らせる戦術に対し、仙台、鳥栖や磐田は2ラインをコンパクトに保ってサイドで数的優位を作って旋風を起こしました。

浦和も4バックの相手に強いという意味では同じような挑戦者でした。もっとも、次第に相手も対策を立ててきて、大宮は攻撃的MFを最終ラインに入れた急造5バックで浦和に勝ち、FC東京は後半の頭から3バックにして2点差を追い付きました。

1トップに強力な駒を持たない浦和は、グループ戦術で戦うしかありませんが、ボランチや槙野が攻撃参加することで相手の戦術に対抗しました。会心の勝利はリーグ優勝の広島に勝った試合で、鈴木啓太という後ろからの刺客が機能した楽しい試合でした。

来季のACLは久しぶりに全くの未知の相手と戦う試合になります。ミシャは相手に合わせて出方を変える監督ではないので、ミシャサッカーがどこまで通用するかの戦いになります。相手の弱点を見抜きそれをあぶり出した2007年の楽しさをもう一度と期待しています。
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