オーストラリア戦プレビュー

日本代表は明日午後７時からアウェイのブリスベンでオーストラリア(以下豪州)と対戦します。豪州を率いるのは浦和サポにとっては忘れられない名前の元浦和監督のオジェックです。前回の対戦はアジア杯の決勝戦で、両チームとも持ち味を消し合う慎重な試合で延長戦になり、李忠成のゴールで日本が1-0で勝っています。

この両者が対戦すると、打ち合いになることは少なく、相手の持ち味を消す慎重な試合になることが多いです。豪州は意図的にそういう展開にして、得意のセットプレーで決勝点を奪うのが勝ちパターンです。

オジェックが日本に行くことを苦にしないので、清水のアレックス、浦和のスピラノビッチなどJリーグ組も代表入りしています。特に攻撃的なポジションならどこでもできるアレックスのことはオジェックは高く評価しているらしく、3次予選の最終戦のサウジアラビア戦に出場していました。

ケーヒル、ケネディというヘディングに強いFWを置いて放り込んで点を取るというイメージのある豪州ですが、アレックスの使い方によってはイメージの違うサッカーをするかもしれません。

豪州は初戦のアウェイのオマーン戦で40度を超す厳しい気候にやられて、格下相手にスコアレスドローと痛い星を落としています。ホームに居座れた日本と比べると確実に疲れているはずで、日本にとっては難敵から勝ち点3を取るチャンスです。

ただ、組織サッカーを目指していたものの完成していなかったオマーンやヨルダンとは違って、豪州の選手は欧州でプレーする選手が多く、戦術意識という意味では完成している選手の集まりです。ホーム2連戦のように、日本にあれだけバイタルエリアで回されることはないでしょう。

本田圭佑がトップ下としてキープすることより点を取ることを強調しています。確かに、本田圭佑の得点パターンはこの３試合で一気に増えた印象で、DFラインの裏へも走れますし、ヘディングで相手DFと競ることもできます。FKも名手とくれば、このまま順調に点を取ってくれればC・ロナウド(ポルトガル代表)のような選手へと期待したくなります。

もっとも、強豪相手に点を取るから価値があるので、今回の豪州戦でも点を取れれば、欧州強豪からのオファーを引き出す可能性もあります。香川のようにマンUとはいかなくても、一度オファーのあったラツィオ(イタリア)でも行ければ、また一つのステップアップです。